第3幕
宿屋はあの道を通り過ぎて近い所にあったようだ
宿「たびたび」と書かれていた、そこそこ大きい建物で黒い外装で入りづらい印象を放っている
「ここ宿って書いてあるね」「黒いです!入るです」
『宿屋にしては珍しい雰囲気ですね』
中に入った正面は無人の受付口だけがぽつんと佇む狭い部屋だった
「い、いらっしゃいませー…」
受付の下にいたのかすぐに前髪が長い目の隠れた男性が出てきた
「食事おいしいですか?」
「え?お食事はちょっとした自慢ですが…」
「おいしいって、よかった!「」一泊食事付き三名お願いします、二人部屋でも一人部屋でも大丈夫です」
「三名…ですか?どこのお部屋も空いているので…、広い部屋を用意しますね…お値段ですが食事付きはお高くなってしまうのですが…大丈夫でしょうか?」
「はい、大丈夫です」
もう慣れたものだが、何処でもお支払いの心配をされる
「わかりました…、一泊食事付き三名様で…銀貨66枚となります」
男性は申し訳なさそうにチラチラとみている、この宿屋の値段は素泊まりだと銅貨5枚と格安なのに、食事付きだと高級宿屋よりも高かった
サウリューネが銀貨66枚丁度支払うと、目を瞬き丁寧に受け取る
「あ、ありがとうございます!鍵をどうぞ、右の扉を入って奧から三番目のお部屋です、お食事は一時間前にお申し付け下さい、二階の大部屋にご用意します」 お礼を言って鍵を受け取る、右の扉を開けると結構な部屋数があったがお客様はいなかった
部屋を確認して鍵を開けて入ると四つのベッドが置いてあり広かった
「良いお部屋だね、広いしベッドたくさん」
「お客さんの気配ないのは何でです?」
『場所も中心からかなり離れていますし、見た目でしょうか…』
「真っ黒でかっこいいです!」
「少し暗い感じだけど、あの人はとてもいい人だった!」
『そうですね、食事はいつにしますか?』
「夜でいいよね」「はいです」
『ハンマーを買いに武器屋に行ってみますか?』
「うーん、アイナに選んでもらいたいな!」
『そうですね、では明日の予定が終わったら行きましょうか』「うん!」
「とりあえず出かけるです!」
「そうだね」『そうですね』
宿屋を出て、来た方とは反対に寄り道しながら歩いている、何ヶ所か曲がりながらいくと次第に建物も人も減っていった
「こっちは静かだね?お店もないし戻る?」
「ぶつかりそうにならないで歩くの楽です」
人の姿のレティは小さいので混雑している所では上手く歩けない
この辺を散歩するということで歩き出すと、少し前に金髪の16歳くらいの美青年が立っていた、こちらに気付いたようで歩いてくる
「ん?君らのような庶民の子供がくるところではないぞ、帰ったらどうだ」
「庶民って何?」「キーア、普通、一般層の人のことです」
「そうなの?じゃあ私庶民だ」
「ハッ!年下に教わって恥ずかしくないのか、そういうことだ、帰りなよ」『…キー様戻りましょうか』
サウリューネは青年の言葉からこの辺りから先は身分が高い者が住む所だろうと気付く、トラブルになる前に遠ざけようとキーアに言う。しかし
「ううん、お散歩してるから帰らないよ?」
「・・・」
レティはどうなってもいいように構え静観している
「誰に口答えしていると思っているんだ?優しく言ってやればつけ上がりやがって!
