ペロッ、これは青酸カリ!?
仕事が……仕事がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
残業ばかりで色々限界な円男です。
前置きは愚痴を書くところじゃない?
ごもっともです。
おはようございますナナシです。
アリシアの手桶アタックによりばっちり気絶してまして現在朝です。
気絶してても体の疲れって取れるんだね?
多分気付かないうちに気絶から睡眠にシフトしただけだと思うけどまあどうでもいいや。
それよりも今はリディアかミザリーさんを探すのが先決だ。
できればミザリーさんがいいが……リディアはたまにマッドっぽい言動があるから少し危険だし。
なんで天才って少しズレてるのが多いんだろ?
そんなことを考えながら城の中を歩き回っていると、普通の格好をしたミザリーさんを発見した。
いつも思うが何で変装ばっかしてるんだろ?
美人なのにもったいない。
「ミザリーさん、今忙しかったりしますか?」
「なんだい藪から棒に?まあ準備も一通り終わったし時間はあるよ。デートにでも誘ってくれるのかい?」
いきなり声を掛けられたことに少し驚きながらもミザリーさんは快く応対してくれた。
若干悪戯っぽい言葉が含まれていたが。
「ええ、少し薬を調合してもらいたくて。デートはできれば嬉しいですがまたの機会ですね」
そう答えるとミザリーさんは少しつまらなそうな顔をしたが、薬については詳しい話を聞いてからということで俺の部屋に向かうことになった。
「それで?薬って何の薬だい?」
「主に今回の調査に必要な物ですね。とりあえず傷薬に解毒剤等の自身に使うタイプの物と、俺が武器に塗って使う予定の毒薬です。できれば通常の毒薬以外にも麻痺毒や睡魔を誘う毒もお願いしたいんですがどうですかね?」
俺が用件を伝えるとミザリーさんはだいぶ困ったような顔をしながら答えた。
「確かに私は薬師の下で色々教わったから調合方法とかは知っているけど毒草や薬草の内容は知らないよ?」
「それなら大丈夫です。相性の良い物とかは知識として知っていますから。ネックは調合できないって事だけなので」
「そ、そうかい。なら私は道具を準備してくるからあんたの方も準備ができたら私の部屋に来な」
「分かりました。ではお願いしますね」
ミザリーさんのOKが出たところで、俺は薬屋でついでにもらったノートに効果と調合に使う草の種類を書き綴っていくことにした。
「で、できた。久しぶりにこんなにモノを書いた気がする。」
一時間ほどノートと薬草へ視線を行ったり来たりさせながら書き綴ってやっと完成した。
ミザリーさん、待ちくたびれてるだろうなあと思いながら大量の麻袋とノートを持ち、ミザリーさんの部屋に向かった。
「遅い」
「すいません、準備に色々時間掛かっちゃって」
案の定待ちくたびれていたミザリーさんに説教されました。
「これが毒草と、薬草です。一応種類別に紙帯で括って紙帯に名前も書いといたんで分かると思います。あとこのノートに効果とか使う草が書いてあるのでお願いします」
「な、これは!?」
ミザリーさんは俺から受け取ったノートをぱらぱらと捲り、驚愕の声を上げた。
「こんな配合見たことも聞いたこともないよ」
「そうなんですか?できそうです?」
「ああ、別に調合の仕方は一般的なもので大丈夫そうだからできると思うよ」
良かった良かった。
できないって言われたら俺詰んだ状態が一歩進むところだったよ。
「でもこれだけの量となると明日まで掛かりそうだね」
「すいません無理言っちゃって。頼んだ俺が言えることじゃないですけど探索の日にできてれば大丈夫なんでゆっくり作ってください」
「分かったよ。私に任せな」
「はい、お願いします。頼りにしてますよ」
大きな胸を張りながら(推定F)言うミザリーさんに姐さん!と言いそうになったが、言わずにお礼を述べて俺は部屋を出た。
さて、これでやることはやった。
あとは死なないように祈っとくか。
いるかいないかも分からない神に心の中で祈りながら自分の部屋に戻った。
さて、次でやっと三人が旅に出ます。
やっとひと段落って感じですね。
あとはルルゥちゃんとナナシをうまく絡ませてちゃんと三人を仲間にしたいと思います。