梅雨に向けての狩り
「”いただきます“」
「今日は何しようかな〜」
「何って(笑)梅雨に向けて獲物を蓄えておかないと討伐ばっかりでも良いが野菜しかない梅雨になりますぞ。」
「え?肉の在庫もうないですか?」
「無くはないが…梅雨を乗り切るほどは無いの。」
「!?」
「ソウ君だってよく出かけてるじゃろ?雨で獲物が出てこないから今のうちに梅雨の2ヶ月分はあらかじめ確保しておくのが狩人は普通なんじゃ」
「梅雨の時期に武具の整備をしたり農具作ったりと家でできる事をやるんじゃ。」
「ま、皮はカビが生えるしソウ君は神経質に気をつけている時期ではあるの。」
「お肉が食べられないかもしれないなんて…」
(聞いてない…)
「ミキねーちゃんワン太!」
「へい!ワン太お待ち!」
「!?」
「それでは先生。食料の確保に行ってきます!」
「頑張るのじゃぞ〜」
「ミキねーちゃん肉好きだよなぁ〜」
「肉食系女子って言うんだろう?」
「肉好きだからか?でも俺も肉好きだぜ」
「肉食系男子じゃん」
「野菜も食うけどな…」
「雑食かよ」
「お前もだろうが!」
「そうだよ」
「…」
「…」
「ワン太〜キャッキャ、わふわふ!」
「ふぅ…」
「今日はカバンがあるからある程度取れそう。」
「最近討伐とかで忙しいからちゃんとした狩りしてなかったもんね〜」
「ひどい日は走って森を見回って帰る日もあったね…」
「よくよく考えれば梅雨に獲物が取れないって普通だよね」
「村の奥様たちだって干物にして保存食作ったりしてるし…」
「冬の時ほど大量には作ってないけど…美味しく毎日を送るためには必要な事だよね」
「お肉がたくさんとれれば物々交換してもらいやすいけど…」
「ソウ先生みたいに鹿とか取れれば一気に楽になるんだけど…私の狩場はシカいないもんね。」
「せいぜいたぬきとか狐とか…」
「そういえば日本にはイノシシがいたけどこの世界にはいないのかな」
「まさか二足歩行とかないよね?」
「まさかね(笑)」
「鳥肉ゲット〜」
「あ、アリクイさんでも見に行こうかな!」
チラッ
「小屋にいる。正確には小屋の前で寝てる。」
「多分使ってくれてるはず。と信じたい」
「よし、帰りながらもう少し獲物取れたら良いな。」
「下処理が…延々と続く…」
「ただいま…」
「お帰り、どうじゃった?」
「ん」
「おぉ、大量じゃのう」
「熟成させるのに地下に置いておくのも良いかもしれんな。」
「羽は矢に使うのでとっておいてください」
「わかっとるわかっとる」
「これで乗り越えられそう?」
「ソウ君がくれた鹿もあるし、贅沢しなければ乗り越えられそうじゃの」
「贅沢すると?」
「足りないの」
「うむむむむ。」
「まぁ教会には奥様たちからお肉と物々交換の申し出もあるからもう少し余裕があれば良いかもしれない。」
「一度ソウ先生に鹿狩りを教えてもらいに行ったほうがいいかもしれないです。」
「今日たくさん獲ったのであの狩場ではしばらくは取れそうにないので」
「なるほどのう」
「それじゃあ、おやすみなさい先生」
「おやすみ」




