ナナシ、再び逝っきまーす!
前置きも後書きも書くことが無いっていう………。
「……ごほん。もう貴殿には驚かないようにしよう」
そうですか、そうしてもらえると助かります。
「それで同行する者の話であったな?」
「はい」
「貴殿の言うとおりここに居るミザリーと、ルルゥもう姿を現してもよい」
グラン様はいつの間にか旅人っぽい格好に着替えているミザリーさんを指差し、その後柱の上に隠れていたであろうルルゥという人を呼んだ。
すると柱の影からシュタッと何かが降り立った。忍者や忍者がおる。
とりあえず色々突っ込みたいことはあるが、一番気になるのはルルゥちゃんだ。
小さい、凄く小さい。
あと凄いでかい帽子を被っているせいで更に小さく見える。
Name: ルルゥ・キリア・グリーンフォレスト
Age: 24
Sex: 女(獣人族)
Class: 王国軍遊撃隊副隊長・諜報部隊隊長
Height: 142cm
Weight: ――――――(見えるけど言わない)
Ability: 無音歩行術・隠遁術・夜目・短剣- A 投擲- A
年上ですか、そうですか。
というか獣人なんているんだなぁ……。
ハハッ、リアルファンタジーの世界ですね。本当にありがとうございました。
もうお腹一杯なので元の世界に返してください。
とまぁ現実逃避は置いといて、多分あのでかい帽子で耳でも隠してるんだろうから俺は何も喋らないほうが良いな。
「えぇとお二方が同行してくださるらしいのでまずご挨拶を、ミザリーさんはお久しぶりです。ルルゥさんは初めましてナナシと申します。この調査では足を引っ張ることも多々あるとは思うのでどうかよろしくお願いします」
初対面の挨拶はこんなもんで良いのかな?
「私はミザリー・クロムウェル。あんたやっぱり気付いてたんだね?」
俺に続いてミザリーさんが挨拶を返してくれる。
気付いていたというのはおそらく店でのことだろう。
「ええ、あの時は本当に老婆かと思いましたよ。変装がお上手ですね」
「見破っておいてよく言うね。とりあえずは仲間だよろしく頼むよ」
あれ、なんかミザリーさんから火花が飛んできてるんだけど?
「……ルルゥ。ルルゥ・キリア・グリーンフォレスト」
名前だけか、無口なのか?
調査で何もなければ良いが……。
「では改めて諸君等3名に命ずる。魔国の調査、期間は一週間後から一月。しかし何か不測の事態があればすぐに帰還せよ。よいか?」
一応俺達の心配はしてくれているらしく、危なくなったら戻ってきて良いらしい。
ルルゥちゃんが強いっぽいから大丈夫だとは思うけど一月か、長いな。
何はともあれできる限り頑張りますか。
「では一週間後、出立前に一度ここに集まってくれ。では解散」
さて、どうしようか。
「ナナシ殿」
「はい?」
何やら兵士の一人が話しかけてきた。
何か用だろうか?さすがに用もないのに話しかけてこないとは思うが。
「こちらは支度金の5000Gとなっております。危険な任務のため、万全の装備を整えて出発せよとのことです。もし他に何かあれば姫様か直接要望してほしいとの言伝です。では」
名も知らない兵士の人は、上官にするような最敬礼をして去って行った。おかしいとは思うけどアリシアとの模擬戦から城の兵士達の対応が良くなった気がする。
それにしても、5000Gか。
市場と商店で色々用意するか。
この眼があれば薬の作り方とかも分かるということが判明したしな。
「あー、そこな侍女さん」
「は、はひぃ!?なんでございましゅか?」
どうしたの君……とりあえず落ち着こうか?
「今から城下の方に出かけてくるからよろしく」
「はひ、わかりまふぃた」
多少落ち着いたみたいだけどまだ噛んでるぞ?
変わった人もいたもんだとか思いながら、俺は城を出た。
えぇ、どうでしょうか?
眼以外にファンタジー要素がないもんで獣人とか出してみましたけど。
まぁあたたかい目で見てやってください。
ここでルルゥちゃんの紹介です。
Name: ルルゥ・キリア・グリーンフォレスト
Age: 24
Sex: 女(獣人族)
Class: 王国軍遊撃隊副隊長・諜報部隊隊長
Height: 142cm
Weight: ――――――
Ability: 無音歩行術・隠遁術・夜目・短剣- A 投擲- A
獣人の少女。年齢は24歳であるが、寿命が長いため人間換算で12歳。
そのため外見は12歳の少女である。
系統としては白狼に属しており、ショートボブの真白い髪に金の瞳を持っている。頭の上にはとがった三角の耳が生えており、いつもは大きな帽子で頭を隠すようにしている。
身体能力は人間と比べて格段に高いが、本人は小型の武器での奇襲戦法を得意としている。
無口で、積極的に話はしないが、基本的には良い子である。
しかし慣れた人間にしか心を開かない。
現在では、遊撃隊の隊長、王族、ミザリー、リーナといった面子がいる。