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次の日――わたしが学校に行くようになって二日目――の朝は、何事も起こらなかった。あいかわらず教室に入ったら、みんながわたしの方を見てヒソヒソ話す。だけど、それだけ。昨日みたいな、柏原さんたちからのいじめは無かった。

机の中も空っぽで、ちょっとだけ、安心した。


いじめ、無くなったのかな?

もしそうなら嬉しいけど……


朝のホームルームが始まるまでの教室は、みんなの話し声で賑やかだ。賑やかすぎて、否応なしに、寂しさを感じてしまう。

楽しそうなおしゃべりに取り囲まれて、わたしはひとりぼっち。話す人がいない。もちろん宇垣くんがいるけど、彼も自分の友達を相手にしているので、わたしと話すわけにはいかない。

しょうがいない、と宇垣くんのことは諦める。

それに、もっとツライのは、瑠璃がひと言も話しかけてきてくれないことだ。

わたしの、大親友だった、平泉瑠璃。彼女は今や柏原さんたちのグループに混じっている。わたしをいじめるグループに――


……やっぱり嫌だな、こんなの。


蹴られたりして痛い思いをせずに済むのは、嬉しいこと。

でも、友達だった子が遠くに行ってしまったのは、どうしようもなく悲しかった。ケンカをしたなら謝ればいいだけだろうけど、コレはそんな簡単な問題じゃない。


瑠璃――

わたしたち、もう、友達じゃないの?


瑠璃とわたしとの間に、深い溝ができてしまったように感じる。底が見えない、容易には埋まらない溝。

でも、まだ諦めない。

瑠璃に話しかけるチャンスが来たら、絶対にそれを見逃さない。「瑠璃!」と呼んで、最初はなんでもいいから話をして、それからまた〝友達〟になればいい。

それまでは、この寂しさを我慢しないといけない。


わたし、信じてるよ、瑠璃


ホームルームの始まりを告げるチャイムが、ようやく鳴った。


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