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親バカと肉のお兄さん

ニコニコと笑う爽やかイケメンは皿洗いを終えた灯を見つけるとまた話出す


「灯、元気にしていたかい?」


「うっす、元気です師匠」


「そうか、なら良かった。悠の優しさや闇のユニークさを疑うわけではないが、ここでの生活を楽しんでいるかい?」


「うっす、毎日が楽しいっす」


「そうか、それは良かった、僕はいつも灯のことを思っているよ、何かあれば信用できる人に相談すると良い、それが僕だと尚良いのだがね」


「もちろんっす、師匠。なんかあれば相談役お願いします」


「ああ、もちろんだとも」


悠と凜が暖かいやり取りを聞き届けている中、闇だけが不機嫌そうな顔を作りながら聞いている。


「毎回、うちに来るたびにそのくだりをしないで欲しいですの、本当にハデスは親バカで困るですの」


「お、親バカだなんて、そんな、僕は育ての親として当然の心配をしているだけさ」


照れるハデスに闇はそんなつもりで言ったのではない、と、抗議している。一通りなされると、闇が頬を膨らませ黙った。口喧嘩ではハデスに勝てないらしい。


「さて、大切な一人娘の元気な姿が観れたところでそろそろ本題に入ろう」


「た、大切な一人娘なんて、そんなこと言われると照れるっす師匠」


惚気のろけは他所でやれですの」


せっかく本題が始まろうかと言う時に闇がまたも水をさす。


「惚気だなんてとんでもない。闇、僕は灯の父親だぞ、灯の幸せを願うことはあっても、娘と付き合おうなどとは考えたことはないさ」


「そんな気色の悪いこと誰も言ってねぇですの!今の惚気は恋愛的意味じゃなくて家族愛的意味ですの!」


手をバタバタと振り顔を真っ赤にして怒る闇。


「確かに、惚気という言葉は配偶者について話すことだけでなく、仲の良い相手に対しても使われる言葉だと聞く、つまり僕と灯は闇から観て、とても仲の良い家族に見えたということだね?それは嬉しい言葉だね、ありがとう闇」


「あーー!もう良い、ハデスは嫌いですの、用事済ませてとっとと帰れですの」


「唐突だね、なぜ僕は嫌われたんだい?ありがとうと、感謝を述べただけなのに」


「そういう所がイラつくんですの!」


「そういう所とはどういうところかな?」


「うるせー、もう喋るなですの!」


「それは難しいお願いだ、今から凜と話さなければいけないのに」


茹で上がったタコを凌ぐ顔の赤さ、闇はリビングを飛び出し二階に上がって行ってしまった。


「闇のやつ逃げてやんの」


いたずらっぽく笑う灯


「それじゃあ、本当にそろそろ始めよう。悠、灯、終わったら呼びに行くから、二階の自室で待っていてくれ、僕は凜と二人きりで話をするよ、と言ってもか弱い女の子を襲ったりなんかはしないから安心してくれ」


「わかりました、後はお願いしますねハデスさん」


悠がペコリとお辞儀をした後、二人とも部屋を後にする。


「さて、大変長らくお待たせしてしまったね、まずは自己紹介をしよう、僕の名前はハデス。国民的筋肉のお兄さんだよっ!あと、四天王でもある。後は灯の育ての親だね。長所は豆知識と筋肉、短所は口数が多すぎるところ。ではこのくらいにして、さて、凜と言ったね?君の話を聞こう」


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