お助け少女あらわれる
なにも知らずに異世界にきてしまったいや置いていかれたユーキス、ユウーリの二人組は、へんな格好のまま外へ
立派な扉の前でユーキスとユウーリは顔みあわせる。
「どうやって開くのかな?」
二人が住む場所は自然の木のような場所なので扉はないし王宮や屋敷に行くときは衛兵が開けるので鍵を二人は知らないのだ。
「ウーン、めんどくさいからさっきのとこから出ちゃおうよ。」
ユウーリのセリフにだなと頷き二人は和室から出て行く。
「カタッ不思議な木だな。」
竹に触りユーキスがつぶやく。
「ウーンここじゃ獲物はいなさそうだし。」
食料調達イコール、狩りとおもっているユウーリが首をかしげる。
「とにかく矢を作らなきゃだな。」
魔法を使おうとした瞬間、ブー!
ユーキスから音がした。
「ユーキス、やだなあ。」
ユウーリが懐から細く棒をとりだす。
バシッ!
「いたアワワ。」
杖が鼻にささり毛がではじめる。
「ユウーリ、なんで鼻毛のびるのさ。」
アワアワと言いながら引っ張るとボムと音がしてユウーリの鼻からモクモク煙が出た。
「すげえユウ、どうやってやったの?」
「感激しゅるなヒィーとにかくヤキュヒョウ。」
縁側に置きっ放しのマントから粉末だしてぬる。
「道具の調達からだな。」
二人は竹林の垣根を区切る門をでた。
垣根から出ると水が滴る塀に観葉植物が揺れている。
「ウーンこれは庭園だな。おかしなお屋敷だなあ。」
さすがに花も咲く場所を畑とは勘違いせず通過する。
「これてなんかの魔法で開けるとかじゃないよね?」
表にでる裏口のかんぬきを見てユウーリがきく。
「たぶん、念のために普通の解放呪文をオープンザドア!」
バフ、またへんな音はしたがガチャとかんぬきははずれた。
「キャ〜!変質者。」
表に出た瞬間に出くわした女子高校生の軍団が悲鳴あげて走りながら去って行く。
「なんだ?ユウーリなんかしたか?」
自分の格好のせいだとわからないユーキスがユウーリにきく。
「ユウなんにもしてない。なんかこれ石で舗装してあるね。お城でもあるのかな?」
アスファルトの道を見てユウーリがつぶやく。
「まあ貴族の屋敷ばっかみたいだというのは確かだね。」
目の前にある建物を見てユーキスが言う。
「ユーキス、その恰好はやばいよ。どっか織物工房あるかな?」
二人の世界では服は織物工房で作ってもらうのだ。
「工房いくにもなにか物々交換できるものをてにいれなきゃだから森を探そう。衛兵いないみたいだし恰好はだいじょうぶ。」
お気楽なユーキスだ。
「ああ、ソラを連れて来れば良かった。上から詮索すれば一発なのに。」
ユウーリが相棒のペガサスがいないことをなげく。
「そうか、そうだよな。よし飛んでこの辺を見てみよう。」
ユーキスが風をまとおうと集中する。
プワと変な音とともに少し浮いたがドシと落ちる。
「イテテ。ワッと。」
まわりの人が二人をさけて通る。
「あのお警察に見つかったら捕まりますよ。」
一人のお下げの少女が声かける。
「ケイサツ?なんで捕まるの?」
ユウーリがクビをかしげる。
「もしかして、アゲハさんの行ってた留学生じゃない?だってこの人たちどう見ても日本人じゃないし。」
お下げの少女の隣のショートヘアー少女が言う。
「エッなんにも連絡なかったけど。」
少女が携帯を取り出した瞬間、空から何か落ちてきてユウーリにあたった。
「なに?」
「なんで携帯が空から落ちてくるのよ。」
ユウーリとショートヘアーの少女が同時にいうのと同時にお下げの少女の携帯がなった。
「あーハイわかりました。エッ?もう一度、国名お願いします。」
クビをかしげる。
「マユ、先にかえてってくれる。あとで詳しいことは説明するから。」
ショートヘアーの少女にお下げの少女が言う。
「私も行く、何かこの人危なそうだし。菜穂になんかあったら昴に合わせる顔ないもの。」
下半身丸出しのユーキスをジトとみる、ユーキスはあわてて風呂敷を結びなおす。
「とにかくこれ履いて下さい。」
バッグからジャージを出して顔を背けながらユーキスに差し出す。
「すいません。ユーキスたら見苦しいものレディーに見せちゃだめじゃん。」
ユウーリが言うとジャージをあわてて履く。
「あんたも鼻水ふいたほうがいいと思うよ、綺麗な顔してるのにだいなし。」
鼻水と言われあわてて袖で鼻をぬぐう。
「とにかく屋敷に行かなきゃ。」
少女達に追いやられるように二人は元来た道をもどる。
さてとにかく救世主あらわれました