人間
ルーシェのオカン視点です。
とおぶんルーシェの家族視点です
物々しい奴らが我が家に押し入ろうとしてきた。
ルーシェが予定通りとは言え、家に帰ってこないことは心配で仕方がないと言うのに、なんの様だろうか。
「其方ら要件を言うのじゃ」
「しらねぇよ!さっさと入れやがれ!」
「言わぬのなら、入れぬ」
声を荒げ、門の鉄格子に掴みかかる男。
人間からすれば此奴はでかいのかも知れぬが、わらわからすればその辺の小石程度でしかない。
そしてこの鉄格子は我々しか開けられぬのだ。
「ペッ…クソババァが!」
唾を飛ばしながらそう言った。
ババァ?ババァじゃと?
こちとら外見年齢25じゃが?
これだから暴言しか言えない奴は嫌いなのじゃ。
「頭の悪いやつじゃのう」
鼻で笑って言ってやった。
そうすれば男は見る見るうちに真っ赤になっていく。
「なっ、このっ!!」
怒りでぷるぷる震えて何も言えない様じゃの。
ピクッ
「アーヴィン…」
アーヴィンの気配が弱まった。
きっとまた彼奴らであろう。
クソガキめ…
憎しみで歯を噛み締める。
きっとあの男の目的は1番下のアルと、エルの双子の子龍であろう。
あの子達だけは守らなくてはならない。
そう思い、屋敷の中へ駆け出した。
「おい、待てや!」
ルーシェのオカンはヴィーシェです。みんな似た様な名前です。