聖剣 エクスカリバーとか欲しかった
お久しぶりです円男です。
最近仕事が忙しすぎる……。
そりゃ良いことなんだろうけどキツイ……。
まぁどうでも良いですね。
では続きをどうぞ。
「いらっしゃいませ」
先ほどとは打って変わって静かな店内に足を踏み入れると、心なしかやつれている男性店員が出迎えてくれた。
きっと彼もあの裸祭りの被害者なのだろう。
そんな彼に同情しながら俺は店内を物色することにした。
まだ結構残ってるんだ。それが俺の印象である。
店内は何箇所か何も置いていない場所があるが、ショートソードや短剣類、槍などはまだかなりの数が残っていたからだ。
「店員さん、この空いてる場所は何が置いてあったんですか?」
「その場所は主に斧や大剣等の重量武器が置いてあったんです。冒険者や傭兵の方々は体を鍛えている方が多いですし、大型のモンスター相手だと細身の武器では心許ないという事で重量武器を使用する方が多いんですよ。それに、小型のモンスターで堅いモノは少ないので対人戦以外、戦争などですね。それ以外では小剣や槍はあまり使用されないんです」
すると店員さんは凄く目をきらきらさせながら説明してくれた。
眼を使わなくてもわかる。この目はまともな人に会えたっていう歓喜の目に違いない。
……本当にご愁傷様です。
「そうなんですか。ありがとうございます」
「いえ、仕事ですから。それでお客様はどのような武器をご所望ですか?」
そういえばまだ考えてなかったな。
…………そうだ!
数分考え、俺はこの眼を活かして戦える方法を見つけた。
「切れ味の良い短剣か、ダガーはありますか?」
「……少々お待ちくださいね」
店員さんは笑顔で言うと、短剣やダガーが売っている場所から一本のダガーを持ってきてくれた。
「コレなどはいかがでしょうか?人食い蟻の牙を使ったダガーです。小型であり弱小なモンスターと認識されていますが、その牙の堅さは竜の爪や喰鉄鳥のクチバシにも劣らない堅さをしています。ただ人食い蟻のサイズですとこのようになってしまうので……」
店員さんの手には刃の部分が凄く短いモノだった。
ダガーの全長は40cmくらい、刃渡りが25cm程で刃を模した黒い素材から、2cm程の短い牙が生えるように数多くの刃がついている。
その姿は、黒い生き物の上あごに柄が取り付けられているようなモノだ。
確かにコレでは深い傷は付けられないかもしれないが、俺の思い浮かべている戦い方には支障はなさそうだ。
「ええ、これで構いません。できれば何本か欲しいのですが、いくらですか?」
「こちらは一本500Gのところを250Gとなっていますが……。」
安いな。忘れてたけどセール中だったなそういえば。
「では六本貰えますか?」
「六本も!?あ、ありがとうございます!」
おそらく本当に人気がなかったんだろう、凄い感謝された。
「鞘かカバーはありますか?」
「はい、鞘がついております。刃に触れても破れないように喰鉄鳥の胃袋を使用し、火を吐くホワイトサーペントの皮で作ってありますので火はもちろんのこと、水や腐食にも強い造りになってます」
なるほど、じゃあ図らずとも第二段階もクリアだな。
「では、1500Gです」
「ありがとうございました!」
品物をもらい、武器屋を出ても店員さんは手を振っていてくれた。
まともな人が来て厄介なお荷物を買い取ってくれたのがそんなに嬉しいか、そうですか。
まあ、俺も良い買い物ができたからよしとしよう。
「もう夕方だし続きは明日だな」
まだ時間はあるしゆっくりやろう。
そう考えながら俺は城の自分にあてがわれた部屋に戻った。
帰ったら城門で門番の人に槍を突きつけられたのはビビッたが、あそこでアリシアが来なかったらゲームオーバーだったかもしれない。
今日は武器を買いました。
そこでちょっと補足。
人食い蟻。
体長20cmくらいで群れで行動する。
その牙は人の骨など軽く切り裂き、死体ではあるが竜の鱗も噛み千切れるほど。
火に弱いので倒すのは楽。
喰鉄鳥
文字通り鉄を食べる怪鳥。
基本無害。
鉄及び鉱物等を主食としているため、そのクチバシは堅い。
食べた物で傷つかないよう内臓器官もとても丈夫で、鞄などとして使用される。
その他の部位は軟らかいためあまり強くはない。
こんな感じです。
ダガーを選んだのはいきなり剣持っても扱えないしその他も同じってことで。
それでナナシの買ったダガーですが、モンハンのサーペントバイト?的な感じです。あんな風に頭が模してあるわけではないですが、概ねあんな感じです。
知らない人は申し訳ない。作者の表現力不足です。