商団護衛任務の下準備
「おはようございます先生」
「おはよう」
「“いただきます”」
「突然じゃがミキ君、昨日の会議で決まったことがあってな。」
「自衛団のメンバーですか?」
「あぁ…話…聞こえとったか?」
「いえ」
「それで最初に申し込みをした男の子3名とリーンちゃんと…とある酒癖が悪い男が…入るかもしれない…」
「…」ズズズッ…
「リーンちゃん積極的!」
「?」
「それで早速なんじゃがミキ君とソウ君と商店の店主と御者の男の子とで交易都市ベルグールまで仕入れをしてきて欲しいんじゃ」
「え?ついにこの私も村の外に出て冒険者をするんですね?!」
「いや、冒険はせんよ。どちらかといえば護衛の仕事じゃな」
「護衛ミッションか〜あんまりいい思い出ないなぁ…」
「なに?護衛の経験があるのか?」
「えぇ…大体護衛対象を死なせますけど」
「…」
「だって仕方ないじゃないですか!護衛任務って突然始まるし!何より護衛する人が真っ先に敵に突っ込んでいく中で追撃と目の前の敵とを蹴散らしながら守るとか無理ですよ!」
「それは…無理だの…」
「何回か死なせればコツも覚えるんですけどね」
「それだけはやめて」
「ミキ君的にもいい経験になると思うんじゃよ。馬の扱い方は知らんだろう?」
「ですね」もぐもぐ
「都市に行けば交渉も多く見れるし」
「たしかに」ごくごく
「何より交易都市じゃからな。様々なものがあり行商人に頼むより格段に安く手に入るぞ」
「もう武具と魔法書注文したんですがそれは…」
「…」
「最近の流行なんかも見て回れるぞ☆」
「今露骨にそらしましたね」
「と言うことでいきなりじゃが明後日に行ってもらう事になった」
「!?急すぎませんか!?」
「土砂降りの中行きたいか?」
「オーゥノー…テンキュー…」
「という事でご飯を食べ終わったら旅の支度をしなさい」
「わかりました」
「私…この戦争が終わったら「やめなさい!」
「なんで止めたんです?」
「何か突然それを最後まで言わせるといけないと…不吉な予感がしたんじゃ…」
「…」
(そういえばこの先生おじいちゃんだけどこの教会の最高権威の人なんだった)
「流石です先生!」
「びっくりするから今後言わないように」
「はーい」
「ごちそうさまー」
「じゃあちょっと見回りだけして来ますね」
「いってらっしゃい」
バタン
「さてさて…梅雨が来る前に帰ってこれるか…」
「ただいまー!」
「って居ないか」
「せーっかく獲物取って来たのに…食料庫において熟成でもさせとこ」
「さーて。着替えもしたし、荷造りしようかな〜」
「まずお金〜…」
「ていうか護衛任務でしょ?遠足じゃないし守ってもらう側でもないよね?」
「最低限の装備ってことだよね?」
「アーチャー装備一式に…下着…置いておいても仕方ないし全部持って行こう。嵩張らないし、財布…」
「あれ?こんだけ?」
「いやいや、待って何かあるでしょう?…」
「矢!矢だよ!矢…他は…」
「やばい!何もない!」
「あ、大量にあるしヒルと魔核でも持って行こうかな?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ミキ君〜」
「はーい。」
「今から広場で自衛団の顔合わせがあるからついて来て欲しいんじゃ」
「わかりました〜このプリーストの格好でいいですか?」
「あぁ、構わんよそれでは、行こうか」
「えーオホン」
「今日集まってもらったのは他でもない」
「先日から募集を出していた自衛団への合格者の発表を行う」
「今から名前を呼ばれるものは前へ」
「リーフ、リド、カフ、リーン、デグ」
「この者たち5名を我がクリーン村の最初の自衛団として任命する」
「おぉー!頑張れよ!」
「村を守ってくれよ!」
「死ぬんじゃないよ!」
「それと村から依頼する討伐ではソウとミキ君も手伝ってくれることになっている」
「あの二人がいれば安心だ」
「んだ、今まであの二人で村を守って来たようなもんだからな」
「獣とまともにやり合えるのはあの二人だけだ」
「それと今回、行商人が来ない事でそろそろ村に物資が足りなくなって来てる家もあると思う」
「そのため、村から何名か派遣して貿易都市ベルグールへ仕入れを頼みたいと思う」
「…」
「そのメンバーは御者としてリーフ、交渉役として商店の店主、それと護衛にソウとミキ君が付く」
「この集会が終わったらあそこにいる商店の親父に欲しいものと名前を書いておおよその金額を渡して都市で仕入れて来てもらう。必要のあるものは速やかに行くように。なお、出発は明日の朝とする」
「解散!」
ワイワイガヤガヤ
「先ほど紹介がありましたね。これからみなさんよろしくお願いします」
「“よろしくお願いします”」
(わぁ…高嶺の花だと思ってたミキちゃんとこんな近くで話せるなんて…)
(やべぇ…男ばっかでむさ苦しいと思ってたら可愛いどころの女ふたりもいるじゃねーか!腕がなるぜ!)
