ギルド作り
質素な部屋、質素な机、質素な椅子。それだけがある木製の小屋の中、俺達四人は向かい合って座っていた。
ギルド、作るのに必要なのは金だけだった。なんかクエストあんのかなーって思ってたのに拍子抜けだ。これからが大変なんだろうな!
ミッション1、ギルド空間を活用するために。
「一つのギルドに一つの空間が与えられてる」
「えっ急になに」
「本当に急に語り出したわね」
「ちょ、ちょっと、怖いです」
「その空間をどうするかはある程度は決められてはいる。菜園、鉱山、多用な道具を生み出す、様々な場所だ」
「え、これクエストの説明?」
「軽い説明してくれてるのね」
「クエスト文よりは分かりやすいですね」
「我等、ギルド気軽な中級者達は会議の結果、回復アイテムを作り出す菜園を拓くことを決定した」
「会議、したか?」
「するまでもなく菜園でしょう」
「そうですね、MPをいっぱい使いますし」
「技スキルで使いはするけど魔法とか信仰とかの方が消費激しいからな」
「そして俺達はこれからポーションの元になる植物の根を手に入れなければならない」
「そこよね、材料なんてさっぱりわからないわ」
「適当に森に生えてる草でも取って来れば当たりがあるんじゃないか」
「そう!誰も!回復ポーションの原材料も製法も知らないのである!」
「うわっ突然叫ぶな!」
「それを探るのもクエストの内かもしれないわね」
「道具屋さんに聞いてみるのはどうでしょう」
「商売道具の情報教えてくれるか?」
「脅せばいいじゃない」
「もっと穏便に行こうよマナル」
「では解散!」
「マジでどっか行こうとしてるぞあいつ」
「私たちも行きましょノルー」
「はい、頑張って探します!」
「え?えー」
呆けてるアイナスは放っておいて探すぞー。
ミッション2、ホームを豪華に。
「ギルドにはギルドホームと言う物が与えられている」
「また始まった」
「アイナスにも分かりやすく教えてくれてるんだからいいじゃないの」
「私も、実は助かってます」
「いわばギルドの玄関ホール。ここをどのように装飾するかでそのギルドの事がおおよそ分かる。なんて事は無かった」
「無かったのか」
「極振り互助会はそこまで手を入れてないのかしらね」
「オシャレに出来るんですね!」
「円卓を置き皆が公平であると示す事も、暖炉を置き温かい雰囲気を出す事も、なんならミラーボールを置きパリピ感を出す事も出来る」
「今時のパリピってミラーボールなのか」
「バブル感があるわね」
「なんにせよカラフルなライト、の印象が強いです」
「ギルドホームから繋がる個々人に与えられる部屋の中も弄れる。祭壇を置いたり、祭壇を置いたり、祭壇を置いたり」
「こいつの祭壇凡百の聖剣だろ絶対」
「壁紙が全部聖剣のタペストリーだったりして」
「気が休まりそうにないですね」
「ベットがハンモックだったり、ソファーだったり、棺桶なんて奴もいるらしい」
「吸血鬼ロールプレイ?昼間は外出ない的な?」
「天蓋付きのベットも作れるのかしら」
「かわいい小物も置きたいですね」
「だが!しかし!誰も家具を作れないのである!」
「木工スキルなんてないからな」
「筋力振りのあなたなら木を切って持ってくるとかじゃないかしら」
「技量を高めてると手先が器用になって縫物が出来るそうなので頑張ります!」
「つまるところ、家具職人を探そう!と言う訳だ。以上解散!」
「あいつまた一人で行動し始めたぞ」
「じゃあ私たちも行きましょうノルー」
「手芸を教えてもらいましょう!」
「え、また俺一人?えー」
ついて来れない奴は置いて行く!
