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私はいらないの?

ほどなくして両親が私の所までやってきた


「エリアに酷いことを言ったそうね、どうして貴方はいつもエリアに酷く当たるの?」


「私は決して意地悪を」


「言い訳は結構です。今日は家族での食事には参加しなくてよろしい!いいですね?」


「‥.はい」


両親が私の話を聞いてくれないのは今に始まった事ではない


明後日は大事なパーティが開かれる

王室主催の為全ての貴族が参加するだろう


(エリアの聖女としてのお披露目もそこでされるのかしら、、、)


本当なら私とラルク王子殿下の結婚を発表する予定だったがきっとエリアの聖女お披露目のために延期になるだろう


将来王子を支える為に様々なレッスンがあり中々会う事はできないけど私の気持ちは初めてあったあの日から変わらない

ラルク王子殿下は私の初恋で今もずっとお慕いしているから



パーティ当日

私は暗い青のドレスを身に纏い、首には王子殿下が送ってくれた赤い首飾りをつける


エリアはそんな私をみて笑顔を浮かべる


「お姉様とっても素敵!!本当に似合ってる!」


「ありがとう。エリアも素敵よ。」


エリアは白いドレスを満足そうに見せてくれた


馬車に乗るとエリアは興奮しているような様子で


「やっとゲームエピがはじまるんだー!!」


「げぇむえび??」


エリアはなんでもない!!というとパーティが楽しみだと笑った


パーティではやはりエリアが話題の中心だった


私は挨拶を終えるとラルク王子を探す


すると音楽が流れだしラルク王子が手をさしだす

ファーストダンスはラルク王子殿下と婚約者である私が踊っていたのに

差し出された手の先にいたのはエリアだった

エリアは満面の笑みでラルク王子の手を取りダンスを踊る


「お似合いよねー」

「正直マリア様より素敵よね」


私は居た堪れずその場から後にしベランダへでた


(きっと聖女だと発表されたから今日だけはエリアを優先されるように王妃様から言われたんだわ)


私は不安を消すように自分にいい聞かせた


「ダンスはおどらないの?」


「だれ!?」


暗闇から現れたのはどうみても貴族には見えないローブの男性


人を呼ぼうかと思ったがそのローブを見てやめた


「魔塔の魔法使い様ですか?」


「よくわかったね」


「そのローブは魔法使いの証ですから」


魔法使いは何にも縛られず魔塔に暮らす

その力は様々だが奇跡のような力を持つ人々で

皇室ですら頭を下げる存在なのだ


「あれ、あんたんとこの王子じゃない?」


「え?」


下を見ると確かにラルク王子とエリアだった


魔法使いの方に声をかけようとしたが目を離したすきに霧のように消えていた


(2人は何をしているのかしら?)


なんとなく2人きりにさせたくなくて2人の元に向かう


(いたわ)


目に飛び込んだのは抱き合う2人だった


「何をなさっているの?」


私の声に慌てて離れる2人


「これは違うのお姉様」


「何が違うの?王子殿下は私の婚約者なのよ?」


「でもね」


「王子殿下も王室の品位を落としてもいいのですか?」


「お姉さま聞いて」


私の腕に絡みつく妹エリアに吐き気すらする


「話して!!」


するとエリアはドサっと音を立てて倒れた


白いドレスだからかひどく汚れてしまった


「お姉さま、、、押し倒すなんて、、、」


「私は押し倒してなんて」


「エリア大丈夫かい!?」


ラルク王子の言葉に声がつまった


「君を軽蔑するよ」


エリアはラルク王子に支えられてその場を後にした


私は悲しみなのか諦めなのか、ただその場にいたくなくて馬車まで戻ると帰路についた



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