アア、ムジョウナルセカイヨ
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寂しいのは嫌だった。
嫌われるのが嫌だった。
誰かに心配をかけることが嫌だった。
何かを失うのは嫌だった。
誰かが居なくなっていく事が怖かった
誰かが泣いているのを見るのが辛かった。
誰かが笑っていてくれるのが嬉しかった。
誰かを好きになるのを諦めた。
誰かに褒めて貰いたくて必死で頑張った。
そこには、自分以外にも人がいるのだから
どれも、昔の話だ
寂しいのは慣れた
周りに人がいないから嫌われることはなくなった
同じように心配を掛ける人がいなくなった
失うものも特に無くなっていた
誰かが居なくなることもなくなった。
誰かが泣いているのを見ることはなくなった
誰かが笑っているのも見ることはなくなった
人を好きになるような環境ではなかった
褒めてくれる人は自分を残してどこかにいなくなった
だって、自分以外には誰も存在しないのだから
これはつい一年前までの自分のことだ
だったら、今の自分はどうなのだろうか?
昔から何一つ変わってなんかいない。
だったら、どうやってこの孤独を埋めればよいのだろうか
わからない
誰も答えてくれない。
世界は自分だけを取り残して無常にも時を刻むのを止めた
その時、どこからか声が聞こえた
―――――世界を創ればいい
寂しいということはなくなった。今は親友がいるから、家族がいるから
嫌われるのも嫌だが、嫌いになるのはもっと嫌になった
心配してくれる人が出来た
失いたくないものが多くなった
誰かが居なくなることはとても恐ろしい
彼女にだけは泣いて欲しくなんてない
まだまだ、思うことはたくさんある。
けど、唯一つ、今も昔も変わらずに残っているものはある
――――孤独への恐怖――――
どうしてもそれだけは消えてくれない。
どんなに望もうと、どんなに忘れようと
自分の人生は最終的にそこに行き着く、この孤独な世界に
だったら、初めから何も望まなければよかったのだろう
ならば、どうして自分には感情があるのだろうか
わからない
教えて欲しい
その理由を
その訳を
その意味を
自分の存在の証明すらも残らない、誰の心にも残らない、自分の生きた証すらも
もう、一人で永遠を過ごすのは嫌だ
死ぬことも、眠ることも許されない
だれか、この因果から、解き放ってくれよ
お願いだから
―――――何を望む?
何を望むかって?
簡単だ
一度限りの、自分の人生を
二度と繰返すことのない自分だけの物語りを
ここには戻ってこないような上等な物語りを
無理な願いだってのも分かっている。
だけど、願うくらいならいいじゃないか
こんな世界で唯一人存在しているなんて悲しすぎるじゃないか
寂しすぎるじゃないか




