5.疑う思い
私は悠子がうらやましいと思う。
彼女は勉強もできるし、スポーツもできるし、可愛くて、優しい。
でも私は特に秀でたこともないし、外見に自信があるわけでもない。
私はつまらない人間だ。
彼女はよく相談にのってくれた。おしゃべりをしてくれた。
私は彼女が大好きだ。憧れであり、一方的なライバルだ。
私は何でもできる彼女によく頼っていた。
そんな私を彼女は優しく接してくれた。
そして高校二年の初夏。
クラスメイトが変死した。
私は疑心暗鬼になった。悠子以外の誰も信じることができなかった。
個別チャットも管理主が見てたらどうしようと思い、送れなかった。
私は放課後、悠子を呼び出し話し合っていた。
「悠子は怖くないの?」
「怖くないよ」
そう言いきった彼女はとてもかっこよかった。
「私は怖い」
「私は逆に……なんで紫苑が怖がってるのか、分からないよ」
「たった二年の付き合いのクラスメイトに命預けるなんて、無理だよ……」
「こういう時こそ信じないでどうするの」
「…」
そう言い切った彼女がとてつもなくうらやましかったけど。
私は最後までクラスメイトを信じられなかった。
「私は信じられない」
死ぬまでずっと誰も信じられなかった。
それが私の後悔。
文章が短い割には投稿が遅かったです。この話は書きずらかったです。あまり話が自分の中で広がらなかったのです。桐生番外編は本編のネタバレを含みます。こちらを読む前に本編を読むことをおすすめします。それではまた。




