十章 本当の凶者
俺達は北海道へと向かった。
二日三日の時を経て北海道に到着することが出来た。
そこには怪物たちが俺達のことを出迎えてくれた。
「数にして多分二百四十七。」
とてつもなく多い。
「・・・・・・・・!!!!!」
相手がまず先手を打った。俺の左足に切り傷がつく。
少しづつではあるが定期的に血が一気に吹き出る。
相手は龍。再生はほぼ不可能に等しい。こちらも畳み掛ける。
左足は取り敢えず後回しにし、相手を殺すのに専念する。だが、これが仇となる。どうやら毒持ちの龍だったらしく、左足に力が入らない。
「大丈夫ですか?」
魔魅が回復の魔法を使ってくれたおかげで元の状態に戻る。まだ痛みはあるが戦えないわけではない。
「お前ら。死ぬ覚悟で行くぞ!」
「「「了解!」」」
俺達はここからが地獄の始まりだと確信した。
戦いが始まってからわずか二時間。
相手の数は五分の一を切っている。俺達は多少満身創痍だ。
『この調子で行けば勝てる!』
だが世の中はそんな簡単に行くわけがない。
これは前戦チームだろう。この先には中戦、最終戦のチームがあるはずだ。この調子で行けば逆にこちらが殺られると分かった。
「魔魅は皆の回復!親父は敵を捕獲!瞬時は敵を親父へ誘導!麻那子は容赦なく毒を撒き散らせ!破菜と止時は俺と一緒に前戦へ!」
「「「了解!」」」
魔魅は魔法。唯一の回復役。出来るだけ前戦から当座ける。親父は再生。余っ程のことがなければ再生が可能。瞬時は瞬間移動。親父への誘導が一番最適だ。破菜は破壊。相手を破壊する。前戦用攻撃特化型だ。止時も同様だ。俺は攻撃防御威力莫大型。前戦に出ないわけがない。
作戦は順調。だが一手でもミスすれば全てがズレる。俺達は慎重に、入念に、かつ死なないように立ち回った。
半日かけて前戦組を倒した。
魔魅は全員の回復に回る。皆呼吸のリズムがあっていないがゆっくりと休んでいる暇はない。すぐ様中戦組の元へ向かった。
一時間使い、中戦組の元に付いた。先程より数が増えている。
「先程と同様の作戦で行くぞ!」
「「「了解!」」」
俺達は作戦を変えず戦った。それ程時間は経っていない。前戦組よりも簡単に倒すことが出来た。
「多分次が最後の攻防になる。二つ目の作戦を考えよう。」
それから二時間みっちり作戦を考え、ある程度固まった。
「作戦はこれでいいな?」
全員満場一致で決まった。
「さぁ、この戦いが最後だ。絶対勝つぞ!」
「「「おう!!!」」」
「待たせたな。赤狃。」
「母親にその言葉遣いはないんじゃない?」
他愛もない挨拶を交わした後、俺は赤狃に宣戦布告する。
「世界を潰させはしねぇ。お前を殺して勝利を飾ってやる!」
「出来るならね。」
「「いざ!終戦を始めようか!」」
この言葉で相手も俺達も一斉にぶつかった。
作戦は、全員前戦に出る。以上だ。
中戦と同様に相手がどんどん倒れていく。
『これなら勝てそうだ。』
勝てそうだったんだ。赤狃が前戦に出なければ、、
赤狃は俺達が思うより圧倒的に強かった。皆重軽傷を負い、俺は左足と右腕を失う。
「あらあら、思ったより弱いのね。」
「馬鹿にすんじゃねぇぞ。」
「貴方は確か瞬時っていう名前だつたわね。死んで」
赤狃が瞬時の心臓当たりに足を振り落とす。瞬時は心臓を潰されて息を引き取った。
「さぁ、次は誰を殺そうかしら。」
惡魔だ。
『龍神。お前は最後に殺される。まだ動けるか?』
『何とか、』
『なら動け!次に狙われるのは魔魅だ!』
俺は体を起こす。
「次は貴方ね。確か名前は魔魅だったわね。貴方の墓場はここよ。さようなら。」
俺は全力の力で魔魅の元へ行く。
『もう誰も殺させはしない!!!』
赤狃の足と俺の体がほぼ同タイミングだった。
俺は魔魅が無事か確認する。
「。。。。。。」
俺が見たものは右腕を全て負傷した魔魅だった。
「龍神さん。すみません。この傷では回復できるか分かりません。でも、救って頂き、ありがとう、ござい、まし、た。」
魔魅はゆっくりと目を瞑る。
「あら、ギリギリ助けられなかったみたいね。大丈夫よ、龍神もすぐに送ってあげるから。」
赤狃は笑った。
《《殺してやる。》》
俺の声は鈍く、普通の人間はとても出せる声ではない。
「龍神。貴方は最後に殺そうと思ったけど、今すぐ殺さなければならないようね。」
俺の体からはどす黒い奇が出る。先程まで負傷していた左足と右腕が戻っている。
《《《《殺シテ、ヤル!》》》》
俺の後には大きな影が浮かび上がる。その影は恐ろしく。
『!!!!!』
神さえも恐れる存在だ。
「貴方を生かしてはいけないは。ここで死になさい!」
その影とは、昔世界を九割呑み込み、神と惡魔でも手に負えなかった怪物。
【嘛籠囉哦驘爐】だ。
《《《《生アルモノハ死ヘ向カエ!》》》》
俺と、いや、嘛籠囉哦驘爐の生き残りとただの龍の戦いが始まる。