フッ!ボクを馬鹿にした罪は重いよ!死刑にしてやる、背中に背負っている大剣を抜いた」
「??馬鹿にしてないよ?」
「うるさぁぁいぃぃ!」
剣を斜めに大振りで振ってくるとそのまま横に振り戻す、キーアは軽く後ろに跳んで躱す
『お振ってそのまま更に振り返せますか!意外とすごい腕前なのですね』
「レティ、何か私馬鹿にするようなこと言っちゃったかな?」「キーアは言ってないです」
『ふふふ、そうですね、青年は意味もなく怒られているので気にしないでいいかと、危ないので剣を弾いちゃって下さい』「わかった!」
キーアは杖を持ち構える
「まだ馬鹿にするのか!貴様も覚悟しとけよ」
レティにも矛先がしっかり向いた
青年はキーアに再び剣を振り回す、V字にフの字にNの字に、おおきい剣を自在に操る青年は強かったが
「ペストの方がすごい!」
全部振り切る時に外側に威力を流していき、最後には絡め手から浮かせ弾いた
「クッ!」『キー様、苦手でしたのに扱いが上手くなりましたね』「キーアすごいです!」
「えへへ~♪」
「貴様っー!」
「そこまでだよ、アレリアム」
青年は振り返ると始めに青年が立っていた所辺りに、青年と同じ歳くらいの赤髪の青年が来ていた
「邪魔するな!クエル」
「少女相手に何やっているのかな?しかも、力の差がありそうだね」チラリと弾かれた剣を見る
「クッ!コイツらは不敬罪だ」
「不敬罪か、それはいけないね君たちは何を行ったのかな?」「侮辱ば…」
金髪の青年が言う前に赤髪の青年が鋭い視線を向け手で制す
「アレリアムには聞いていない、少女たちにきいたのですよ!」「チッ!」
キーアに目で促す
「私たちはお散歩しようとしたら、その人が帰ったらと言われたから、まだ帰らないよっていったら馬鹿にしたことになった?」
レティに確認する
「大体あってるです」レティが更に補足した
真剣に聞いていた赤髪の青年は
「なぁ、アレリアム?どこが不敬罪なのですか?」
「そいつらが都合の良いように言ってるだけだ!」
「僕はそうは見えないのですが、それに君は人に斬りかかった犯罪者ではないかな?」
その瞬間金髪の青年が殴りかかる
『キー様!』「うん!」
間に入り拳を受け止める
「離せ!汚い手で触れるな!」
キーアが離すとそのまま離れていき走り去っていった
「ねぇねぇ汚いかな?」
キーアは赤髪の青年に手を見せて確認する
赤髪の青年はその手を両手で包み
「汚くないですよ、助けていただきありがとうございます」「そっかー、ありがとう」
「フフ♪どういたしまして
僕は『クエル』というよ、よろしくね」
「うん、キーアだよ」「レティです」
「アレリアムが済まない、彼は僕の兄なんだ、身分に執着が強くてね庶民を、いや…下手をすると自分以外全ての人を見下している」
クエルは悲しそうに説明する
「キーアさんは杖術が得意なのかな?アレリアムの相手を出来る人を見たのは初めて見たよ、彼は本当に強いからね」
「剣が一番使いやすいかな?」
「そうなのか、助けてくれたお礼にどこかで食事でもどうかな?」「うーん、たびの料理楽しみにしてるからいいや」「キーア、たびたびです!」
「たびたび?」
「今日泊まる宿屋の名前」
「それなら残念だけど仕方ないかな」
「あっ!そうだ!クエル、一緒に食べる?時間ある?」
「僕が行って大丈夫?」
「いいです!」「きてよ!サリュー平気だよね?」
『はい、大丈夫ですよ。(キー様が食べると二人分頼んでおいたので)』
「サリュー?わかった、ありがとう。家に伝えないといけないから一時間くらい大丈夫かな?」
「うん、歩いているからね」
「一時間後にここに来ますです」
「わかった、じゃあ一回帰るね」
チラリと周りをみてから去っていった
「あそこにいた人はずっと動かなかったのにクエルの方に行ったね?大丈夫かな?」
