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生存区画

開通!したらすぐいたわ。保存室組がすっごい勢いで休んでやがる。まあ俺達も遊んだからトントンだな!

いやむしろこっちの評価がマイナスだわ。存分に休んでおくれ。


「さー、探索探索」

「お前ベットの下探るつもりだろ。やめろよ?」

「なに話とったんや自分ら」

「黒歴史はベッドの下に隠すだろ?」

「いや、知らんから。でもどうやろか」

「いやないって、あってもなんか、管理室みたいな所にあるだろ」

「じゃあナカヤーマンは管理室を探せよな!俺はベッドの下を探す!」

「やめろって!まって足早くねあいつ!」

「システム的には変わらへんはずなんやけどな」


ヒャッホー家探しだ家探しだ。


一部屋目!

ベッドじゃなくて布団だった。壁にくっ付いている本棚には2冊ほどしか収められていなかった。難しい本だったのでとりあえず回収。

少し嫌な予感がする。


二部屋目!

ハンモック。フリーダムだなここの住民。

他にはクローゼットと、壁に埋め込まれている本棚。動物の生態、哺乳類編。そんな本の様々な種類が収まっていた。全部インベントリに突っ込む。


三部屋目!

ベッドじゃー!思わずダイブして少し寛いでしまった。

下には何もなかった。本棚もなかった。


四部屋目!

ウォーターベッド。

それと空気で膨らませるタイプの小さなプールと、シャチ?の浮き輪。浮き輪だけ回収した。


五、六、と続き全部で十部屋探した。


「お宝はッ、ありませんでしたァ!」

「だろうな」

「分かりきっとったわ」


戻ったらまだ皆で休んでいた。

極振りなんてしてるのにロマン足りなくない?


「けど本棚に本とかはあった、なんか、動物系のばかりだけど」

「亜人の子供とかの対応学んどったんやろか」


あのハンモック部屋の住人が、映像に出てて、保存室の亡骸だったトカゲ男だったら俺はとても悲しい。

こうやって足跡を小出しにするの止めろって。


「とりあえずざっと出していくわ」

「いや待て、待てや。このシャチの浮き輪なんや」

「あってん」

「こないなのあるわけないやろ、自分用意したやろ」

「ウォーターベッドとプールがある部屋にコイツがおっててん」

「捕食者やん!シャチ捕食者やん!水生生物の大概が本能で怖がる奴やん!」

「知らんてあっててんって!」

「下手な物まねすんな!」


殴られた。殴るとこ、そこなの?


「でもカヤーマンは管理室みたいな所見つけてないんだろ!見つけてきた俺の方が仕事してるじゃん!」

「ん、まあせやな」

「こっちに飛び火させるの止めてくれませんかねぇ」

「よし分かった!ノーマル、管理室探してき。そんならこいつをボコすことをしたる」

「わーい合法的にボコれるぞー!」

「ちょ!探す探すって!」


ナカヤーマンは俺が探した方に行った。俺はまだ見ぬ地へ行こう。

部屋を開けながら進む。

チラチラベッドの下を覗き込みつつ本棚をあさりながら進む。

何もない。

大規模シャワールームを見つけたので浴びる。やっぱり風呂だな。

ちょっとしたラブコメ的展開を期待したが、誰も来なかったので悲しくなりつつも上がる。

九割男だからラブコメもクソもなかったわ。そして一緒に遊び倒してたのに悪いけど七割くらい名前知らんわ。


余裕綽々で遊びまくってたのに管理室っぽいい場所を見つけた。

大きなモニターは何分割もされた監視カメラの画面が表示されていて、どうやらナカヤーマンはハンモックで寛いでいるようだ。

カメラ画面の左上に書かれている番号と、モニターの前に置かれている机にあるす数字の書かれているボタン。

ハンモック部屋のボタンを押してみればナカヤーマンがハンモックから落ちたのが分かる。

ワタワタしながら壁を叩いてる。小物の配置から考えて扉叩いてるのか?


