王族の方達はお茶目な人が多いようです
お久しぶりです。円男です。
主人公の設定的に先の展開が難しい。
まぁ、いけるとこまでがんばっていきます。
-???side-
「ねぇお姉さま?今日来る鑑定士の人はどうかしら?」
「さぁ?特に興味がないな」
お姉さまは本当に興味が内容でそっけなく答える。
そんなお姉さまを見て私もあまり期待はしないでおこうと思っていると、扉がノックされながら開いた。
「二人とも、ハードレイ伯爵が到着したわ。玉座の間まで行くわよ」
お母様、返事してから入ってくださいと何度言えば……。
『はい、お母様』
返事をした私達は近衛騎士の鎧を着込み、部屋を後にした。
-side out-
-アルヴィスside-
……不安だ。
昨日、王女様方に言われた言葉の意味を考えながら思う。
「ハードレイ伯爵、明日は何が起ころうとも静観して頂けますか?」
「え?はぁ……そう仰られるのなら」
「この話のことも口外しないでいただけるとありがたいですわ」
と、特に何も考えず答えてしまったが、なんせ[姫騎士]と[天災]と評される二人だ。何も無いほうがおかしいと気付きべきだった。
しかし厳重に口止めもされたからには言うわけにはいくまい。
結局、何が起こるか見当もつかないまま、侍女と衛兵に連れられて私達は玉座の間に通された。
しかし入った瞬間私は呆然とした。
確かに玉座には国王が座り、その隣には女王様が座っている。
だが、その隣に座っているのは誰だ!?
少なくともアリシア様と、リディア様ではない。
まさかコレが昨日言っていたことなのか?
混乱する私をよそに、国王である[グラン・セーヌ・フォン・クラウセル]様とその妻であり女王の[リシディア・セーヌ・フォン・クラウセル]様が話を始めてしまった。
-side out-
えーと?
なんで王様と王妃様の隣に侍女がいるの?
なんか凄く広い部屋(多分玉座の間?)に入り、いきなり俺が喋るわけじゃないしただボーッと待つのもあれだからと王様達のパラメータでも見ようかなと思ってみたらこれだよ。
ちなみに目線だけ動かして確認したら王様達から少し離れた場所に並んで立っているフル装備の鎧騎士が王女様たちと判明した。
「貴殿が竜の涙を鑑定したというナナシかと申す者か?」
「はい、一応そうですが凄いのは発見したミザリー・クロムウェルさんではありませんか?」
「謙遜せずとも良い、あれを鑑定できる程の優秀な鑑定士はこの国には五人もおらん」
あら、やっぱり選択する品を間違えたみたいだ。
「それは置いておいてまずは自己紹介といこう」
記憶が無いらしいしな、と結構気さくな感じで言ってくれた。
なかなか良い人ではないだろうか?
と一瞬思ったが仮にも国王である人がこんなにも威厳がないのはおかしいよな。
何か裏があるのだろうと思いながら、王様達の自己紹介を聴くことにした。
「まず私だがグラン・セーヌ・フォン・クラウセルという。隣は妻のリシディア。その隣にいるのが娘達だ」
なるほど、娘達とまとめることで名前を伏せたのか。
確かに侍女に王女の名を名乗らせるのはあまり良くないだろうし、なにより侍女二人の胃がストレスでマッハになりかねん。
ステータスでもなんか色々限界っぽいし。
例を挙げると焦り、不安、恐怖等の負の感情がオンパレードしてるからな。
かわいそうに……。
余興か何かは知らないけど、あの二人の胃に穴が開く前に助けるか。
「既にご存知とは思われますが、私の名はナナシと申します。グラン様、質問を一つよろしいでしょうか?」
「なんだ?言ってみよ」
「失礼ですがアリシア王女とリディア王女は変装ごっこがお好きなので?」
そう言った瞬間、部屋の空気が凍った気がした。
どうでしたか?威厳はあるけどお茶目な人たちをイメージして書いてみました。
長くなりそうだから分けます。