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10話

 旧整備通路は暗く所々電球が切れかかっており、時折チカチカと辺りが点滅している。配送ロボットが用いるレールは周囲の様子に比べしっかり手入れされており、それを頼りに一行は目的地である「ポイントP-4」向かう。

 リコリスを先頭に、ホロケウを挟むように一列に並び隊列を組む一行。ホロケウの腕の中で満腹になったきなこの「すぴ……」という微かな寝息だけが、静かな空間に規則的に響く。自然と言葉数も少なくなるがその沈黙に耐え切れなかったのか、ノヴァが口を開いた。


「久しぶりにあんなに美味しいご飯食べたなー!きなこも満足して眠ってる」

「そうだね〜暫く支給されたレーションぐらいだったからね」

「オオガミ社は福利厚生が充実しているという話ですから」

「僕もオオガミ社に入社すればよかったかなぁ」

「……貴方みたいなマイペースな男、面接の時点で落とされるわよ」


 のんびりと会話を続けるハーベスタを見て、ホロケウは呆れたように呟く。


「オオガミの社食が美味しいのは当然よ。地下都市の生活を支える企業の社員に、ひもじい思いはさせられないもの。……さっき奢ったのもそういうことだから、あまり馴れ馴れしくしないように」

「はぁい」

「……はぁ、本当はもっとベテランのチームがくる予定だったのだけれど」

「そういえば最初にそう言っていましたね。何かの手違いがあったのだと」

「ハイドレンジア部隊に依頼を出したの。私がうっかりしてたのか向こうが勘違いしたのかはわからないけど……結果的に貴方達が派遣されたわ」

「そういえば、そんな部隊もいたような気がするなぁ。会ったことないけど」

「まぁ、貴方達のような新人部隊に接点なんてないでしょうけど」

「………」

「ノンちゃん?どしたの?」


 ノヴァとホロケウのやり取りを見て、カノンが何か思いあたる節があるのか口元に手を添え首を傾げる。


「なんでもありません、私事ですから。それよりも、そろそろ目的地ではないでしょうか」

「そう、ここがポイントP-4よ」


 ホロケウの言葉に一行が足を止める。レール横の格納庫には静止した輸送ロボットが等間隔に並んでおり、待機状態を示すオレンジ色のセンサーランプが明滅していた。

 格納庫横の奥には開けた空洞があり、巨大な機械が鎮座していた。無骨な装甲は所々剥がれ、その巨軀に刻まれた文字は掠れていて読むことはできない。背部には大小様々な管が接続されており微動だにしないが、微かに聞こえる駆動音がこれが今だに稼働しているのだと証明していた。


「わぁ!これ、凄い骨董品みたいな古いロボットだ……!」

「ちょ、ちょっと!迂闊にこの子に近づかないで!」


 ノヴァがそのロボットに近づこうとするとホロケウが前に出て立ち塞がる。


「この子は輸送ロボットじゃないわ。大昔にお祖父様が作った演算装置よ。あまりに大きいからこの通路から運び出すことができなくて、ずっとここにいるの」

「へぇ……」


 ノヴァはキラキラした目でその装置を見つめた。カノンとリコリスが顔を見合わせて、ノヴァの趣味が機械弄りであり、こういった古い装置にロマンを感じるたちであったのを思い出す。


「指揮官くんってば、男の子なんだからー」

「指揮官、それくらいにして依頼に戻りましょう」

「わかってるよ、そういえばこの装置はなんのために作られたの?」


 ノヴァの素直な疑問に、珍しくホロケウが饒舌に答える。


「地下都市が生み出される前から存在していた機械をお祖父様が改造したのよ。お祖父様は地下都市黎明期からセレネのために働いていたから、その助けになるようにこの子を生み出した。他の旧整備通路には、この子の兄弟機もいるわ」


