帰り道10 暖かい野菜スープ
あれから三日。
薬師さんから貰ったらしい薬を飲み終えた頃には私も風邪が治り元気になっていた。
みんなも体調を整えたらしく。元気いっぱい。今日は朝ごはんを食べて9時ぐらいからでかけた。
「いや〜!ご迷惑をおかけしました〜!」
「元気になってよかったですね!」
「まったくだ。このパーティ唯一の花があの調子じゃ旅を続ける気すらなくなるってもんよ」
「いやぁ…美しい花なんて…」テレテレ…
「花は花でも茎がオークの腕並みの花だけどな」
「私の風邪移してあげますよ」ペッペッ
「うわ!汚ねぇ!やめろ!」
「その筋の人からは泣いて喜ぶレベルなのになぜ感謝しないんです?」
「俺にそういう趣味はない。」
「それにしても…最初の頃を思い出しますね〜」
「そうだな…一度通った道だもんな…」
「あの頃はまさかこの旅があんな波乱万丈を迎えるとは思っても見なかった。」
「あぁ…大変な旅だったな…」
「みなさん〜そう思うのはまだ早いですよ?村に着く前に芋虫の熱い洗礼が待っていますよ」
「忘れようとしてたのになんで言っちゃうんです?」
「忘れたくても通り過ぎるまでは忘れられませんよ」
「あーあー!芋虫か〜どうやって通り抜けようかな〜」
「ソウ先生を縛って森に放置してる間に駆け抜けるとか」
「それいいな」
「おいやめろ。それに芋虫から見ても俺よりミキちゃんに攻めたいはずだ。」
「おい!それこそやめろ!この世界はそういう三日目みたいな展開にならないんだから!」
「三日目?でもこの世界でそういうのあるからミキちゃんは気をつけるべきだ」
「え“!?マジっすか…」
「なんだ。知らないでこの前殿してたのか?おい…ソウお前鬼畜だな」
「俺はあくまで生存確率で考えただけだ」
「この鬼畜!」
「心外だ。」
「同人誌みたいな展開はダメです。これそういうのじゃないから」
「そういうのじゃないかもしれないが現実そうなることもある。という話だ。俺もそうなってる場面を見たことがあるわけじゃない」
「もう私戦車を創造して2度とここから出ない」
「生きている限り一生どこかから出ないなんてできない。ならば気をつけて生きていくしかない」
「ということで今回の殿はソウ先生に決まりです!いえーい!」
「…」
「…」
「…」
「芋虫の巣にリーフさんを縛り上げて陵辱の刑にするのもいいですね。」
「い…いえーい…」
「店主さんも味わって見ますか?」
「いえーい!フー!最高だゼェ!」
「ということで満場一致なのでソウ先生お願いします」
「俺はみんなのことを考えて…決断したのに…この仕打ち…」
「今日はちょっと違う家を建てます」
「おぉ?どんな家なんだ。」
「流石に地面からの冷えが寒い。なので空間の上部にベッドを持ってきます」
「そんなことで保温効果上がるのか?」
「空気の層があるから…多分。」
「頼りないな」
「そして室内にトイレを作ります」
「ク◯まみれの家は勘弁な。」
「やめてください」
「造成せよ!おはぎ!」
「ふぅ…できました!」
「なんか小さくね?」
「魔力効率を考えて小さいけど壁を分厚くして見ました」
「どれどれ中は…狭いな。」
「いやこれ狭いつうか…寝る場所どこだよ」
「そこに取っ手があるじゃろ?」
(誰?)
「え。もしかしてベットはこれか?」
「いえす!」
「天井にベットって斬新ですね」
「てか空気の層ってそういう意味じゃないと思うんだけど…」
「部屋の真ん中で煮炊きをします。豆腐建築の天井の四隅にハシゴとカプセルホテル並みの筒をつけます」
「トイレはそっちね」
「で馬さんの家は壁挟んで隣。隣接してあるけど一応扉で行き来できるようになってるし内側からしか開かないように作ってみました」
「このハシゴで頭打ちそうだな」
「なんでわざわざベットを上に?」
「暖かい空気というのは上に行くんですよ。そして冷たい空気は下に行きます。空気の対流とか言ったりするんだけど…「要はあったかいんだろ?ならそれで十分だ」
「外から薪拾ってきてくれ。そろそろ薪がない。今日の分はあるから部屋で乾燥させたい」
「…」
「…」
「…」
「ミキちゃ…「なんで私!?」
「俺はお腹が痛くてかがむことができない」
「リーフは馬の世話がある」
「じゃあこれも連れて行くけど!?」ガシッ
「どうぞどうぞ」
「おい!俺は頭脳派だと何度説明すれば!」
「おっちゃんにだけ暖かいスープなしで」
「俺を殺す気か?わかった!わかったよ!でもその代わりミキちゃん先頭な!じゃなきゃ俺は行かない!」
「じゃあ行ってきます」
「気をつけていけよ〜」
(なんで道中拾っておかないんだよ!)ぷんぷん
「おっちゃーんいるー?」
「いるよ〜ちゃんと付いてきてるよ〜」
「拾ってる?」
「気持ち的にはもうたくさん拾ったから早く帰ろうぜ」
「気持ちかよ…」
「ま、明後日の分は明日拾えばいいし明日の分だけでいいか」
「ただいまー」
「お、ちょうどいいところにスープできてるぞ」
「おー!美味しそう!」
「“いただきます!”」
「うーん塩味が効いてて美味しい」
「これ誰の塩だ?」
「ミキさんが使っていいって言ってくれた岩塩だ」
「岩塩か…美味しくはないがこれでも貴重な塩分か…」
(最初に悪いと認識すると、たとえいいものでも記憶がなかなか修正されないよね…)
「でも遠慮せずに使える塩というだけでかなりありがたいですよ…」
(遠慮しなくていいとは言ったけど…そんな使うものでもないし…でも海牛戦で3キロほど使っちゃったからもう2キロぐらいしかないのか…)
「でもスープに匂いは残らないでしょ?」
「まぁな…でもあれが入ってると思うと…」
「…」
「そろそろ寝るか」
「おやすみ〜」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
「ぐがああああ」




