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鬼の王子の異世界留学物語  作者: 田ノ島夜
第2章 リックス 学園生活編
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甦れリバースメモリー

入学式が終わり寮を案内された。

男子寮の場所は校舎から少し離れていた。

そして反対側に同じくらい離れて女子寮があるらしい。


部屋はベッドと机が置いてあるだけの簡単なものだった。

豪邸に住んでいた俺には少し閉塞感を感じさせるものがある。


寮に荷物を置いて校舎に戻ると、クラス分けが発表された。

なになに?リックスは、、、

薔薇組だ。さくら組とかもあるのか?


俺は男役希望で薔薇組のクラスに入ると、癖の強いメンバーが座っていた。


坊ちゃん刈りで真っ黒のゴーグルをしている細身の男、

お昼寝してる天然パーマの女の子。

木刀を脇に差している坊主の男。

スポーツ女子的な活発そうな犬耳の獣族の女の子。

そして佇まいが一流さを物語っている人間の男。


そんな中の一人が笑顔で話しかけてきた。


「君もこの学校だったんだ!」


ドッグポートで助けた少女がそこにいた。

たしかシェリルだ。


「ドッグポートの件はありがとう。えっと、、、」


「リッ!リックス。

田舎から来てるから苗字はない。よっ!よろしく。」


次会ったときの挨拶を考えていたが、いっきに吹き飛んだ。

恨むぜ鬼族よ。俺に女性への免疫をくれ。



「おいおい。やっぱり校長に無理言って娘の担任にして良かった。

もう口説かれてるのか。

リックス君はもう退学かな?」


金色のライオンが現れた。

彼はニタニタしながら俺に突っかかってきた。

確かにシェリル=ザルバーグか、、、娘ってこの子だったのね。

間違えても手は出さないようにしよう。

腕を切り落とされそうだ。


「やめてよ!パパ!リックス君。気にしないで席につこう。」


みんな揃ったようで担任が通る声で言った。


「みんな!この薔薇組を受け持つことになったファルスだ。

基本は卒業までの4年間同じクラスだ。

このクラスではみんな平等の精神で、家柄の紹介とかは無しにしよう。

みんな兄弟のように仲良く支え合ってくれ。」


さっそく娘だと脅してきたくせにとは思ったが、何も言わなかった。


「毎朝ホームルームをクラスで行う。

その後は各自の受けたい授業を選んで受ける。

その授業を選んでもらうために、、、」


先生は丁寧にこれからの流れを説明してくれた。

どう見ても現役の戦士だが、本当に先生なんだなとやっと実感した。


「あと、このクラスには課題をひとつ与える」


少しの静寂の後に彼は俺たちを睨みつけて言った。


「どんな手を使ってもいい。卒業までに俺を倒してみろ。卒業資格をくれてやる。」


やっぱり戦士じゃねぇか。

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