 ホロケウが機械をどこか誇らしげな顔で見つめる。


「もう使い道はなくてこの子はここに閉じ込められたままだけど、地下都市がここまで豊かになるまで支え続けてくれたの。この子達はお爺様と私の……オオガミの誇りよ」

「そっか……それじゃあ尚更、今回の事件が気がかりなわけだ」

「そうよ。だから一刻も早くゼノタイプが関与してるのかどうか調査しないと。まずは格納庫に……」

「……おい! そこで何をしてる!」

「ぷゅっ!?」


 怒鳴り声と共に、前方から強い光の筋がノヴァたちを照らした。その声にホロケウの腕の中で眠っていたきなこが覚醒し、怯えた声を上げる。

 現れたのは、油汚れの染み付いた作業服を着た中年男性だ。彼はホロケウやノヴァを見て、露骨に嫌な顔をした。


「なんだ、社長のお嬢ちゃんか。こんな汚い場所に何のご用だ? ままごとの視察なら他所でやってくれ」

「……っ、お嬢ちゃんじゃないわ! 私は社長として調査に……それにここは危険区域に指定したはずよ。どうして貴方がここにいるの」

「はんッ! 現場を知らねえ子供が偉そうに。危険区域だぁ?」


 男はホロケウの警告を鼻で笑い、ツカツカと装置の方へ歩き出した。


「ゼノタイプの関与なんて馬鹿らしい。地下都市はゼノタイプの脅威に晒されることのない楽園だ。セレネがそういう風に作ったんだよ!大方、荷物を盗もうとした盗人が隠れてるに違いねぇ」

「で、でも……ただの盗人にあんなことができるわけないわよ」

「嬢ちゃんが頼りないから、フィグマリオンも動いてくれなかっただけだろ。それにいくら亡くなった親方が残したものだからって、こんなオンボロ大事にしてるのだって嬢ちゃんくらいだ。少しは俺たちのことも省みて欲しいな!」

「それは……それは……」

「……ちょっと、言い過ぎじゃないの。社長だって色々頑張ってるんだから」

「……あ」


 追い詰められるホロケウの前にノヴァ達が立ちはだかる。弱音を吐きかけたホロケウは、グッと言葉を飲み込んだ。


「ともかく、お前らのことなんて信用できな……」

「ギッ……ギッ」

「なに、この音……?」


 男の言葉を遮るようにギリギリ、と錆びた装置を擦り合わせるような不愉快な音が響く。

 沈黙を守っていた巨軀が、センサーをノヴァたちを睨みつけていた


「な、なんだ……? センサーの誤作動か?」


 男が訝しげに眉をひそめ、無警戒に巨軀へと歩み寄る。だが、ノヴァの目は見逃さなかった。古びた装甲の隙間から、血管のように脈動する赤黒い線が覗いているのを。


「おじさん離れて!誤作動とかじゃない、それは……!」

「あぁ? 素人が口出しすんじゃ……」


 警告は届かない。男の手が、その赤黒い装甲へ伸びる。

 バチッと青白い火花が散る。男の指先が装甲に触れた瞬間明滅していたセンサーランプが毒々しい深紅に染まった。



 駆動音が狂ったように早くなり、冷たくなったエンジンに急速に熱が集まる。まるで鉄が悲鳴を上げているような、耳元で鐘を打ち鳴らすような耳障りな駆動音が空間に響き渡る。

 巨軀のセンサーはまるで充血した目のように開かれ、赤い線がその巨大なアームを支配するように走る。バベル種の降臨……資料でしか見たことのないその禍々しい機械の感染兆候だ。

 

