双子の子龍
ルーシェの弟視点です。男の子と女の子の双子です。
ヴィーシェが門の前で男たちを門前払いしていた時
屋敷の窓でアルフォンスとエルジェリアの双子の子龍はそれを眺めていた。
「ねぇエル、あいつらだれだろうね。」
「しらないわ。とうさまのところのにんげんじゃないかしら?」
「ふぅん、ばかなやつら」
母様に人間が相手にしてもらえるわけないじゃないか。
ただでさえ普通の人間もそこまで興味ないのに、嫌いな部類の人間はなおさら相手にしない。
男はどなったり顔がまっ赤になったりしておもしろい
「コロコロいろがかわっておもしろいねぇ」
「そうね、おもしろいわね」
僕たちはキャッキャと窓のそばで外を見ている。
ピクッとかあさまがなったと同時に僕たちもその変化を感じ取った。
「…とうさまが…また、あいつらがくる。ルーシェねぇさまもいないのに…」
エルが焦った様に言うのも当然だ。
とうさまの気配が弱くなれば、決まっていつもあの男が来た。
僕たちを見て舌なめずりをして気持ち悪くゲヘゲヘと笑うのだ。
その時に生まれて初めてしっぽが丸まった。そして僕たちに手が伸ばされた。
でも、ルーシェねぇさまが男の手をはたき落として、僕たちの部屋から追い出した。
その時以降、あの男が来る時は絶対にルーシェねぇさまが僕たちのそばにいた。
でも、今はルーシェねぇさまがいない。僕たちはきっとあの男に捕まえられる。
その前になんとかしないといけない。
すごく…怖い…
「アル…きて」
エルがそう言って僕の手を引く。
連れてこられたのは僕たちだけしか知らない秘密部屋だった。
男の子と女の子の双子です。
アルフォンスとエルディリアです。
前回の投稿から三ヶ月も空いてますけどちょっとだけ気分転換に別のことしてました。




