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1 プロローグ
これを書き終わる頃には、もう君は居ないのかもしれないね。
いつか僕はいなくなる、必要なくなるって、そう言ってたもんね。
だんだんと君が薄れていくんだ。
いつか感じなくなって見えなくなってしまう時がくるのかな。
だからここに残しておこうと思う。
君がいた形跡を。
君が残してくれたものを。
ずっと側に居てくれたことを。
君の存在を誰かに知っていてもらいたいから。
誰にも見えなかった君が、このお話の中で存在できますように。
読んでいただき、ありがとうございました。