「う、うわぁぁぁッ!?」

「リコリス、展開!」

「了解!」


 振り下ろされた鋼鉄のアームを、リコリスが刀で受け止める。ガギィィィンッ!!と激しい火花が暗闇を照らし出し、先ほどまで威張り散らしていた男が腰を抜かして後退る。


「……っ……指揮官くん!こいつ強いよ!」

「バベルによる侵食だ!カノンはリコリスの援護!」

「了解」


 カノンが跳躍し、巨軀の背後へと回り込む。ノヴァは男の襟首を掴んで強引に引き下がらせると、ホロケウの前に立った。


「きなこ、社長のことよろしく!」

「そ、そんな……まさか、あの子が……」

「ぷゅぅ……!」


 駆け出すノヴァの背中を見送るホロケウは、信じられないものを見る目で震えている。彼女にとって誇りであるはずの象徴が、こうやって牙を剥いているのだ。

 

「改造されてるとはいえ、旧式の演算装置。だったらメインシステムに介入してハッキングできるはず……!」


 ノヴァが端末から操作プログラムを展開しコンソールを走らせた。


「強制シャットダウン、コード入力……承認、実行……!?」


 

 ノヴァの指が止まり、苦悶の表情が浮かぶ。


「ぐぅッ……!?」

「指揮官!?どうしたんですか!」

「くそッ……弾かれた! なんだこの密度は……!」


 バチバチッとノヴァの端末から黒い煙が上がる。古い機体ゆえの単純かつ強固な構造が、逆にバベルの侵食により強固な要塞へと変貌したのか、新人指揮官の一般用端末のスペックでは強制シャットダウンどころか干渉することさえ困難であった。


「ギイィィィッ!!!」

「くぅっ……!!」


 制御を失った巨軀が暴れ狂い、リコリスが吹き飛ばされる。同時に、狂ったような深紅の瞳が強く発光する。暗闇の中で明滅していた無数のオレンジ色の光、待機状態だった新型輸送ロボットたちの躯体に赤黒い線が走る。瞬きの間にセンサーは真紅へと迫り一行に迫る。


「うそ、待機してた子達まで……!」

「連鎖反応!やはりバベルの感染源はこいつか……!」


 ノヴァが叫ぶ。ポイントP-4付近の格納庫にいた輸送ロボットたちが、ガシャンガシャンと不気味な足音を立てて包囲網を狭めてくる。彼らは本来荷物を運ぶためのアームやリフトを、凶器として振りかざしていた。


「指揮官くん!ここは私たちが食い止めるから、あのでっかいのなんとかして!」

「リコリス、行きますよ!」

「りょーかい!雑魚は任せて!」


 カノンがしなやかに跳躍し、先頭のロボットの頭部へ弾丸を叩き込む。リコリスは刀を振るい、迫りくる鋼鉄の群れをまとめて薙ぎ払った。


「なんとかって言ってもどうする……!?」

「こ、壊すしかないわ。今回の事件の感染源はあの子なのだもの。あの子を破壊したらきっとこの暴走も収まる……!」

「社長……」


 ホロケウは腕の中のきなこを強く抱きしめる。その言葉は、彼女にとって見守り続けてきた家族を見殺しにすること同然なことを今のノヴァは知っている。


「このままじゃ、みんな死んでしまうかもしれない。貴方たちも、従業員たちも……そんなのダメ!!あの子を壊して!」

「いや……破壊はしない。だって大事なんでしょ、あの子のこと」

「………!」


 破壊せずに止める手段など――勿論、ある。ノヴァは先ほど干渉した際に、そのシステム……否、内部構造を捉えていた。


「動力炉を強制パージさせる!干渉できないなら物理で引っこ抜いてやるしかない!カノン、リコリス!援護してくれ!」

「了解!」


 カノンとリコリスが先をいくノヴァを援護する。なんとか辿り着いたノヴァは即座に端末を放り出し、暴れる巨体の胸部へとしがみついた。

 振り回される凄まじい遠心力に耐え、装甲の下にある緊急レバーを掴む。


「ぐっ……ダメだ、ロックされてるのか硬い!くそぅ!もうちょい鍛えてればなー!!」

「何馬鹿なこと言ってるの!!早く壊して……貴方まで死んじゃうからぁ!!」


 ホロケウの叫び声が響く中、鋼鉄のアームが、ノヴァの背後へと迫る……その瞬間、足元に落ちていたノヴァの焦げ付いた端末の画面に、一筋の青い光が走った。同時にカチリ、と手元のレバーから抵抗が消える。


