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鬼の王子の異世界留学物語  作者: 田ノ島夜
第4章 リックス 大森林探検編
36/91

鬼が来る頃獅子笑う

リックス君が復活したのでリックス目線に戻ります。

あれから少し時が過ぎた。

通常のホームルームを再開との事でカイルが卒業して少し広く感じる教室へ薔薇組の面々が登校してくる。


鬼化した後遺症で1週間ほどボロボロだったが、今は何の問題もない。

それどころか負荷をかけた影響か、治ってから体が軽いし、魔力量も増えた気がする。

だがみんな心配して体の様子を聞いてきてくれたことは嬉しかった。


みんな今まで通りに過ごしているようだが、どうしても寂しさは隠せない様子だった。

だから少しシェリルをからかって遊んでいた。

あの戦争の場に一人だけいなかった事をからかわれてシェリルは一人むくれていた。



そこに勢いよくファルス先生が入ってくる。

やはり彼は変わらずってところだ。


「なんだみんな元気ないな。

カイルが居なくなって寂しいってか?、、、

まあ仕方ない。けど、元気出せ。

この教室に新しい仲間が増えるぞ!転校生だ。」


ファルス先生がそう言うとその子は入ってきた。


前髪が揃っていて頭には二本のツノ、丸顔が可愛らしい俺の幼なじみメレスだった。


「皆さま宜しくお願いします。

私は鬼族の学校より転校してきました、メレスと申します。以後お見知り置きを。」


「硬い。硬い。硬いのだよ。

このクラスで一緒に過ごすのだからタメ口でいいのだよ。」


「いえっ。皆さま王族だとお聞きしておりますゆえ。」


「ハハハッ。シェリたんなんて自分の国の王様のカイルにも偉そうな口きいてたのに大違いだね。」


「やめてよ。そんな言い方。

メレスちゃん宜しくね。平民同士仲良くしましょ。」


そんなこんなでみんな彼女を快く迎え入れてくれた。

メレスも自分が受け入れて貰えるか少し不安だったのか安心した顔をしていた。

それをファルス先生は温かい目で見守りながら話を切り出す。


「よしっ。新しい仲間が加わったところで重大な発表だが、王立学校は実質休校だ。」


、、、ん?


正直全員が理解していなかった。

みんな次の言葉が出ないでいると先生が続けて説明する。


「実は前回の霊族の襲撃で学校に大きいダメージが残ったんだ。

だから次回同じことが起きた時の為に、学校は大改修することになったんだ。だから実質休校。」


確かに登校してくる時に建物の外を見ると戦いの爪痕が多く見られた。

あんな戦いをジャン先生一人が担ったと思うとやはり化け物じみた強さだ。


その後もファルス先生から説明を受けたが、学校の至る所に魔力装置を作って、数人で魔力を流し込むと結界を張ってくれる構造になるらしい。

全員で魔力を交代で流し込めば、もし急に戦争がここで起きても耐えられるそうだ。

校長先生は製作意欲に火がついたようで物凄い気合が入っているとのことらしい。



「だが正直、学校作り変えるから何日か帰れと言うには君たち薔薇組のメンバーは家が遠すぎる。

よって今日から課外授業に出かける事となる。」


おぉ!修学旅行イベントか!!少し面白そう。


「行き先は先生が任されたんだが、これが考えるのが大変だったんだ、、、」


そしてファルスはニタリとする。

この笑みが漏れた時はロクな内容じゃないとメレス以外のみんなが思った。

そして右手の拳を空に掲げて高らかに宣言する。




「大森林の迷宮に潜って一攫千金だ!!」

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