(…)
(やっとソウちゃんの隣に立てた!これから頑張らないと!)
(自衛団が増えてくれば俺の仕事は減るな…早いとこ成長して欲しいもんだぜ…)
(いいパーティになりそう♪)
「あー、若者の輪の中に入るのは無粋かもしれないが…いきなりで申し訳ないがこの中から前衛後衛を決めておきたいと思う」
「俺はかっこよく盾と剣を使いこなす騎士スタイルでいくぜ!」
「申し訳ないが予算の都合で最初は槍しか買ってやれん」
「現実は非情だぜ…」
「後衛はどんな武器がもらえるんですか?」
「最初は後衛は弓じゃな。ミキ君が使っておる小型の弓じゃ」
「できればソウとミキ君抜きの5人で弓兵2槍兵3に分かれて欲しいんじゃが…」
「リーンちゃんに関しては親の希望で後衛なので弓兵で決定じゃ」
「後一人弓兵と残りは前衛をしてもらうことになる」
「…俺弓兵がいい」
「他に弓兵になりたいものは?」
「自分はどちらでも。」
「俺は前衛希望だぜ」
「僕も…弓がいいけど…槍でもいいです…」
「ふむ。じゃあ人員が増えたら君を弓兵にしよう」
「わかりました」
「武器が届くまで自衛団としての仕事はないから今までどおりにしておいてくれ」
「それじゃあそういうことで、邪魔したの」
「それじゃあ僕は荷造りがあるからこれで」
「私も先生に聞くことあるからまたね〜」
「…」
「じゃあ討伐になったら後ろは頼むぜ、リーンちゃん!」
「はっはい!頑張ります!」
「///」
「…」
「それじゃあ、俺も荷造りあるから…」
「あっあの!」
「?」
「これから弓使うとして頑張りますのでご教授のほどよろしくお願いします!」
「あぁ…先生は沢山いるから気楽にいこう」
「はいっ!」
「じゃあまたね〜」
「先生〜」
「おぉ、ミキ君何かね?」
「今まで取れた魔核と大量にあるヒルを半分ぐらい売りに持って行こうと思うんですがどう思いますか?」
「良いと思うぞ。正直どちらもかなり多いしこれからも討伐することがあるじゃろうから売ってくるといい。魔核の価格きちんと見て軍に売るなり闇市に売るなり決めると良いぞ」
「わかりました〜って初めてなので軍にしておきます」
「それが良い」
「それじゃあ少し忙しいからまた後で」
「はーい」
その夜
「先生〜矢ってどのくらい持っていけば良い?」
「ん〜護衛任務といえど村で補給しながらじゃからそこまでいらんじゃろ」
「そうなんだ」
「特殊な弓の矢ならともかくミキ君のはどこにでも売ってある一番一般的な矢じゃからそんなに心配しなくても良いと思うぞ」
「わかりました。じゃあ200本ぐらいにしておきます」
「ほとんど全部じゃないか…」
「えへへ…」
「道中回収できるチャンス無いかな〜とか思って…」
「まぁの…今まで通りとはならんの」
「じゃあそれで良いや〜帰りには少なくなってるだろうし!」
「今日はゆっくり寝なさい。明日からベットじゃ寝れなくなるからの」
「はーい」
「おやすみ」
「おやすみなさい〜」