「……え?」


 理由はわからない。だが、今しかない。

 ノヴァは本能に従い、渾身の力でレバーを引き下ろした。


「――抜けろぉぉぉッ!!」


 ガシュゥン、と圧縮空気の抜ける音と共に、胸部ハッチが開放され、円筒形の古いエネルギーコアが飛び出した。


「ガ……ガ…………」


 核を失った巨軀はその場に崩れ落ち重厚な金属音が響き渡る。感染源である装置の停止と同時に、カノンたちを襲っていた周囲の輸送ロボットたちも次々とその動きを止めた。センサーの赤い光が消え、ただの物言わぬ機械へと戻っていく。静寂が整備通路に戻ってきた。

 巨大な機械は、傷一つなく沈黙した。


「はぁ、はぁ……やった……?」


 ノヴァはコアを抱えたまま、へたり込んだ。全身から脂汗が吹き出す。

 間一髪だった。あとコンマ一秒遅れていたら、祖父の遺産ごと自分たちがスクラップになっていただろう。


「……ん?」


 ノヴァはふと端末に目を向ける。黒く焦げた画面には見たことのないコードと共に『How stupid can you get?』と浮かび上がっていた。


(……僕のコードじゃない。これは……)

「指揮官!大丈夫ですか!?」


 周囲のロボットを制圧したカノンとリコリスが駆け寄ってくる。

 

「いやー危なかった!セキュリティが硬いのか、全く歯が立たなかった」

「バカ言ってる場合じゃないでしょ!死ぬかと思ったわ!」


 ホロケウが涙目で怒鳴りながら駆け寄ってくる。腰を抜かしていた男も、青い顔でふらふらと近づいてきた。ホロケウはノヴァたちの無事を確認し、停止した装置を見つめた


「よかった……壊れてない……お祖父さま……」

「ぷゅぅ!」


 まるで我が子をあるいは親を慈しむように、冷たい鋼鉄の肌を撫でるホロケウ。一息ついた後、ノヴァたちに向き直る。


「従業員を、この子を守ってくれてありがとう」

「社長が素直にお礼を!」

「ちょっと、こんな時くらい静かにしてなさいよ……!」


 ノヴァの売り言葉に買い言葉で返すホロケウ、しかしその表情は出会った時のような険しさはなく明るく晴れていた。


◇◇


 数日後、ハーベスタ部隊拠点にて。ノヴァたちはきなこをマッサージして過ごしていた。報酬の食料品を受け取り、それのおかげかやや痩せ気味だったきなこもすっかりふっくら元の柔らかさに戻っていた。

癒しの時間の中、来訪者を知らせるチャイムが鳴る。


「はーい、どちら様〜?」

「……数日ぶりね」


 ノヴァがドアを開ける。そこに立っていたのは、仕立ての良いコートを纏った小さな少女と、その背後に控えるスーツ姿の男性だった。


「あ!社長ちゃんだー!」

「……げっ、社長!?」

「げっとは何よ、げっとは!……か、感謝しなさい!わざわざ私がこんな埃っぽい場所まで足を運んであげたんだから!」


 ホロケウがぷりぷりと怒りながら、しかし慣れた様子でズカズカと部屋へ上がり込んでくる。

 そして、彼女の後ろから入ってきた男――噂の秘書カナヒサが、穏やかな笑みを浮かべて一礼した。

 長身の逞しい美丈夫だ。柔らかな物腰の中に隙のない洗練された所作が見て取れる。その両手には山のようなダンボール箱が抱えられていた。


「突然の訪問失礼いたします。オオガミ工業社長秘書のカナヒサと申します。先日は社長が大変お世話になりました」

「あ、どうも……ハーベスタのノヴァです。えっと、それは?」

「正規の報酬とは別に、社長からの贈り物です。どうぞ」


 カナヒサが重そうな箱を、羽毛のように軽々とテーブルに置く。カノンとリコリスが興味津々で箱を開けると――そこには沢山の食料……最先端技術でフリーズドライされた美食の数々が詰まっていた。


