帰り道12 この世界の冒険者はムキムキマッチョ率高め
「じゃーん!」
「“おぉ…”」
「シンプルだけどカッコいいです!」
「モデルは新幹線だよ」
「おぉ…!これに槍とかつけたいですね!でもでも!この先端が丸みを帯びつつ尖ってるようなこの滑らかさ具合もいいですね!」
「真四角にすると芋虫が正面から立ちふさがった時ぶつかって止まるといけないと思って刺さらない程度に丸くしてみたよ」
「よくわからないですがこれはこれでありです!」
「しかも箱型なら雨も通さないからいいな!」
「じゃあこれの真ん中に馬くんを固定して…」
「で四方を囲むように私たちが来ます」
「中は暗いな」
「光魔法ないので暗いのは仕方ないです」
「一応前が見えるぐらいの横に長い穴は開けてあるのでそこからみてください」
「重さと車輪の滑りは極力私の魔力でやりますのでみんなは押してください」
「では行きますよ!!」
「せーの!」
「案外見た目ほど重くないのか?意外と進むな」
「推進機構が馬君が担ってくれてますからね…」
「俺も疲れたから荷台に乗ってていい?」
「働け!」
「はい」
「おい!芋虫どもがこっち来てるぞ。」
「スピードを上げてこのまま突っ切ろう!」
「”おぉ!“」
「うおおおおおお」
「かかってくるならかかって来やがれ芋虫どもぉおおおお」
「…」
「なんだ?様子見か?近づこうとはしてこないな」
「このまま突っ切ってしまえ!」
「最後まで芋虫はこなかったな…」
「そうですね…なんでですかね?」
バサッ…バサッ…
「ん?なんの音?」
バサバサバサバサ…
「なんか嫌な予感がするんだけど…」
ぎゅるるるっぴ?
ぎゅるるるぴ
カツン!カツン!
「おい…これ…ムクドリが突いてるんじゃないのか?」
ボロッ…
「あ!そんなにつつかれると…」
ぎゅるるっるる!
「うああああああああ」
「どうすんだよ!芋虫よりも厄介な奴に目つけられちまったぞ!」
「どうりで芋虫どもが襲ってこなかったわけだ…」
「ミキさん!どどどどどうしましょう!?」
「みんな!いますぐ馬車の周りに集まって!」
「うわああ俺の髪の毛をむしるなああああ」
「じゃあこれ崩すからみんな目閉じてて!」
「いくよー!」
ボッ…
ぴ!?
ボロッ…ボロ…ドシャ…
ぴっ!?
ピッ!
ぴぴぴ!
「…」
「ぷはあああ」
「あ」
「いなくなった」
「ぷはあああ、いなくなってよかった」
「助かりましたね…ドロドロだけど…」
「ケガがないだけマシだ…つぅ…」
「…」
「おっちゃん!どうしたの行くよ?」
「俺思ったんだけどよ…」
「?」
「みんなそこそこ金あったんだからみんなでお金出し合って認識避けの魔水晶買えばよかったんじゃね?」
「“!?”」
「…」
「そういうのは都市にいるときに言ってくれよ…」
「そうだよ…今言わないで欲しかった…」
「あはは…行き道があまりにもスムーズだったのでその考え思いつきませんでしたね…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「ここを越えればあと二日ぐらいだから…頑張ろうぜ…」
「はい…」
「もう少し進んだら野営してあったかいご飯食べようよ…」
「…」
「食料も少なくなって来ましたね」
「肉はもうないな」
「食べられるものがあれば御の字ですよ」
「ブレードマグロ美味しかったなぁ…」
「ひもじい思いになるからやめろ」
「王国宿すごかったけどやっぱ貴族とか金持ちは虫食べないんだね」
「そりゃそうだろ硬くて旨味もなく腹を満たせるぐらいしかできない肉を金持ちがなぜ好き好んで食わなければならない?」
「底辺食か…」
「でも野菜よりもお腹にたまりますし何より肉は肉です」
「ほんっと!リーフさんはたくましいよね。」
「そうですか?普通ですよ」
「私たまにこの世界の主人公はリーフさんでもいいんじゃないかって思いますもん」
「えぇ?僕が主人公ですか?」
「そしたら優しい世界になりそう」
「でも僕は弟や妹たちと離れたくないので村から一歩も出ませんよ?」
「今回は御者できる人がいないからこの度に参加しましたけどもうミキさんが御者できますし非戦闘員である僕が行く必要も無いんですよね」
「ルーク村の将来の衛兵が何を(笑)」
「自衛団だって給料だったり戦利品がもらえるから参加しましたけど弟たちや妹たちと楽しく過ごせればそれでいいんです」ニコッ
(やっぱどうみても主人公な感じがしてきた…)
「リーフさん私のパーティに欲しいなぁ〜」チラチラ
「えへぇ?僕は妹たちの世話があるのでダメですよ。でもお誘いありがとうございますミキさん!」にっこり
(断られた…悲しみ…)
「冒険仲間なんてそう簡単に集まるもんじゃねーだろ」
「はー私の逆ハーレム最強強すぎ可憐パーティーの第一歩でショタ枠が確保できると思ったのに…」
「あはは…」
「どんなパーティ作るつもりだよ!もっと屈強でモアイみたいな顔したムキムキの戦士とかじゃ無いとダメだろ!」
「ミキちゃんやリーフみたいな体つきばっかりだと村からも出られないぞ!」
「うちのパーティでは腕力よりも外見が重視されるんだよ。そのぐらい無いと楽しく無いじゃん」
「旅の娼婦男婦パーティーでも作る気か?」
「…」
「そうだよねぇ…普通に考えて華奢よりムキムキが一番いいんだろうけどね…」
「当たり前だ。そうじゃねぇと生き残れねぇぞ」
「でもダンジョンのある都市にいけば女の子でもパーティーを組んで攻略してるところもあるらしいし希望を捨てさえしなければミキちゃんが欲しいと思ってる人材もいるはずだよ。この世界は広いんだし」
「おぉ…!「広いけど筋肉ムキムキマッチョパーティが99%を占めていると思うけどな!がははははは!」
「…」
「それに僕だって今は女性に見られてしまう感じですが将来はソウさんみたいにムキムキの男になるのが夢なんです!」
「そんな風思ってくれったなんて嬉しいなぁ!じゃあ俺が特別に背を高くして筋肉ムキムキになる方法を教えてあげ…「ダメー!それはダメ!ムキムキよりも細マッチョで爽やかでイケメンじゃ無いとダメ!」
「リーフさんがこの世界にとって一体どれほど貴重な存在かわかりますか!?あなたがそこにいるというだけで村の女性は色めきだち若返りそして努力をするのです!希少!希少なんですよ!?」
「それにあのアルメリアさんだってリーフさんがその容姿だから気に入ってるんです!どこにでもいるムキムキマッチョゴリラだったら声を掛け?てすらいませんし!それにこんな筋肉ゴリラになった日にはアルメリアさんに対して不敬罪で死刑ですよ!死刑!」
「そんなわけないじゃないですか(笑)それにアルメリアさんとは何も無いですよ」
「ごり…ら…」
「そんなわけないわけがない!とにかく!その人間なのにエルフのような希少さを失わないでください!一生のお願いですから…」
「えぇ…そんなことで一生のお願いされてもなぁ…」
「zzzz…」
「この通り!」土下座
「まってください!やめてくださいよ!それに僕はミキさんの言うそのゴリラに憧れて…」
「一生のお願いですよろしくお願いします!」
「…」
「ごり………」




