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LAST CHANCE GAME.  作者: どこぞの悪鬼&Kinsei
34/41

【Turn kinsei】33.

 冥王はジャンプして、両脚に向かってきた銃弾を避け、そのまま空中で身体を捻り両腕に向かってきた銃弾も避けた。そして、そのまま空中で頭に飛んできた銃弾を弾いた。

 冥王はむぅなが撃った銃弾を全て防いだのだ。

「ふっ、…化け物め。」

「あの程度の攻撃で当たるわけないでしょう?」

 そう言い、冥王はむぅなに三発発砲した。

 その冥王の攻撃に対して、むぅなは、バク宙をしながら空中で身体を捻り飛んできた銃弾を避けた。

「あなたもあなたで化け物じゃないの。」

「弾を弾けるあんたの方が化け物だと思うけど?」

 むぅながそう言った瞬間、放送が流れた。

『これから通知音を鳴らすよ。』

 次の瞬間、通知音が鳴った。

 むぅなの通知音と冥王の通知音、そして、「一人、いや、二人か、通知音が鳴ってるってことはお前たち、俺以外の生存圏内プレイヤーの凩むぅなと星野冥王だな?」戦宮司堕蜘斗の通知音だ。

「戦宮司………堕蜘斗?」

 冥王の顔がどんどんと青ざめていった。

「お前たちが生きていると他のプレイヤーの一発逆転があり得るのでな、貴様らはここで俺のポイントになってもらうぞ。」

 戦宮司は、懐から銃を取り出し、二発むぅなと冥王に向かって撃った。

「………っ!!…戦宮司ぃい!!」

 冥王はむぅなを蹴飛ばした。そして、冥王は二発の内、一発を弾いた。

 冥王が弾いた弾は、戦宮司の右耳に当たった。

「………っ!?………なんだ?弾が当たったのか?冥王め、………はぁ、まぁいい。」

 冥王は飛んできたもう一発の弾丸を弾こうとした。

 だが、少し遅れてしまい、冥王の胸に弾丸がめり込んでしまった。

「冥王!」

 蹴飛ばされたむぅなは立ち上がり、冥王のそばに駆け寄った。

「冥王!………なぜ、私を庇ってこんなことを、」

「はぁはぁ、あなたを倒せなかったのは残念だけど、…あの戦宮司相手に、私たちのどちらかが欠けたらだれも残らなくなる、…だから、あなたに託すわ。」

「冥王…私はあんたの妹を殺したのよ?その相手になぜ、…。」

「すべては……はぁはぁ…あの戦宮司を…倒すためのことよ。」

 冥王は、だから、と言ってむぅなの腕を掴んだ。

「私に…トドメを刺しなさい、…これは命令よ。………拒否権は、無いわ。」

「冥王………わかった。」

「最後に、」

 冥王はむぅなの右耳に口を近づけた。

 そして、冥王は最後の言葉をむぅなに伝えた。

 そして、むぅなは冥王の額に一発放った。

 冥王の額から血が流れた。

 死体になった冥王は、笑っていた。

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