その内ちゃんと書くやつ
海鳥がプウェイソンッ!モリモロッコォ!! と鳴き、海はざあざあと流れる。周囲に陸の影さえ見えない大海原に、2隻の船が海を渡っていた。ガレオン船(デカイ軍艦)のアリアン号とキャラック船(貨物船)のルイン号。
アリアンには聖騎士団と言う国家の指先と言われる一団の本隊が乗船しており、ルインには数十人の囚人と警備の騎士が乗船している。
行き先は世界から隔離された監獄モルナガ……。
もう一生自由になれない、それか約束された島。我々が人としての尊厳が剥奪される。
囚人達にとってそれは日の目を見るより明らかな事だった。
だが、両者が行き着く先、そして結末……。
それが繋がる時をまだ、誰も知らなかった……。
………私はシーシェ。13、いや今朝を迎えてめでたく14歳を迎えた。
武家の産まれで、今まで厳格に育てられた、ってわけでは無いけど、そこそこ良いところのでお坊っちゃん、て所かな。
そんな私は今船にいます、いつも船の貨物室に鎖と枷に繋がれ、日中はモルナガまでもお茶濁しついでの刑務作業。
神も仏も無いです。願わくばスッと何かの拍子にコロリだったら楽なのに。
「シーシェ君のう、おはようさん。所で何か食い物は無いかい?」
傍らに死にそうな見た目の割に、無駄に澄んだ瞳のパズと言う男が声を掛けてきた。彼は同じ監獄への旅の仲間だ。貨物牢のルームメイト中で唯一生命力に余裕がある人。
「無いよパズさん。調子はどう? 」
「披露と空腹で死にそうじゃ! 」
パズさんはそう言い笑って見せた。こんな境遇でよく笑える。
「港を出て15日位は経ったのにのう……」
彼の視線の先に同じ死にかけの者たちがいた、彼らはちゃんとうつろな目をしている、本来それが普通。この船の環境は最悪だからだ。
不潔でクサく狭い、配給される食事は必要最低限で不味い。そのくせに刑務作業はしっかりとさせる。
「とっ、そろそろ朝礼と点呼じゃない? 」
「お、そうじゃな! 」
皆がノロノロと立ち上がり列を作る、看守が顔を出す前にそうしないと痛い思いをする、らしい……。らしいと言うのは、以
ガチャガチャ。
するといつも通り貨物室を解錠する音とともに、看守が姿を表した。
「出ろ」
鉄の甲冑を着た看守は淡白にそう言った。看守、と言っても彼らは例の騎士団だ。世界の平和を守る騎士団様、今日もご苦労さまっ!
貨物室から出た私達は甲板へ出て、点呼と朝礼を行った。その後は朝食を挟み刑務作業。ちなみに朝食はパンとザワークラフト。カチカチパンと酸っぱいザワークラフト、最初から最後までこれだろう。
はぁ……肉汁滴る肉が食べたい。
刑務作業の主な仕事は船の掃除だ。囚人は足かせを付けられながら布一枚で清掃作業をする。それが終わると皆また、別の作業に移される。
便所掃除であったり、芋の皮剥きてあったり、