【Turn kinsei】19.
弾切れになるのは案外早く、四発撃ったところで弾切れになった。
むぅなが撃った弾が鬼羅にあたったかどうかはわからない。
「は、はは!ははははは!あたってない!一発もあたっちゃあいないぞ!」
「………くっ。」
どうやらむぅなが撃った弾は一発もあたっていなかったようだ。
むぅなは静かに目を開けた。
むぅなは絶体絶命であった。
弾も切れ、身体能力的にも負けている。
むぅなは諦めた。
そのとき、奇跡が起こった。
むぅなが撃った弾のうちの二発は鬼羅の後ろにあった二個のウォーターサーバーに一発づつあたったらしく水が床に流れていた。
残りの二発は鬼羅の足元にあったスタンガンにあたっていた。
そして、ウォーターサーバーの水が鬼羅の足元まで流れてきたのだ。
「グァァァァ!」
まさに豪運、偶然の重なりにより鬼羅の体には数ボルトの電流が流れているのだ。
「むぅな………まさか…これを狙って?」
「そんなわけないでしょう?あなたは負けたのよ。私の運にね。」
むぅなは鬼羅の銃を奪い、鬼羅の額を狙って一発だけ撃った。
少しして放送が入った。
『どーもΩでーす。ただ今第三位の鬼羅龍君が殺された。それによって順位が変動したよ。三位、宅野 瀬九斗君、101ポイント。二位戦宮司 堕蜘斗君213ポイント。一位凩 むぅな君305ポイント。だよ。それじゃあ放送を終了するねー。』