ギリギリ見えるかの高い塀の上を指差して言う
「大丈夫です!あれはクエルをまもる人です、アレリアムとかいうのが殴る時何かしてましたです」
『えっ?誰かいたのですか?気付きませんでした』
「じゃあ行こうか!」
先に進んでいくと庭の広い豪華な建物がいくつかある、たまに馬車が通っているくらいで人通りは全くなかった
「大きい家が多いねー!」『そうですね』
「何の部屋があるんだろう?寝るお部屋、食べるお部屋…あとわからない!」『ふふふ♪そうですね、遊ぶお部屋もあるのではないのでしょうか』
「あっ、そうだね」
道の先は街の方に続いていそうだったので引き返す、もとの場所に戻るとまだまだ時間は早かった
『あっ!料理先に伝えた方がいいですかね』
偉い人を待たせるのはよくないと考えた
「レティ先に伝えておくです」
「いいの?」「任せるです!」
レティが先に宿屋に戻って料理を頼むこととなった時間を少し過ぎた頃
「ごめんなさい、少し遅くなってしまったよ」
「大丈夫だよ、行こっか♪」「あれっ?レティさんは?」「先に宿屋に戻ったよ」「一人で大丈夫なの?」「うん、すごい賢いから道に迷うことはないよ!」「…そうなんだね、すごいね」
そういう意味で言ったわけではないのだが、その様子から大丈夫と判断する
二人が歩き出すと、キーアは後ろを見る
「どうしたの?」「さっきの人もくるかな?と」
「大丈夫ですよ、アレリアムは来ないから」
「アレリアム…って誰だっけ?」
「えっ?さっき君と戦っていた人だよ」
「戦ったっけ?」「『・・・。』」
「まぁ、いいや、それでさっきの人は?」
キーアが指を差すとクエルは驚く
『本当ですね、確かにいましたね』
「キーアさんはすごいんだね!注意しても気づかないと思うけど、彼はいない者としておいてほしいな」
「そうなの?わかった!じゃあいこー!」
「…切り替えはやいね」
キーアは道を覚えていなかったからサウリューネの指示ながら宿屋に着いた
「…宿屋なの?書いてあるね…」
真っ黒の建物を見て絶句している
「こっんにちっはー!」
「い、いらっしゃい…あぁ、お食事のことは聞いております、後十分程で準備ができますので…お部屋でお待ち下さい…」
部屋にクエルを連れていく
「ただいまー」「おじゃまします」
「おかえりです!」
レティはベッドで横になっていて、クエルはなんとなく目を逸らす
「レティありがとう♪えらいえらい」
「えへ~」
頭を撫でるとお互い幸せいっぱいになる
普段あたたかさに触れられないクエルはほっこりして和んだ
すると、ノックがしてドア越しに食事の準備が出来ましたと声がかかり案内された
二階の大部屋は四部屋あって、その一つに入ると大きいテーブルが四つありその一つに三人分の色とりどりの料理が15品ずつが並んでいた
「何これすごい!これ食べていいの!あの宿屋とは全然違う!」「きれい!すごいです!」『美しい料理ですね!』
「これまた豪華だね、僕がいただいちゃって本当にいいのかな?」
「はやく食べよう!」
席に着くと「「いただきます」です」
クエルは不思議な顔をしたが二人に倣って手を合わせた「いただきますです」、レティに倣ったことがサウリューネのツボにはまってしまったのは余談である
「どれもおいしい!ここ最高の宿屋だぁ」
「どこもおいしかったですけど、ここは特においしいかもです!」『値段もお高いですけれど、これならそれ以上の価値がありますね』
「うん、家の料理より…これはすごいなぁ」
キーアもレティも完食するが、量が多いのか少しずつ残してしまうクエル
「ねぇクエル、もう食べないの?私食べていい?」
「え?あ…う、うん、いいよ」
「やったー、いただきます」
キーアは再び嬉しそうに食べはじめる、クエルは戸惑い気味にみている
「クエルどうしたです?」
「家ではね、人が食べた物に手を付ける何てあり得ないことだったから」
