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LAST CHANCE GAME.  作者: どこぞの悪鬼&何処の明星
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【Turn 悪鬼】24.

 わかってる、やればいいんだ。とむぅなは自分に言い聞かせる。

 ただし、彼女には一つ腑に落ちないところがあった。

 ――今、むぅなの順位を超す人が現れた訳だ。

 たしか、むぅなが三位だったときの情報では、上位三位までで900ポイントを占めていたはず。

 そこから大逆転するのは、たとえ参加者が少ししかいなくたっておかしいのだ。

 むぅなも含めて参加者が4人しかいないなら、一人倒した時点で終了する。

 だけどそれはない。だって今も続いているから。

 参加者が100人程度残っていたとしても、一度倒すだけでポイントが上がることはとてつもなく低い。

 でも実際、急にポイントを獲得して上位の座についた参加者がいるのだ。

 一体、どうしてだろうとむぅなは考える。

 言えることは一つだけ。

 むぅなの上に位置する人を倒さなければならない。

 ビルの中は不気味なほどに静かだ。

 通知音さえなっているようには思えない。

 もう十分が経過してしまったのだろうか、狙わなければいけない人がわからないというのに。

 その音に忌々しさを感じていたむぅなだったが今はその音を頼りにしていた。

 その音が消されたということはヤバそうな奴を勘でやってかないといけないことになる。

 むぅなは唇を嚙んだ。一体何でこんなことが起こったのか、と……。




 今から話すのは、凩むぅなは知る由もない話。

 現在の参加者は約80人。その中で300ポイント以上を獲得しているのは『4人』である。

 …………おかしいだろう?

 だって、参加者は1000人しかいない。

 それなのに、ポイントは1200ポイントあるのだから。

 だが、これは全然おかしなことではない。

 ちょっと考えてみればわかるはずだ。いいや、もう気づいてる人もいるかもしれないね。

『二人で同時に殺した場合どうなるのか? これに関しては殺した二人に一ポイントと殺した参加者のポイントが与えられる。』

 この発言を覚えているだろうか?

 そう、彼らは『同時に』参加者を殺したのだ。

 それも、今朝は二位だった宅野瀬九斗君を。

 まぁ、その事実に気づいても参加者を殺す必要があるのには変わりないんだけどね。

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