傷薬の作り方
「では、久しぶりではあるが講義を始めます」
「よろしくお願います」
「ところでミキ君はもう作り慣れたアイテム作成はあるかの?」
「はい!腰痛と膝用の貼る湿布薬と痛み止めの粉の飲み薬です!」
(完全に村のお年寄り専門薬師になっておる…)
「ま…まぁよい。」
「薬ならそのような感じで作られて行く。最初に見ただろうがミキ君に使った塗り薬、お年寄り用の張り薬、基本的な粉の飲み薬、わしが作った液体タイプの飲み薬、と携帯性を高めるために粉を固形にしたタイプなど色々な形の薬がある」
「このうち体に素早く浸透して効果を発揮してくれるのは液体タイプの薬、つまり水薬だったりする」
「これは毒にも同じことが言えるの」
「ポーション用の瓶は無いが普通の入れ物ならいくつかあるから、冬や春に取れた素材と魔力を使って保存が効きやすい塗り薬でも作ってもらおうかの」
「まず入れ物などを消毒して〜」
「本当は豚や蜜蝋がいいらしいけど、そんないいものはないので村の周辺で取れた動物の脂肪を加熱して油を沢山出して…そこに乾燥して細切れにした薬草を入れます。」
「そのまま加熱して薬草が黒くなったら取り出して冷ます」
「冷ますが…棒でゆっくりかき混ぜながら…2時間ほどかけてゆっくりゆっくりこねながら冷ます…」
「その時魔力を入れながら…冷ましていき、完全に冷めるるとペースト状になるのでそれを消毒した瓶に入れて完成っと」
「ということではい。こちらが完成したものになります〜」
「わぁ!3時間近い手間をすっとしばして三分でできちゃった!」
「先生今日のお料理の名前をもう一度お願いします」
(何このノリ…)
「今日は薬草をふんだんに使った香草スープです!」ニカッ
「違います」
「魔力を込めて作る錬金術師にしか使えない保存がよく効いて傷の治りも早くなる傷薬です」
「おいしくなーれ♡」
「だから違います」
「ということで3つの瓶にできましたね」
「というか蜜蝋とか豚の脂って書いてあるのに代用品でいいんですか?」
「何を言っておるミキ君。そんないいものが早々あるわけないじゃろう?」
「あるものを使って作る。これがわしらにできる精一杯じゃしそれは売り物ではなく村で使う用じゃから大丈夫なんじゃよ」
「売り物にはならないけど自分で使う分にはいいモノであると」
「そうじゃ。ないよりマシというやつじゃ、それになまじ魔力を込めた分魔力入ってない軟膏よりは効果は高いはずじゃ」
「きちんとした材料でないからいくら保存がきくと言っても3ヶ月ぐらいじゃがの」
「きちんとした材料なら?」
「半年から9ヶ月」
「圧倒的に腐れやすい(笑)」
「それでもまだ、魔力を込めた分マシじゃ」
「そんなもんなのか〜」
「保存料すごかったんだな…」
さて…
バタン!「ミキねーちゃん!リーヴェルとワン太が消えちゃった!」
「あーやっぱ無理だったか〜」
「ところで何作ったの?」
「召喚獣が消えたらできた合図って言ってたけど…」
「傷薬だよ〜私の魔力を込めたから効果が高いらしい傷薬」
すんすん…「くさいです」
「ま…まぁ…動物の油を加熱して作ったからね…」
(元の世界では古い油が〜とか言ってたけど傷1つで命に関わるしこの世界ではそんなこと言ってられないよね…)
「でも黒いけどその中に青くキラキラしたのが入ってるよ?」
「それが魔力が目に見えた姿らしいよ〜」
「”へぇ〜“」
「はいはい。じゃあミキ君は後片付けして今日の講義を終わるよ」
「あぁ〜魔力がなくて後片付けができない〜」
「後片付けは筋力があればできます」
「…」
「道具洗ってきまーす」
「あー疲れた〜」
「これが俗にいう魔力欠乏症ってやつか〜」
「難しい言葉を知っておるの。」
「だが単にお腹が空いただけではないか?」
「それもある」
「大いにある」
「なんかそれが原因かもしれない…」
「今作っておるから待っておれ」
「いただきまーす。」
「どうぞ〜」
「あーうめー」
「美味しいじゃろう?言葉遣いが悪くなっておるぞ」
「美味しいです先生」
「うむ、美味しいのう」
「ところで先生」
「む?」
「そろそろ討伐行きたいんですがいいですか?」
「なんか最近曇り空多いし、そろそろいつ降ってきてもおかしくないですよね」
「ヒルを完全駆除する討伐に行きたいんですけど」
「あぁ…そうじゃな…」
(腕の方も薄く黒くなっておるぐらいだし大丈夫そうかの?)
「じゃあ、弓を持つのも久しぶりじゃし明日は見回りに行って鳥を3匹取れたら討伐を許可しよう」
「りょーかい」
「討伐完了でその日の夜は派手にパーティじゃ!」
「うぉー燃えてきたー!」




