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徒然に行く  作者: 臥龍
2/9

02

やがてHRの時間となった。


担任の碓氷先生はその名の通り、頭が薄い。


まあ、どうでもいいけどな。


だけど、薄い…いや違った、碓氷先生は一人の見たことない女子生徒を連れてきた。


編入生か?随分とベタだな。


(作者注※こんなのしか思いつかねぇんだよ)


まず、第一印象はマトモそう。


変態の中にいるからまず、こんな目で見てしまうのだ。


容姿も悪くない。


薄い…もとい碓氷先生が黒板に彼女の名前を書く。


相変わらず字も薄い。


メガネかけても見づらいっつーの。


「彼女は工藤玲香くどう れいかさんだ。今日から…」


ここの先生の話は省略する。


文面の都合でな。


「工藤玲香です」


玲香は頭を下げた。


「胸おっきいし顔もよし。完璧だな」


その時、空いているはずのはずの隣の席から声がした。


「はあ…神出鬼没だな、お前」


隣に座っていたのは統也だった。


「いやぁ噂の編入生はいかがなる者かと見に来たワケだよ、カタブツメガネくん」


「だれがカタブツだ。それにメガネは余計だ」


編入生の軽い自己紹介が終わった後だった。


「毛利!なぜお前がそこにいる!」


「やばいバレた。トンズラ〜」


統也は逃げるように教室を出ていった。


「まったく。工藤さん、あそこの席について」


と、指を指したのは、さっき統也が座っていた席だった。


つまり、隣。


なんともベタな進行だな。


工藤が俺の横に座った。


「よろしくお願いしますね。えぇと…」


「西条大我だ」


「西条くん…でいい?」


「ああ、呼びやすい名で呼んでくれ」


一般的なストーリーだと、主人公は転校生に一目惚れするようなパターンが多いのだが、この作者に限ってそんなことを書くわけがない。


もしくは変態どものおかげで俺の恋愛という感情が薄れているのか。


HRが終わり、頬杖をしてボーッとしていた。


だが、恒例というか何というか。


編入生の初日というのは、質問責めに合うものだ。


当然、隣の俺にも物理的なトバッチリを食う。


どさくさに紛れて俺の体を触ってくる変態もいるし。


じきに授業が始まるチャイムが鳴り、群がっていた奴らが自分の席や自分の教室へ帰って行く。


「大変だな、編入生も」


俺は何気なく呟いた。


「ええ。でも、結構楽しいわ」


ちゃんと耳に届いていたらしい。


「そう言ってられるのも今のうちかもしれないぞ。何せこの学校、妙な変態が多いからな」


その時、先生が入ってきたので、会話を中断した。


工藤がどう受け取ったかが気になったが、悪い方向には行っていない様子。


まあ、この学校に馴染んでくれれば良いんだがな。


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