日常 Ⅰ
暖かな風、透き通るような青い空、そんな晴れ晴れとした天気に一人の少年が建物の屋上で一人空を見上げながら寝転んでいた。
「はー。気持ちいい風だな。こんなに気持ちいいなら昼寝をしても誰も文句は言わないでしょう。」
少年は一人そう口にし今にも眠りに落ちそうになっていたそんな時。
「やっぱりここに居たんですね。」
そう言いながら一人の少女が少年の頭の近くに腰をおろした。
少女は自分の顔に髪がかからないように右手で押さえながら少年の顔を除き混んだ。
「こんなところにいたら風邪を引きますよ。」
「朱音か。どうしたの?」
少年は少女の名前を呼びながら自信の目を開いた。
「どうしたの?じゃあ無いですよ。知らないうちに教室から居なくなっていて先生から探してしてこいって言われたので探しに来たんですよまったく。」
「それは申し訳ない。あまりにも話が長くて退屈だったからつい抜け出しちゃったんだ。」
そう言いながらも少年は反省するような態度をまったくとっていなかった。
朱音は呆れながら下ろしてきた腰を上げて少年に手を差し伸べた。
「ほら早く行きますよ。今なら先生からのお説教も短くなると思いますので。」
「面倒だな。朱音もここで一緒に日向ぼっこでもしようよ。今ならいい夢が見られると思うしさ。」
少年は差し伸べられた手を逆に引っ張り朱音を自分の顔に隣に寝転ばせた。
朱音も軽く悲鳴を上げ気づいたときには空を見上げている状態に目を白黒させた後少し怒った表情で少年を睨み付ける。
「そんな顔しないの美人が台無しだよ。」
「誰のせいだと思ってるんですか。」
「まあ僕のせいだよね。」
笑いながら少年は答え朱音の頭を寝転びながら撫でた。
朱音も睨み付けていた目を緩ませてその手に身を委ねてしまう気持ちを何とか押さえようとしているのだが、やはり気持ちがいいのか瞼が次第に落ち始める。
「眠ってもいいよ。もし何か言われたら僕のせいにすればいいからさ。」
「ズルいですよ。……ほん、とうに……。」
「ごめんごめん。……おやすみ朱音。」
少年の声を聞いた後朱音の意識は大分落ちていた。でも何とか意識を保とうとし少年に言葉を発した。
「海斗、さんの……ばか。」
そう言いながら朱音は眠ってしまった。
「バカは酷いんじゃないかな。……さてと僕も眠るとしようかな。」
少年=海斗は朱音の頭を撫でるのをやめ自分の腕に彼女の頭を乗せ自分も眠る準備をするのだった。
その後なかなか戻らない二人にしびれを切らした彼らの担任と思われる教師から説教をされるのはまた別の話。