ソウ先生と初めてのキス…
春。
そう・・・このうららかな陽気と動物たちが活発に動き出す時期。
そして何よりも地下の食料がだいぶ傷んどる。
この痛み具合からしてもう春が来る。
雪が降ることがなくなり、だんだんと積もった雪が溶けていく。
あれからミキ君もだいぶ成長し林の巡回やプリーストとしての祈り、聖杯も2杯湧かせるほどになり短剣の扱いもかなり上手になって来た。
今日は何の講義をしてあげようかのう…
「ミキねーちゃんまたねー!今度また魚とりに行こうよ!」
「うん!楽しみにしてるね!」
「バイバーイ」
今日は先生に講義を休んでおヒマを貰った。
春になると魔物や獣が活発になるらしく聖水をソウ先生に渡しに行こうと思って。
あれから修行を続けて2杯以上できるようになった。
「一杯目はソウ先生に。」
「二杯目は村長さんに買い取ってもらう」
先生があらかじめ村長さんに話を通してあるらしいからこれから何本か売ってお金を貯める予定。
「ソウ先生!こんにちわ。」
「ん?やぁ!ミキ君こんにちわ。」
「先生に弓を教えていただいたお礼をまだして無かったので、今日はそのお礼に来ました」
「ほう…では遠慮なく…ディープキスと行こうではないか…んっムチュー…」
「んっアッァァァァ…」
「ニャーン(=^ェ^=)ポッ」
「オロロロロロ」
「なんで…お礼でキスだと思ったんですか…」
「えっ…女の子からのお礼ってキスが相場だって…この月間「モテる男になるために」に書いてあったのに…」
「なんですかそれ…それ嘘なのでやめたほうがいいですよ」
「はぁー…はい。」
「ん?なんだい?このポーションの瓶は?」
「私の魔力で作った…魔払いの聖水です///」
「一度だけなら中身を振りまいて使えば強めの魔物でも追い払えるって先生が言ってました。」
「これが…ミキ君の…体から放たれて作られる…聖水…だと…!!!」
「ちょっと!!!そんな頬を染めながらいやらしい目で見ないでくださいよ!」
「恥ずかしいじゃないですか!そういう不埒な考えならそれ返してください!変態!」
「ありがとうございますッ!死んでも家宝にしますッ!」
「いや…死なないために渡したんだけど…」
「はぁもういいや、なんかソウ先生は何がダメなんだろうと思ってたけどこういうところがダメなのか…」
「はぅぅ〜んミキ君が作ってくれたできたてのせ・い・す・い////」
「…」
「やっぱキモいんで返して貰ってもいいですか?」
「家宝にすると言っただろう?死んでも返さないからな。」劇画顔
「あんまりキモいこと言ってると結婚できませんよ〜?」
「ミキ君が嫁にきてくれはず!」
「あり得ないです」
「グハッ…精神にダメージが入りすぎて俺はもうダメかもしれない…」
「でもプリーストの服を着て罵られるのって意外とクセになるな。」
「…」(ゲスを見る目)
「ありがとうございます!」
スタスタ…
「あー疲れた。」
「もうまじ疲れた。」
「お礼もしたしもう今までほど関わることも無いしいいや。」
「次は村長さんのところでこの聖水を買い取ってもらおうっと。」
「聖水かい?それは助かるよ!ストックしておいて損はない品だからね。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
「できれば多目に欲しいぐらいだけど…うん?この瓶は…」
「どうかしたんですか?」
「普通の瓶だね。」
「まぁ…瓶ですしね。」
「ポーション用の瓶と言うのは底に内容物を劣化させないためのシールが貼ってあるんだけど、この瓶にはそれがないね。」
「えっ!?」
「いや。でもこれは中身が魔力だから封を開けさえしなければ永年使えるから大丈夫だよ。」
「よかったー」
「でも瓶の違いを聞いといてよかったです」
「知らなかったんだね。ポーション用の瓶はもっと形が綺麗なんだよ。」
「これは少し作りが雑だろう?」
「はい。」
「これは名前こそ確かにポーションの瓶だけど作ったのは工房の弟子だろうね。」
「あーなんか以前弟子がお小遣い稼ぎで作るとかなんとか…」
「そうそうそれだね。」
「でも聖水の瓶ならこれでもいいんだよ」
「そうなんですねぇ〜」
「劣化防止シールが貼ってあるのはこの瓶より少し高いからね。」
「そうなんですね!勉強になりました!ありがとうございます。」
「いえいえ。それじゃあ商談に入ろうか。」
「はい。」
「んーそうだねぇ…始めに言っておくと…あまり高く買い取ってあげられないのが心苦しいね」
「そうなんですか?」
「うむ…数は欲しけどこの質のものが安易に村にあると知れるとどんな奴らがやってくるかわからないから…防衛のためには欲しいけどありすぎるとそれを狙って悪い輩がやってくる。魔物や獣には効果があるけど人間相手には流石に効果がないからね。」
「それと商人に売るのもやめたほうがいい。」
「どうしてですか?」
「理由は上と同じだけど開封ができないから中身が本物かどうかわからない上にもし効果が本物なら人攫いが来て襲われることもあるからね。」
「ひえぇぇ…」
「本物で効果が確かなものは軍に配備されるレベルのものと聞いたことがあるから…」
「ミキ君の身の安全の為にも公にするのは控えたほうがいいだろう…」
「あ、ソウ先生にお礼で一本あげてしまいました。」
「あぁ…あとで口止めしておいてあげよう。ミキ君からも言わないように一応言っておいてね。」
「わかりました。」
「とはいえ…これほど貴重なものを村で確保できるなんて2度とないチャンスだから…そうだね…20…いや30本ほど納品してくれるかな?」
「わかりました。いっぺんには作れないので毎日2本ずつですがよろしいですか?」
「あぁ、それでかまわんよ。瓶は一応正式な方で用意しておいてくれると助かる。」
「わかりました。」
「本来は高価な物だけどその相場ほど渡してあげられないんだけど…一本につき銀貨一枚でどうかな?」
「もちろん瓶の代金は私が出そう。」
「わかりました。ではそれでお願いします」
「ありがとう助かるよ。」
「瓶が来たら届けさせるからそれまで待って欲しい。」
「わかりました、それではまた。」
「はい。またね。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「と言うことがあったんです。」
「ソウくん…」
「…」
「それは置いておいて。聖水が銀貨一枚は買い叩かれたなぁ…都市だと銀貨5枚目はするだろうに…」
「でも村への危険度と私の危険度とかお世話になってるなどいろいろを考えると銀貨で提示してくれただけでいいかなと思いました。」
「そうだね。それに相場、教えてなかったしね。」
「村への恩返しも兼ねているので私の冒険用装備が購入できればそれでいいんです。
「そうかそうか。」
「今度商店で買い物に行くときはワシも付いて行こう。」
「お願いします。」
「それでは、おやすみなさい先生。」
「はいおやすみ。」
「さて…聖杯の修行で魔力総量と魔力の扱いは良くなった。」
「短剣と盾の扱い方も最低限身を守れるほどに上手になった」
「弓は言わずもがな。」
「あとは錬金術とプリーストとサマナーじゃが…」
「錬金術はやったほど。じゃ」
「サマナーは座学はもうやっておるからあとは実際の契約…」
「プリーストはまだ何も教えておらんがこの調子ならすぐに覚えられるじゃろう。」
ミキ君が旅に出るのもそう遠くないかもしれんのう…」




