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学校へ行くわけは、実際のところ、なんだろう。

彼女には「友達がいるから」と答えてしまったが、本当のところは自分でもわからない。今までそんなことを意識したことなんて無かった。


赤崎さんがそういうのを考えるのも、当然……か。


行きたくないのに、行かなければならないのだ。赤崎真純が学校へ行く理由を求めるのも、不思議ではない。

きっと、納得のできる〝理由〟が欲しいのだろう。

ついさっきまで話していて、痛いほどわかった。

赤崎真純は、悩んでいた。

これからどうすべきか。

もちろん学校に属している以上は、そこに通うべきなのだ。おそらく一般的な観点から見ても、この考えに異論は挟めまい。

けれど。

そんなジョウシキは、当事者にとっては単なる暴力。あのクラスメートに「学校へ行くべきだ」と強制するのは、あまりに非情だ。


僕の言葉は、正しかったのか?


後悔の念が、心の底からじわじわと這い上がってくる。

もう一度、頑張ってみないか。

彼女に言ったあの言葉は、本当に良いものだったのか。

最後には笑顔を浮かべていたが、内心では傷ついたのではないだろうか。

自分は味方だ、なんて言っておきながら、追い詰めるようなマネをしたのではないだろうか。

――はたして、あの時、彼女に何と言えば最善だったのだろうか。


ダメだ……。

考えても、判らない。


青樹叶の声が、聞きたかった。

宇垣智秀はどうするのが一番良いのか。青樹叶だったら、それを教えてくれる。そう、確信があった。

胸ポケットのロザリオに、服の上から触る。

彼女の分身は今もここにいる。

けど、会えるのなら、本物の彼女に会いたい。


いいですよね……叶さん。


智秀は自宅への帰路から大きく逸れて、教会への道を歩き始めた。


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