表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カトゥオール シアンティフク 2  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/6

エピローグ 帰路の余白

帰りのバスの窓から、草津の町が遠ざかっていく。

湯畑の湯気も、白根山の稜線も、星空も、全部が少しずつ小さくなっていく。

それでも、車内にはまだ、湯気の匂いが残っている気がした。


「結局、科学って何だったんだろうね」

大翔がぼそっと言う。

「地球のしくみをちょっとだけ覗いた感じ?」

陽翔がスマホをいじりながら答える。


「でもさ、湯気の匂いとか、星の光とか、全部“今”じゃないんだよね」

湊斗が窓の外を見ながら言う。

「過去の光と、地下の熱と、私たちの記録が混ざってる」

結菜がスマホを見せる。最後の投稿には、こんなタグが添えられていた。


《#草津科学部 #帰路の余白 #また来年も #科学は続く》


投稿後、通知がひとつ鳴った。

「“このタグ、静かに沁みる”って来てる」

「うわ、それ、保存しよ」

陽翔がスクリーンショットを撮る。

「来年も、また来れるかな」

結菜がぽつりと言う。


「次はどこ行く?」

「火星とか?」

「それ、予算オーバー」

「てか、俺らがモテるテーマにしようぜ」

「それ、永遠に見つからないやつ」

「でも、科学でモテたいって思うの、悪くないでしょ」

湊斗が笑う。


バスの窓に映る空は、少しずつ色を変えていた。

科学と青春の旅は、まだ終わらない。

問いは、いつだって余白の中にある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