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成敗



テツは大男ドズルをウォーターカッターで一刀両断すると素早く土魔法で地面に埋めてしまった。


「俺を殺そうとしたんだ。殺されるのもやむなしだな!」


そう自分に言い聞かせる。

目撃者がいないか周囲を確認し、残る男達が再びここに集まるのではないかとスラムの袋小路で待ち伏せを決め込んだ。



あまり長い待ち伏せにはならなかった。


暫くすると武装した集団がやってくる。


「おーい!ドズル!!引き上げだぞ!!」


「ここにもいねぇのか?ドズルのやつどこいきやがったんだ全く」


「拗ねて引きこもってんだろ?」


「いつまでたってもガキだなありゃ」


「まぁとりあえずお目当てのデシュバルト公爵様を捕まえたんだ。さっさと国に持って帰るぞ」


「あせるな、ドズルもいねぇし街壁を越えるのは夜だ。夜になるまでここで待つとしようか」



大きな木箱を手押し台車に乗せて男達は路地に入ってきた。



どうやらあいつらは他国の人拐いだ。公爵を拐ったと言ってるから相当な手練れの集団みたいだな。………6人か。魔力を広げて人数を感じ取った。

土魔法で地面に埋めてから倒すか?

ウォーターカッターで斬り伏すか?


うーん…………。


悩んでいるうちに集団は袋小路に差し掛かった。テツはウォーターカッターで角を曲がってきた先頭の男の額を貫いた。

先頭の男は前のめりに倒れる。

続いて二番目の男は突然倒れた男に驚き、


「おい?どうしたんだ……


テツの視界に二番目の男の横顔が入った瞬間こめかみをウォーターカッターで撃ち抜く。


すると残りの四人が異常事態に臨戦の体制に入り周囲を警戒する。


「ここだ間抜け!」


テツは袋小路から相手を呼び出すために挑発する。男たちは抜剣し盾を構えて一斉に袋小路へ角から飛び出すと、敵襲の正体を確認する。


「お、お前は!?」


「確かドズルが斬り殺した昨日の……」


テツは盾を構えた男たちを盾ごと頭からウォーターカッターで両断し、間髪入れず隣の男も同じように斬った。


残りは二人。


「魔術師なのか!?」


一人はすぐさま踵を翻し逃げようとするが、テツの土魔法による落とし穴で生き埋めにした。


残る一人は木箱を台車に乗せている男。



「魔王だ、、、助けてく……


テツは男の両足と片腕をウォーターカッターで切断し行動不能にした。


「ぎゃああああぁぁ!!!」


男は大声を上げる。



失敗した!そら大声を上げるわな。テツは一瞬そう思ったがよくよく考えると誰かに見つかっても構わないよな?と思い気を取り直して質問をする。


「お前らどこの人間だ?」


「ぐぅぅあぁぁうああ………」


痛がるばかりで要領を得ない。

仕方ないなとテツは回復魔法を初めてではあるが他人に施してみる。


すると瞬く間に片腕と両足が新たに生える。切断され切り落とされた腕と足はそのままだ。


回復魔法ってそういう原理なの?


テツはすこし疑問に思ったが、とりあえず拷問しなければと男を胸まで地面に埋めて再度質問する。


「ほらこれで喋られるだろ?もう一度聞く。お前らどこの人間だ?」


「うわぁあああ化け物だぁああああ」


「うるさい」


テツはウォーターカッターで男の耳を撃った。そのときこれはウォーターカッターというよりウォーターガンかな?とテツは思う。


「俺の質問だけに答えろ。次はない、お前らどこの人間だ?」


男は泣きながら答える。


「どうか命だけは許してくれ!俺達はゼノン国から来た傭兵チームなんだ!!」


「そうか」


テツはゼノン国とか知らないのだが、とりあえず分かったフリをしといた。


「しばらく大人しくしてろ」


テツは公爵が入っていると思われる木箱を開けると、皮袋がありそれを開けると猿轡を噛まされ縛り上げた品のよさげな老人がぐったりとしていた。


慌てて木箱から出して固縛を解くと回復魔法を掛ける。


すると


「うぅ……うん?ワシは確か……拐われたはずで」


「大丈夫ですか?もう人拐いは全員倒しましたよ。(まぁほとんど殺したが)」


「ならそなたがワシを救ってくれたのか。ここはどこなのだ?」


「ここは王都の路地裏のようなもんです。どなたかは存じませんが家までお送りしましょうか?」


テツはあえて誰を救ったか知らないフリをする。


「………すまんな、若者よ。ワシを王城まで連れていって欲しい。その後お礼をしたい」


「王城ですか?分かりました。では人拐いの生き残りが一人居ますのでそいつも一緒に連れていきましょう」



こうしてテツはジーノとの約束より先に王城へと入る運びとなった。

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