魔力の扱い方
次の日から毎日の日課と先生の昔話と聖杯に聖水を貯める日々が続きました。
ちなみにこの聖杯は伝説のアーティファクトなどではなく、銅製の銀メッキで聖水を作り出せる安物の道具らしい。
聖水撒きが概ね村一周した頃には
素早く聖水を貯める事ができるまでになっていた上、
最近は聖杯から聖水が溢れそうになるのであらかじめ村の外に出て魔力を流す事にしている
先生の言う通り最近村の近くで魔物や獣の気配を感じなくなった。
小動物などはちらほら見かけるけど、いわゆる魔核を持つレベルの獣や魔物が近くに来なくなったようです
村人も安心して畑で仕事ができると教会に言いに来られたり
村の猟師さんから獲物のおすそ分けをもらえるようになりました。
魔物や獣を警戒せずに済む上に魔物・獣から逃げてきた小動物が村近辺に居つきはじめたおかげで安全に狩がしやすくなったとのこと
それでも獣が動物を深追いして村の近くまで来ることがあるそうで
完璧に安全というわけでもないらしいですけどね
バシャ…バシャ…
「ふぅ…疲れたし帰ろう。今日のご飯何かな〜」
「ただいまー」
「おかえり〜今日はソウさんがとってきてくれたウサギ肉の焼き串じゃぞ〜」
「おぉぉぉ!素晴らしいです!先生!」
「今すぐいただきましょう!」
「“いただきます”」
「うん。美味しいのう…」
「うーん!!!美味しい!すごく美味しいですよ!」
「毎日ミキ君が村の周りに聖水を撒いてるおかげで食べれるようになったんじゃ遠慮なくな食べるといい。」
「ありがとうございます!」
「ところで今何杯ぐらい聖水が貯まるようになってきたかの?」
「んー?もぐもぐ、2.5杯ぐらいですかね。うーんスープも美味しい!」
「ふむ…ではそろそろ聖杯の魔力操作を難しいくしてより濃い聖水ができるように調節をしてあげよう。」
「村を一周したんじゃろ?」
「はい!今は二週目の半分ぐらいです」
「ふむ。いい頃合いじゃな。そういうことで、聖杯を今日預かって明日魔力操作のコツをもう一度勉強しよう」
「はーい」
「ごちそうさまでした〜」
「ごちそうさまでした。美味しかったの〜ミキ様様じゃの」
「いやーそれほどでもー(笑)」