「仇打ち」
私、昔は道場の師範代だったんですが、肩を痛めて刀を両手で振るえなくなってしまいました。
いまでは師範代は引退し、片手で軽い素振りをするぐらいしかできなくなってしまいました。
そんな私のもとに親戚の子が送られてきました。なんでも、親が酒の席でいさかいとなり殺されてしまったそうです。
かたき討ちのために、私に剣術を習いに来たらしいです。
しかし、彼には助太刀してくれる人物は誰もいなかった。私はまじめなこの子が死ぬのがみていられなくて、助太刀に立候補することにした。
そして、仇討ちの日。
相手と相対しわかった。相手は恐ろしく強い。
かつて、私が師範代をしていたころでも勝てるかどうか……。
死闘の末、勝利した。仇の男と切り結んで末に、隠していた逆手での投擲で勝利したのだ。
生き残った子供の手を引いて、私は帰路についた。