あっこれ部屋封鎖ボタンだったの?やっば、皆呼んで来なきゃ。


数分後。管理室に連れてきた面々は爆笑しとる。

本棚持ち上げて扉にアタックしている光景は中々面白い様で。

俺?俺はちょっと笑えない。怖いし。


「マイクあるやん、なんか言うたり」

「どうやって使うんだこれ」

「言うてたボタン押しながらやないか?さっきワンポチやったんやろ?」


ふん、長押ししながらなんか言ってみるか。

そう思いボタンを長押ししたら声が響いた。


『俺なんかやったかなぁ、ハンモックなの?なんかセンサーでもあったのか』


ヤカヤーマンの声だ。さっきまで聞こえなかった事でマイクの使用にボタン長押し説が濃厚になって来たな。

マイクの下にもボタンあるし、これ押さなきゃ話せないのか。

じゃなかったらこ等の爆笑してる声が向こうにも聞こえてるはずだしな。


そっと振り返り口元に人差し指を立てる。

まだ腹抱えてる奴はいるが、全員黙ったな。良し。


あー、あー。よし、いい感じの女声だ。


「ワーニン、ワーニン。当施設は十秒後に爆発致します。速やかに退避か、神にお祈りください」

『はっ、ハァッ!爆発?五秒!無理無理無理出して助けてぇ!』

「カウント、5、4」

『あ、あー、リスポーンどこだっけ。爆発したらどうなるんだろ』

「3、2、1」

『ここも範囲だよな、死ぬなー、痛いのかなー』


そして俺はマイクスイッチから手を離して黙る。


『え?まだ?やだ、焦らすなよ!殺せよォ!』


後ろの連中は耐え切れずに噴出した。

マイクのボタンをそっと押す。


『え!なにこの笑い声!怖い怖い!』

「やあ、ナカヤーマン君」

『ノーマルか!テメェふっざけんなよ!』

「いや、俺の方が先に管理室見つけたからさ」

『だからって精神的にボコすの止めてくれないかなァ!』


誰が上手い事言えと言った。


「ほなナカヤーマン。なんかしぃや」

『ベルッサ!なんかって、なんだよ』

「そりゃ、一発芸に決まっとるやろ。笑わせてくれ」

『さっきまで散々笑ってただろが!』

「それとこれは話ちゃうやろ」

『てめっ、このテメェ!』

「俺、他の部屋見てくるわ」

「寒い一発芸見たないんやな」

『失礼な奴だなノーマル!いいぞ行ってこい!後悔するようなのしてやるからな!』


そう。じゃあ行ってきます。

初めの部屋、三差路だったんだよね。それで二か所確認したから三つ目。

多分保存室行の通路なんだろうけど自分の目で確認しておこう。





「おうお帰り、なんあかあったんか?」

「なんも。そっちは?」

「見てみ」


保存室直通通路だったわ。まだちょっと瓦礫も残ってたしな。

そしてベルッサさんが画面を親指だけで示し、それを目で追うと画面の中では声もなくナカヤーマンがなんかしてる。


「はじめはおもろかったけどあんか飽きてきたからええかなて」

「せめて声くらい聴いてやれよ」

「いや、あいつパターン決まってておもろないねん」

「解放しようか」

「せやな。みなもほら、ご覧のあり様や」


言われてみれば皆この部屋探索してるか、数人居ないかのどっちかだ。


「あのさ、解錠したんだけど、気が付いて無いようですけど?」

「気が済んだら出て来るやろ。しっかし、生存っちゅーか居住区やったな」

「下とか上とかにもあるんだろうけど、階段もエレベーターも見当たらないな」

「せやな、モニターにはかなりあるしな」


調べてみるとチャンネルが15個くらいあって困る。まあ、どの画面にも誰も居ない部屋が映ってるだけなんだけど。


「これでここは埋まったわけやけど、どないするん?」

「独断で良いなら一つ」

「ん、なんかあるんか?」

「まあ、地下だよねぇ」

「触手?」

「うん、そう。あまり、行きたくないなぁ」


アレ系、火魔法が弱点だし。俺、役に立たないし。


「アタシも行きたかないな」

「かと言って魔法職焚き付けても、なんか違うしな」

「やっぱ愚連隊引き連れて行くしかないか」


ナカヤーマンに相談しようにも、アイツまだなんか、部屋の中で儀式してるし。一体いつになったら気が付くんだ?

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