ミッション3、実際に家具を配置して見よう。
「さあ、次はいよいよそれぞれが手に入れた家具を配置していこう。皆、手に入れて来たな」
「色々用意してきたぜ」
「私らしいのを数個ね」
「私は小物類をいくつか」
「では発表しよう!ちゃぶ台!座椅子!竹製ベンチ!」
「とことん和風だな。鎧を飾れる木製のアレだろ、剣置けるフックだろ、木目の机と椅子」
「完全にファンタジーの武器屋ね。机と椅子と、蝋燭台よ。これクラシンプルでいいでしょう」
「シンプルすぎるよナマル。私は、大きめの絨毯と、寝ちゃった時用の御布団、モンスターぬいぐるみいっぱいです」
「なあ、ちゃぶ台と座椅子と絨毯と布団でこたつにしないか?」
「奇遇だな、俺もそれ考えてた」
「人数増えたらどうするのよ」
「もっと大きなちゃぶ台買いましょうよ」
「鍋しようぜ鍋、ギルド成立祝いで」
「あ?しゃぶしゃぶだろ?」
「すき焼きよね?」
「締めは雑炊ですか?」
「〆はうどんだろ?」
「卵雑炊だろ普通さ!」
「うどんよ」
「はい!この話やめ!無益な話は止めよう!」
「そうですね!こたつは、決定しますか?」
ギルド会議によって炬燵。壁際に各種椅子とベンチ。机は持ち主が持ち続ける事。
「さあ、これで気軽な中級者のギルドホームは決した訳だ」
「え、またそのモード?まだなんかあったっけ?」
「ギルドメンバーの部屋だ」
「あったわね、忘れてたわ」
「ベットと、それくらいでいいですね」
「ベット、祭壇、机、椅子」
「祭壇はいらねぇだろ」
「いるわよ。あなたは筋肉のでしょう」
「私は、手?」
「大分グロいなノルーさん、あれだろ、手首の上だけ置かれてるんだろ?」
「ひぇっ、いやです!祭壇いやです!」
「まあ、この辺りは個人でやればいいわよ。それでいいわね」
「おう、後は、細々したクエストがちらほら」
「じゃあ、解散!」
「しないわよノーマル。クエストやるの。後回しにして必要になった時にやってないじゃカッコ悪いでしょ?」
「夏休みの宿題、溜めるタイプですか?」
「そうだな、さっさとやるか」
「宿題、後回しにするタイプだからお前等に任せるわ」
「ギルマスが率先して活動しなくてどうするのよ。ギルマスノーマルにするわよ」
「え?拙者?何故?」
「一番レベルが高いから」
「ナマルさんがギルマスやってよ」
「それじゃつまらないわね」
「じゃあ、ノルーさんか」
「そうね、ノルーね」
「え、え?私ですか!無理ですよ!」
「待て待てお前等待て!俺!俺がギルマス!」
「お前がだらしないからノルーさんがギルマスになっちまうんだよ!」
「そうよ、アイナスがやる気無いから」
「アイナスさん!助けてください!」
「分かったよ!リストアップしてお前等のチャットに送るから彼女を盾にするな!」
「盾?何言ってんのお前」
「人質よ。ギルマスって立場と、ノルーからの細い信頼の」
「私、人質でした。助けて」
「ヒッデェ連中だ。同じギルメンに対して血も涙もねぇ」
「俺達は期待してるんだよ!こうしてギルドを作ったお前を!」
「やれば出来るんだから普段からしなさいよ。私達だって発破なんて掛けたくないのよ本当は」
「アイナスさぁん、頑張ってくださぁい」
はいこれでアイナスもノルーさんも弄るの終わり。いやー楽しかったな!
「んで、何があるんだよ。回復して回るとかなら拙者」
「モンスター吹っ飛ばせって言うのなら私ね」
「街のお手伝いの類なら」
「あ?あー、クエストは職業系で分かられてんな、分かりやすくていいけど人手が足りねぇな」
「出来ることからやれば良いのよ」
「四つはなんとかなるならまだマシだな」
「ポジティブに考えましょう!」
「そうだなぁ。つーかお前等もクエストウィンドウ開けよ!」
「えー、ギルマス頑張ってよー」
「ギルマスやってよー」
「あっ、見やすいですねコレ!」
「ノルーさんがやってるなら仕方ねぇな」
「そうね、ノルーをギルマスにするために頑張りましょう」
「やれば良いんだろ!クソ!人が集まったら外にほっぽり出してやるからな!」
「ひゅーギルマスかっけー」
「覚悟決めた男って素敵よね」
ま、クエスト画面開くんですけどね。聖職者、やる事多くね?ボランティア多くね?