 

「すっご!!これ全部貰えるの!?」

「わぁ〜!これ、まともに買おうとすればめちゃくちゃ高値で取引されてるやつだよ!」

「オオガミ工業の社食で採用されているメニューのレトルト版です。お気に召すかわかりませんが」

「召します! 超召します!!」


 色めき立つハーベスタたちを見て、ホロケウはふんっと鼻を鳴らした。


「貴方たち、普段ろくなものを食べてなさそうだから、特別に手配してあげたのよ。言っておくけど、これ一回きりじゃないわよ」

「えっ?」

「サブスクリプション契約にしておいたわ。毎月、この量がここに届くように手配したから。新しい試みだから料金はいらないわ」

「ええええ!? マジで!?」

「……わ、私がいつまた依頼をするかわからないもの。その時に空腹で倒れられたら迷惑だからね。これは先行投資よ、投資!」


 顔を赤らめて早口でまくしたてるホロケウ。

 だが、その視線はチラチラと部屋の隅に向けられている。


「ぷゅ?」

「きなこ!!」


 物陰から顔を出したきなこにホロケウが駆け寄ると、抱き上げて頬ずりをする。


「元気だった!?ご飯ちゃんと食べてる?毛艶もいいわね、よしよし!」

「ぷゅ〜♪」

「はいこれ、きなこには特選プレミアムフードよ!いっぱい食べるのよ!」


 カナヒサのポケットから高級そうなパウチを取り出しきなこに捧げるホロケウ。その楽しそうな彼女の姿を、カナヒサは微笑ましそうに見守っていた。


「……社長があんなに心を許すなんて、珍しいですね」

「へへ、きなこは僕らのマスコットだからね」

「ふふ、それだけではありませんよ。……社長の友人になって下さってありがとうございます」

「あー、友人とかいうとまた怒られそうだなぁ。調子に乗るなって」

「……旧整備通路の演算装置をご覧になったでしょう。あれは亡くなったお祖父様の遺産なのです。……あのお方は、暴走した装置に押しつぶされて亡くなりましたから」

「……あ」


 あの時のホロケウの言葉を思い出す、バベル種に立ち向かう自分たちを見て祖父の最期を思い出したのかもしれない。改めて彼女がどれ程の覚悟を持っていたのかを察する。


「社長……お嬢様の心を守って下さり、ありがとうございました。……ところでノヴァ様」

「うん?」

 

 カナヒサは手帳から一枚の名刺を取り出す。


「ノヴァ様の端末が故障してしまったと社長から伺いました。軍部から新しい端末は支給されましたか?」

「あー、そういえばまだ……申請が面倒で」

「クライシードに知り合いの調律師がおります。会社に行きこの名刺を渡せば、すぐに修理の手配をしてくれるでしょう」

「えっ、いいんですか? あ、ありがと……?」


 あまりの手際の良さにノヴァが戸惑っていると、ホロケウが立ち上がった。


「ほらカナヒサ、帰るわよ! 次の会議があるんでしょ!」

「はい、お嬢様。……それでは皆様、また」


 きなこを十分に堪能したホロケウが嵐のように去っていく。カナヒサもその後に続いた。


「……なんか、すごいコンビだったな」

「でも、これで食い扶持には困りませんね」

「照り焼き! 今日は照り焼きにしよ〜!」

「ぷゅゆ〜!」


 パウチを手に楽しそうに小躍りするリコリスときなこを見て、ノヴァとカノンは思わず顔を見合わせ吹き出した。


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