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ハートギフト  作者:
8/22

準備

廊下での話を終えた後、海斗と朱音は教室に戻りそれぞれの席に着こうとした。

だが、海斗だけ席に着くことができず代わりに海斗の周辺を囲うように男子生徒たちが立っていた。


「あの、席に座れないんだけど。」


「そんな事はどうでも良い。ちょっと面貸せよ。」


海斗の目の前にいるリーダー格がそう言いながら海斗の肩を掴んでそのまま教室から出るように仕向けた。

教室から出た彼らは近くの階段から一階にまで降りていく。

降りた先にある近くの教室に海斗を入れその後リーダー格以外の生徒は扉付近に立ち見張りを行い、リーダー格は海斗の後を追うように教室に入っていった。


「それで何のよう?そろそろ帰りたいんだけど。」


「決まっているだろ。お前に来てもらったのは今回の試験についてだ。」


そうリーダー格は良いながら海斗に近づき海斗の目の前まで立ちそのまま見下ろした。

海斗よりも高くそしてガタイの良いその体はまるで海斗に威圧感を与えるようなものだが海斗自身はまるで気にしていないのかため息を吐くのだった。


「藤宮…………









頼む!俺達に勉強を教えてくれ!いや、下さいお願いします!」


大柄のリーダー格は海斗にそう言いながら自然と座り込み頭を勢いよく地面に打ち付けたのだ。


「そんな事だろうと思ったよ。全く少しは自分達で何とかしないと思わないのかな風間。」


海斗はため息を吐くようにそう言い捨てた。


風間進次郎。海斗に今頭を下げている男の名前である。

その体格通りに暑い男であり彼が何か行動を起こす度に教室の温度が最低でも5度上がると言われるほど熱血である。

座右の銘は苦労なくして得るもの無しである。


「分かっている。自分達で行ってこそその経験が力になることは、だが俺達の今の力では誰一人として今回の試験を受かるやつはいないんだ。だから頼む。俺達にお前の力を貸してくれ!」


進次郎は一度顔を上げた後また勢いよく頭を下げ海斗に頼むのだった。


「分かったからそう何度も頭を下げるな。」


「ならっ「ただし。」…!?」


「僕の頼みも聞いてくれることが条件だ。」


「頼み?」


海斗は微笑みながら風間を立たせてこう言った。


「試験当日君に……いや君達に協力してほしいことがあるんだ。」





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