七章 楽しい時間
登場人物紹介
泄毒 麻那子
二十二歳 誕生日 七月三十日 髪の色 金色
個性 毒霧
昔はお姫様だったらしい。その時の喋り方が体に染み付いているのだろう。喋り方が完全にお嬢様だ。
自分では毒霧を制御する事が出来ない。
早くも六人目を見つけた。
個性は毒霧。なかなか使える、と思う。
七人目はなかなかに見つからない。
そりゃそうだ。大半は殺し合いでこの世界から消去され、おまけに龍と来たもんだ。そりゃあいないわな。
魔魅の情報によると俺達は今岩手県にいるようだ。
かなり動いて体力もかなり消耗してしまった。これで仲間探しは続行が難しい。だから俺達はひとまず野宿することに決めた。
「なぁ、麻那子。その毒霧何とかならないのか?」
「仕方ないですわ。これに関しては制御ができないんです。」
『これは困ったもんだ。どうすれば・・・』
「なら、妖精の力を借りて制御してみては?」
魔魅が予想外の提案をして来た。
「妖精の力を?」
「はい。妖精には種類によって耐性があるんです。」
耐性。便利な言葉だ。
「沙羅曼蛇は文字通り炎に耐性があります。畝醒鈍は水に耐性があります。筮碾は雷。頽擂蠹遼威は破壊。螘霧那邏は毒。弩櫂聲は土。贏燾は光。闇槲瞻膩は闇と。様々な妖精がいます。」
「そ、そうか。」
流石に種類が多すぎる。よくもまぁ覚えられたもんだ。
「この中ですと麻那子さんには螘霧那邏が良いですね。」
「ありがとうございます。助かりますわ。」
「雑談はここぐらいまでにして。瞬時。食い物探しに行くぞ。」
「また?」
また?というのはいつもいつも俺と瞬時がほぼ必ず食べ物を探しに出かけるからだ。
「嫌か?」
瞬時は少し考えてから首を縦に振った。
「そうだな。なら親父。付いてきてくれ。」
親父は了承して、一緒に食べ物を調達しに行った。
食べ物は直ぐに調達出来た。
俺と親父は皆の元へと戻る。辿り着くと巻に火が付いていた。
食べ物は木の実と近くの川で取った魚だ。
俺と親父が魚を焼き終わると皆眠っていた。かなりの距離を移動したんだ。疲れるのも無理もない。
俺と親父はあの時の事件以来どう生きていたかを語り合いながら魚と実を食べた。皆の分は残して。
「親父。気になったことがあるんだが、」
「ん?どうした?」
「親父はハーフなんだろ?何と何のハーフなんだ?」
「・・・・・・狼男と獣人女のハーフだ。その中でも俺は両方の血が濃く受け継がれたんだ。」
親父は口に残っていた魚を飲み込んでから答えた。
この考え方で行くと俺はハーフとハーフの間に生まれた怪物という事になる。
「まだ起きていたんですか?」
魔魅か起きた。かなり眠そうだ。
「魔魅。起きたのか。まぁいい。食え。」
俺は魔魅に魚と実を渡す。
「ありがとうございます。」
魔魅は笑顔で答えた。だが魔魅は渡される魚と実を見て、手に取らずにパクっと魚を齧った。
「美味しいですね。」
どうやら魔魅は寝ぼけているようだ。
「魔魅。持ってくれ。」
「まぁいいじゃないか。いい撮れ高だ。」
親父はカメラで写真を撮り始めた。
「撮るな!てかどっからそのカメラ出した!」
「細かいことは気にするな我が息子よ。」
「細かくねぇよ!」
この会話で魔魅ははっきりと目を覚ましたらしく、俺の持っていた魚と実を取る。顔を赤くして。
「す、すいません。」
「いや、気にしてない。」
「ほう。お前何時からそんなに人に優しくなったんだ?」
「ま、前からだ!」
こういう俺だが昔は人に優しく無かった。少なくとも。
「兄さんも父さんもうるさいよ。」
「ご、ごめん」
止時に怒られた。
「二人も早く寝たら?」
「そ、そうだな。」
俺と親父は顔を見合わせる。
互いに頷きあった時には魔魅も止時も寝ていた。魔魅はちゃんとご飯を全て食べていた。
俺と親父はそのまま話疲れて眠りに付いた。
夜が明けて皆起きてご飯も食べて準備万全。俺達は仲間探しを始めた。