「そうなんだね、でも勿体ないよね、作った人が悲しむし、誰か食べられるなら食べた方がいいよね!……おいしい♪」
「確かにそうだね、本当に…その通りだ…ね」
「クエル?」
「何でもないよ、ありがとう」
「ありがとうは言う人が違うよ」「えっ?」
「ふー、本当においしかった!ごちそう様でした」
「クエル、遅くなったらかわいそうだからいきますです」「え?」
「あはは、さっきからえしか言ってない!」
「あ、そうだね、あはは、行こうか」
受付で
「食事とってもおいしかった、ありがとう!」
「ホントにおいしかったです!」
「また来たいと思いました、お食事だけは可能でしょうか?」
すると男性は嬉しさと悲しさを浮かべて
「ありがとうございます…喜んでいただけ光栄です。お食事だけも可能ですが…」言い辛そうに口を一回噤んでから「この宿屋はもうそろそろ畳もうと思っているんです…」
「えっ!?ヤダ!また食べたい」
「こんなにも素晴らしいのに辞めちゃうのですか」
「えぇ、見ての通りお客様がくることはなく…職員も雇えない状況なのです…、たまにお客様はきてもあぶれて安い宿屋だからと素泊まりの希望ばかりでやっていけないのです…」
『確かに厳しいでしょうね…』
「私たちが毎日きたら続く?」
「お客様が一人や二人増えても状況は変わらないのですよ…」
「ちょっといいですか?キーアさんたちは席を外してもらってもいいですか?」
「わかった…」
レティに宥められながらトボトボとお部屋に行くとそのままベッドに寝てしまった
「キーアかわいそうです」
『ずっと求めていたおいしいご飯に出逢えましたのにね、こればかりは仕方ないことですけど…』
ノックがする
「キーアさん、僕は帰らなきゃいけないから帰るね
また会いたいな、ここに泊まっている?」
「そうですね、ここに泊まっていると思います、明日から少しの間いないと思いますが」
「キーアさん??分かりました、レティさんもお世話になりました、では」
クエルは入室はしなかった、キーアが落ち込んでいたのを知っているからだろう、まだ早いがレティもキーアの布団に入りキーアに抱き付いて眠りについたのだった
まだ早い時間に目が覚める
「おはようございます」「おはよ~サリュー」
「レティだ」目の前にレティがいたことにびっくりする、『レティ様はキー様を心配なさってましたから』
「そうだったの、ありがとうレティ♪」頭を撫でると寝ているのだがふにゃりと笑顔になった
暫くずっとそうしているとレティが目覚める
「ん!キーア?おはよーです」
「おはよーレティ、ありがとね」
「??」「『レティ『様』かわいい』」
首をコテンと傾げるレティにハグした
食事を頼みにいって、四十分で呼びかけがあり食べた、朝食に合った食べやすい7種のメニューでとてもおいしかった
すっかり元気になったキーアは、張り切り手を挙げ
「今日は何しようかー!」叫ぶ、周りの人たちが見ている
『キー様、お昼から約束があります』
「えっ?」ゆっくりレティに向く
「にこりっ」笑顔を返される
「えっとね…フォーナに会うんだっけ?」
首を横に振られる
「あっ!武器屋!アイナに」
『惜しいですね、今日の予定を終えたら行こうって言いましたね』
「えへっ♪」 レティが抱き付いた
『ふふふ、ギルドに行くのですよ』
「あーー!トリスター!』『誰ですか!?』
「トレスタークです、キーア」
「トレス!ヒューゴのお兄さんだ」
『やっぱりヒューゴ様はすぐに出ますね』
少し早いがギルドにやってきたら、トレスタークは既に待っていた
「早いな、まだかなり時間までかなりあるぞ」
「トレス、トレス、トレス」
「な、何だ?そんなに連呼して」
「顔と名前を覚えてるの!」
「忘れてたのか?なら名前はトレスタークだぞ」
「トレス!違う情報入れたらダメだよ!」
