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異世界転移した私  作者: たぬたぬたぬき
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帰り道7 暖炉を囲んで



ぐぐぐ…


ギッ…


(痛っ…力を込めると少し痛いけど…でも使えるようにはなってきた…)


「もう腕を動かせるようになったか…」


「えぇ…自動回復魔法(リジェネレーション)のおかげですね…」


「俺の方もだいぶ痛みが引いてきた。傷も概ね塞がってきてる…激しい運動するとまた開きそうだが…」


「この宿に来てもう半月は経ちましたね」


「だな…」


「宿代も食事入れるとそろそろ金貨一枚になりそうだね」


「そろそろ二人とも動けるようになったし帰らないとこれ以上リーフに迷惑かけられないからな」


「村に戻ったらお金返しに行きましょうか」


「あぁ…」








「皆さんお早うございます」


「おは〜」


「おはよう。」


「へっくしょん!」


「…」

「…」


「そろそろ動けるようになって来たから村に帰るかという話をしてたんだ」


「もういいんですか?まだ完全ではないはずですよ?」


「これ以上…止まってもいられないさ…」


「お金ならまだあるので…」


「村に運ぶ物資もあるしな。みんなが待ってる」


「…」


「出発は今日の昼にしよう」






「それじゃあ、おせわになりました」


「あぁ…またいつでも来いよ。」





「あの…」


「あぁ…今回はこんなことで安全に君たちを守れないんだ。また来るからその時にまた希望者を集めておいてくれ。これ少ないけど…」


「ありがとうございます。」




「それじゃあ」













「愛人?」


「違う」


「奥さんに通報します」


「違います。ウチの村長の頼みで移住希望者を集めてただけだ」


「そういえばそういう話もあったな」


「俺が頼まれてたからいろいろな奴に声かけてみたのさ」

「ルフ村は汚い村長の取り巻きぐらいしか裕福じゃないらしいから思ってたより希望者はいたんだが…子持ちの未亡人とか孤児とか…」


「男手は無しか」


「そういうことだ。」


「どこも女子供は余ってる感じだな」


「辛い世の中だね」


「男の人みたいに戦えませんから…仕方ないですよ…」


「戦うだけが人生じゃないんだけど…」


「でも事実。戦わないとその日生きることさえままならない。」


(戦いか…)

(日本にいた時も職場で戦い…家で戦い…自分に鞭打って生きてた。この世界に来たらそういうのは無くなったけど…代わりに文字通り戦いに参加することとなってこの有様…)左手を見つめながら…



「まだ痛みますか?」


「あ、うん…力入れると少しね…」


「極力戦闘は避ける方針は変わらず。しかし俺もこの怪我で走れないからより状況は厳しいものになってるな…」


「そしてこの雨…」


シトシト…


「傷の熱には良い塩梅だが…風邪を引きそうになるな」


「帰ったら梅雨明けるまで何もしたくないね」


「あぁ…俺はもうなにもしないって決めてる。」


「俺は店番があるなぁ〜」


「僕は相変わらずですかね(笑)」


「各々大変だな」


「まぁ帰るまでにまだ一週間ほどあるからまだまだ旅は続くけどな…」


「そういえばもうヒドラテリトリーだっけ?」


「そういえばもうそろそろだな」


「戦力の確認なんだけど」


「俺は弓引けないぞ。傷が痛む」


「私も弓引けそうにない。左手が痛い」


「僕たちは非戦闘員なので論外として…頼りになるのは…」


じー…


じー…


じー…


「…」


「つまり…このパーティーには非戦闘員しかいないってこと?」


「ミキちゃんの召喚獣を除けばそうなるな」


「そうなりますね」


「だな」


「酷使されるリーダーって…」

「もうベアはでないしツリーハウスしなくていいならそこまで魔力消費しないしワン太とリーヴェル出しといたほうがいい?」


「リーヴェルって魔力消費大きいんだっけか?」


「大きいね。4割ぐらい」


「でかいな」


「ワン太とおはぎでいいんじゃないか?」


「りょーかい」


「でもまぁ…テリトリーに入ればしばらくは安心だろう」


「それを期待したいね〜」



「それにしても馬くん重そうだね」


「もうこの子も歳ですからね〜」


「おっさん暇なんだし荷台押してあげれば?」


「俺は頭脳派だと何度言ったらわかるんだ?」


「でもこの中で元気なのおっさんぐらいじゃん。」


「俺だって道中楽しみにしてた大切な酒を台無しにしたという精神的苦痛により計り知れない精神的かつ身体的ダメージを…「あそう。もういいです」


「せっかく使った軽量化の薬も予想外の戦闘とその後の事で薬の効果時間切れちゃったもんね」


「ハッ…ハッ…」


「ていうか。ヒドラテリトリーまだー?」


「なんか背中がチクチクするんですけど…」


「もう少し…だが…油断するなよ。ある意味今の俺たちには難所の一つだぞ」

「雨に紛れて奇襲でも受けてみろ…一気に壊滅だ」


「…」



「ちなみに今の戦力だとどのレベルのモンスターまでなら生き残れそう?」


「普通に考えれば出会ったら最後だ」


「怖え事言うなよ何とかなるだろ?」


「ここら辺の敵がテリトリー外だから…ヒドラが出て来るレベルの奴がいてもおかしく無い」


「店主さん…お願いがある。距離を稼ぎたいから押して欲しい」


「おぅ…テリトリーに入るまで…押してやるよ…」













「そろそろこの辺で野営をしよう」ガコッ…

「ミキちゃんたのむ」


「はいはい〜」

「どんなタイプの家がいい?」


「個室だけど暖炉が付いてて雨が入って来ず外敵の侵入を許さないタイプがいい」


「個室で暖炉ね。おけ。」


「大事なところが抜けてる気がするんだ…?」






ホー…


ホー…


バサバサッ…





パチパチッ



「夜になると雨がやむ法則」


「あったけ〜」


「なんというか…扇型の家ってだいぶ珍しいな…外に向かって足を伸ばせて頭側に暖炉で暖かいし煙突までついてるとは…」


「最近建築の腕が上がって来た気がする」


「造成な気がするけどな」


「でもこれなら効率よく温まることができますね。煙突のおかげで暖かい空気も逃げにくいですし」


「強いて言えばトイレが欲しい」


「トイレか〜…土地の上に造成だけじゃなくて地下みたいな掘り下げるものを作ればいいのかな?和式みたいな感じで?」


「まぁそれは次回だな」


「でもまさか旅をしていてこうして家の中で寝る日が来られるなんて…村を出たあの時は思いもよらなかったな」


「そうですね…梅雨前に出るって事で過酷な旅を想像してましたが…寝る時安心して…寝れると言うだけで…zzzz」


「そうだな…。」


「寝ましょうか。」


「“おやすみ”」





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