希望の翼
「おお・・・・・。」
「すげぇ・・・・・」
俺達は今、WING・WIND部隊本拠点アルカナウィングのヘリポートにいる、着いたのだ、やっと。
デカい、目茶苦茶デカい。
「このアルカナウィングは全長およそ二キロ弱を誇る最強の軍空機なので、落ちることはまずありませんね。」
いきなりチート性能・・・、そう俺が思っている横でクラウンは「ほぉ。」と感嘆の声を上げていた。
「では、まずはW・Wの最高司令室ヘ向かいます。さ、此方へ。」
そう言ってヘリコプターパイロットは俺達の前を先導する。俺は思ったことを口にしてみた。
「あの、あなたはココの関係者なんですか?」
すると彼は此方に微笑み、はい、と短く答えた。
「アルカナウィングの専属ヘリパイロットなんですよ。」
「へぇ。」
専属ヘリパイロット…そんな物があるのか。そんなことを思っている内に俺らは開けた室内に来ていた。
このアルカナウィングのホールだろう、広いな・・・。
そのままエレベーターに乗るパイロットが「6」と書かれたボタンを押すと
グゥン・・・とすぐに動き出した。
・・・刹那。空が見えた。
「うおっ!?」
クラウンが声をあげる。するとパイロットはすぐに説明してくれた。
「このアルカナウィングは二枚翼構造なんですよ、巨大な飛行機が上下に繋がってると思ってください、今はその間を通過中です。」
アルカナウィングの機体は赤色だ、その赤い羽がどんどん遠ざかっていくのが見えた。
代わりに上にある赤い巨体に吸い込まれて行く。
また、暗い色にエレベーターは包まれた。
シュンと音がしてエレベーターの扉が開く、パイロットはそこを直進し目の前に見えていた階段をさらに上がった。
そして大きな扉の前でたち止まる。
「ここが最高司令室です。・・・では、中へ。」
言われるがままにその中へと俺らは歩いていった。赤いカーペットの先には大きな机があり、盾や騎士の鎧など、どこかの宮殿を思わせる雰囲気に俺はたじろいだ、何せこんな所に入るのは初めてである。
と、そこには、黒いスーツに身を包み、威厳がある一人の男性が立っていた。
「やぁ、よくきたね。」
雰囲気とは違うその口調に驚きはしたが「初めまして」と、二人で挨拶を交わす。
その男は60程だろうか、白髪がちらちらと見えていた。
「話には聞いているよ、新人クン。カルマ君とクラウン君だったかな。」
「「はい!」」
二人で返事を返す、きっとこの人が最高司令官なのだろう。その人は優しく微笑んでからこう言った。
「私がこのWING・WIND最高司令官のリディル・K・ハーネットだ。宜しく。」
ハーネットさんはそう言って手を差し伸べた、その手をとり握手を交わす。ハーネットさんは続けた。
「さぁ、早速だが君たち、まずS・Cアカウントカードを此方に渡してくれないか?」
俺とクラウンは何の迷いも泣くカードを差し出す、ハーネットさんはそれを取ると何かの機械のような所にそのカードを挿入した。
ガキンっ!
と音がして次に出てきた時のカードには何やら機械のような物が埋め込まれていた、「W・W」と書いてある。
「よし、これで君たちは我ら、WING・WINDへと入隊だ。」
・・・・・?
あまりに唐突だった。…いや、ここへ入隊しにきたのは分かっていたがあまりにも唐突だろう。早いだろう、もっとこう…なんというか。
だがまあ、思ってみたら簡単なことだ。経歴書とかのデータだったらカードに入ってるし。
何せココは戦いに行く所だ。うん。(この間約0,1秒)
「「はいっ!よろしくお願いします!」」
俺らはすぐに返事を返す。これで、俺らは「新人」としてこのWING・WINDに入隊したのだった。
「さぁ、新人君、君たちにはこれから色々なことを教えるよ。今、TERA間で起きている戦争のこと、SCのこと、ココのこと。そして…戦い方だ。……準備は良いかい?WING・WINDの希望……希望の翼よ。」
俺らは迷い無く言った、いや、ここにきた時点で迷いなんてなかった、迷いは…捨ててきた。
「「はい!」」
こうしてハーネットさんの講義が始まるのだった。
やっぱり文字数は少ないです。
ペースも遅いのでその辺はまぁ、ちょっと…ね。
文章力ホント無いなぁ…