「す、すまんな…」「謝ったです♪」
『真面目ないい人ですよね』
「トレス!!」「!はい!」
背筋を伸ばしてハッキリ返事をする
『さすが兵士で総隊長ですね』「今必要ないです」
「用事はなぁに?」
トレスタークの力が一気に抜ける
「…疲れた…」「頑張ってです」
「ありがとう…、まずはいつもの部屋に行こう」
「いつもの部屋って?」
「……付いてこい」
職員に一言話して来賓室へいく
「まずは、今回の事件の協力をしてくれありがとう、おかげさまで捕縛が出来た」
「………」「・・・。」
キーアは分かっていないだろうからキョトンとしてトレスタークの言葉を待っていた、レティは勿論キーア待ちだ
「忘れたな…、三人のおかげで洗脳魔法から皆を助けられ、紫髪の男をおびき寄せられて捕まえることが出来た、感謝している」
「…あぁ!でも、私がやったことはなんかやっつけただけだよね?」
「何を言ってるんだ、重要なのはやったことの成果の大きさではないぞ、しかもキーアが囮をかってでたから行え、ライミグル程の魔物討伐のお仕事を受けられるからこそ、早く興味を持たせられおびき寄せられたんだ」「キーアが一番活躍したです!」
『キー様はしっかりと人助けをしたんですよ!』
「そうなんだ!やったね」
「あぁ、それで紫髪の男だが、元貴族の護衛をしていた奴でかなりの実力者だった、魔法の才能が凄くて洗脳と幻影、火と水魔法が得意だった、その中でも洗脳魔法はずば抜けて扱いが秀逸でレティがいなかったら止めることが難しかったかもしれない、サリューもいち早くの提案での、魔法に気付き大変に助けられた、本当にありがとうございました」
「いえいえっ!お役にたてたのならばよかったです(てれてれ)」
「助けることが出来とよかったです!!」
トレスタークは三人には話さなかったが
(紫髪の男は「タリム」という名で、護衛の仕事に飽きて、ただ実力者を倒すことで愉悦に浸るためだけに人を殺めるという非道い話しだった)
「今回の活躍に対して、キーア、サリュー、レティ、以下三名、王から呼び出しの書状が来ている」
書状をキーアに渡す、多大な被害拡大の阻止の功績への労いと報酬授与 が書かれている、日時は明日の昼だそう
「名誉なことだ、失礼のないようしっかりとな」
「うん?行かないよ?シェリーとアイナに会いにいくからね!」
「何言ってんだ!王の呼び出しに応じないつもりか!」
「うん、だって王って人知らないもん、親友に会いにいくつもりだったもん!」
「サリュー、キーアに何とか言ってくれ」
「スミマセンが、キー様が決めたことには反対するつもりはありません」
「はぁー、レティは…聞かなくても答えが容易にわかるな…」
「わかった、どうにかして延期を提案してみる
いつなら大丈夫だ?早いほどいいが」
「会わないよ?」
『キー様、延ばしてくださるなら…』
「トレスターク、今サリューが言ってますです」
『お会いした方がよろしいでしょう、同じ反感を買うにしてもお会いにならないことにすると、トレスターク様やヒューゴ様にご迷惑がかかることになります』
「えっ!そうなの!?わかった!トレス会うよ、ごめんね、明日でいいよ!」
「そ、そうか助かる
でもいいのか?俺なら、少しは延ばすことも可能だ、親友に会うのだろう?」
最初は自分たちのことを考えて言ってしまったが、正直キーアたちには貴族や王族には会って欲しくはなかった、礼儀的なことも勿論少しはあるがそれ以外のことでだ
「うん!でも約束はしてないの、早く会いたいけどね、友達に迷惑がかかるなら絶対にしないよ!」 キーアはキッパリと言い切った、みんな感心している
「わかった!すぐに返事は出しておく、明日の朝に王都の門の場所にきてくれ、服装はそのままでいい」
「わかった!」
素直な少女をとても心配するトレスタークだった