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プロローグ
僕には周りの人達ほど、熱い思いを持ち合わせちゃいない。だから精々やれる所までやって、それでその時が来たら受け入れよう。眼の前に広がるのはかつての仲間に殺される仲間達。
殺してる側の彼女は紅の色をしてた。
彼女は次元を繋げ、神出鬼没に姿を表しては殺し、直ぐに隠れまた殺す。いつもの事務仕事の様にこなしている。
「シーシェ!」
誰かが僕の名前を読んだ。振り返ったそこにはひと一人入るに丁度いい大きさの楕円が有った。慌てて剣を構える。紅の女がスッと姿を表し、およそ人で無い様な速さで間合いを詰めてくる。
上段からの袈裟斬り、それをギリギリで