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ステータス開示

文字数が安定しない……

 目前の青い板を観察してみる。


 一枚の大きな板の真ん中に一本大きな線が入っている。

 線を境に左側には何も書かれていない。

 代わって右側には色々とある。

 まず、上方に『解放済』『未解放』タブが存在していた。

 今表情されているのは、『解放済』のようだ。

 タブの下には、画面一杯を使い文字が一覧で表示されている。


『デフォルトナイフ』

『切り出し小刀』

『シャベル』

『伐採斧』

『スローイングナイフ』

『ジャベリンⅡ』

『鉄矢』

『包丁』


 覚えの無いものがあるが、これは恐らく変更出来る刃物が書かれているのだろう。

『矢』や『シャベル』は、刃物なのだろうかと疑問には思う……。


 うっすらと透けていて存在が曖昧だが、この板には触れるのだろうか。

『デフォルトナイフ』と書かれている部分に触れてみる。

 すると、左側に何か表示された。


 最上部には、『デフォルトナイフ』と書かれている。

 恐らく、選択した刃物の詳細情報ということだろう。


 真ん中には、実物よりも小さな見覚えのあるナイフが写っていた。

 どうやら俺が果物ナイフだと認識していたものは、デフォルトナイフというのが正式名のだったようだ。


 映像の下には、『特徴:切れ味低下・破壊不可』とだけ書かれている。

 乗っていた情報はこれだけだ。

 他のも確認するべきだろうと、刃物が書かれている一覧に目を移す。


「あのー、ジンさん?

 私の事忘れてませんか?」

 あ、忘れていた。

 目前に検証するものがあり、他の事が全て飛んでいた。

 板から、ちよりに視線を移す。



「い、いや!忘れてはいない!

 ただ、情報は大事だから集中していただけだよ!」

「……本当ですか?」


 これが世に言う、ジト目というやつだろうか、目が座っている。

 処理の為に座っているせいか、伸長の低い彼女から見下されているような状況だ。

 何故か悪い気分はしない……。


「もちろん本当だとも。

 ちよりには、悪いが鹿の解体代わって貰えるかな?

 血もほとんど出ない筈だし大丈夫だろう」

「本当は嫌なんですけど、解放の為ですしやります……。」

「あぁ、任せたよ」


 どうやら誤魔化せたようである。

 ちよりから了承も得た為場所を代わる。

 代わって早々に、板を見ようと思うもいつの間にか消えていた。

 ちよりに視線を移す前までは、有った筈だ。

 勝手に消えるのだろうか。


 ステータスと思いながら「開示」と宣言すると、やはり目前には板が出る。

 この板の名称がステータスということなのだろう。

 あえて視線を、ステータスが目に入らない崖側に移す。

 元の視線に戻すと、ステータスは無い。

 どうやら視線から外れると消える、で正解のようだ。


 もう一度「開示」と宣言し出現したステータスから、解放済一覧を確認する。



『デフォルトナイフ』以外を確認したところ気になったのは、二点だけだった。

 一つ目は、特徴だ。

『切れ味上昇』『操作性上昇』『動作性上昇』『投擲能力上昇』など多種多様であった。

 ただ『デフォルトナイフ』に存在していた『破壊不可』が、他の刃物には記述されていない。

 これは、壊れる事があるということだろう。

 壊れたらどうなるのか確認をしたいところだが、消滅される可能性もある。

 簡単には試せないだろう。


 二点目は、『ジャベリンⅡ』だ。

 これだけ他の刃物と違い、名称の後にローマ数字と思わしき物が書かれている。

 詳細も確認してみると、他とは違った。

 名称・映像は他と一緒なのだが、特徴から下が変わっていたのだ。

『特徴:切れ味上昇Ⅱ・動作性上昇Ⅱ・投擲能力Ⅱ・貫通能力上昇』と記述されていた。

 こちらも他とは違い、ローマ数字が書かれていた。


 更にその下に、謎のゲージらしきものがある。

 枠は黒く、その2/10程が橙色で染まっていた。

 他に何か書いてるでもなく、ゲージの意味は理解出来ない。

 これもゲームの情報があれば意味がわかるものなのだろうか。

 あとでちよりに聞いてみるべき事ができた。


 そのちよりはどうなったかと、横を覗いてみる。

 彼女の前には、まな板の上に置かれた手足が切られたのであろう鹿肉がある。

 その鹿肉に、新しく出たのだろう中華包丁で切りつけようとしていた。


 ……まな板と中華包丁?

 二つ同時に出している?

 不可能な筈じゃないのか。

 聞いてみようと考えるも、包丁を持っている最中に話し掛けるのも危険と考えを改める。

 後程聞いてみる事がまた一つ増えた。



 検証を続ける事にして、再度ステータスを呼び出す。

 今度は『未解放』のタブを押してみる。

 表示は切り替わり、一覧の文字が全て『?』に変わってしまった。


 一覧の中から適当に押してみる。

 思った通り、左側に詳細が出てきた。

 こちらも先程の『解放済』とは変わっていた。


 一番上は名称なのだろう『?』が表示されている。

 真ん中の映像は、刃幅が分厚い剣のような形状が、黒く塗り潰されて表示されていた。

 その下には、『解放条件:?を5匹、デフォルトナイフで切る事で解放』と記述されていた。

 肝心の部分が見えていない。

 他も確認してみるが、何個かは条件が全て表示されているようだ。


 恐らく解放条件の共通点は、『対象物』を『何回もしくは何匹』、『刃物の名称』で、『行動』などの4つで、構成されているようだ。


本当にこれは現実なのだろうかと改めて思う。

不思議現象があまりにも続いている為、自分の知識がおかしいのでは無いかと疑ってしまうのは仕方がないだろう。

ふと横を見れば、プロ顔負けの手捌きで鹿肉を切り分けているちよりが見えた。

……やはり、おかしいのだろうか。




そこには現実だと分かっていながら、頬をつねるジンがいた。

お読みいただきましてありがとうございます。

次回話もよろしくお願いします。

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