初獲物と泣く先生
「おはようございます先生」
「おはよう。今日も麗しの乙女という感じで実に良いの。」
「まぁ、先生ったらうふふふ」
食事中
「今日は見回りかね?」
「はい。先生。あれから私たちの願いが通じたのかアリクイさんが居てくれるので魔物の気配もなく安全に林の見回りができていますわ。」
「そうかそうか。それはアリクイさんに感謝せねばならんのう」
「はい。」にっこり
「それでは日課と見回りをしてきます。」
「気をつけてな。」
「あれから村の男たちからの評判もいいし、いい事じゃ…。」ズズズッ
がちゃん。「先生ー!ついに獲物とれたぜぇい!♪」
「おぉ!それはよかったのぅ…ん?」
「いまなんと?」
「獲物取れたゼェい!」ドヤ顔
「ミキ君、これはどういう事ですか!?」
「何が?」
「言葉遣いですよ!」くわっ
「あぁ〜(笑)あれね(笑)」
「あーあれねとはなんですか!せっかく言葉遣いが良くなってきたのに!」
「先生でも今のわたしの格好をよく見てください。」
「…」
「え?わかりませんか?」ニヤニヤ
「狩人の格好じゃのう?」
「先生最初になんて言ったか覚えてますか?」勝利の微笑み
「確か…」
「”とにかく!プリーストの衣装を身にまとっている間は必須科目じゃ!“」
「と、言ったんです。」
「…」
「改めて聞きます。わたしの今の格好はなんでしょう!?」
「ミキ君のバカぁー!」ダッダッダッ
「ふっ…つまらぬ勝利を収めってしまった…」
女神様 (…)
「初獲物だしとりあえず捌いて半分は弓を教えてくれたおばあちゃんにもっていってあげよーっと!」
「その間に先生もご飯作ってくれるでしょ。」
「こんばんわー!」
「おやおやどうしたんだい?」
「おばあちゃんのおかげでやっと初獲物取れました!」
「おやおや、おめでとう!よく頑張りました。」
「えへへー、それで獲物が大きかったから半分おすそ分けに来ました!」
「おやおや、いいのかい?大切な初めての獲物なのに…」
「はい!おばあちゃんにはとてもお世話になったので獲物が取れたらあげようと思ってたんです!」
「ありがとうねぇ〜今ではもう狩に出かけられないからこう言った差し入れが本当に嬉しいわぁ。」
「えへへーそれじゃあそろそろ晩御飯なので帰ります!
「えぇ。ありがとうね。気をつけて帰るんだよ〜」
「は〜い」
「ただいまー」
「あれ?先生出かけてるのかな?」
「せんせー?ってあれ…ドアが閉まってる」
ドンドン「せんせーいるんでしょー?ごはんはー?」
「…」
「もう、まいいか先に着替えちゃお」
コンコン…「先生、どうされたのですか?」
「出てきて顔を見せてくれないと困ってしまいます」
がちゃ…ドアとの隙間から「…」
「先生はやく、ご飯にしましょう?」
「ワシは最大の過ちを侵してしもうたんじゃ…もう…村のモンに合わせる顔がない…」
「村の方に合わせる顔がなくても私には合わせる顔があるはずです♪はやくご飯にしませんか?」
「しません。」
「…」
「どうしても何か食べたければ自分で作るがよい。今日はもう寝る。おやすみ」
(ミキ君が料理をしたところなんて見たことがない。お淑やかさと程遠いミキ君ができるはずがない。)
(そのうちワシを頼ってきた時に交換条件として飲ませてみせる…!)
「先生…」
「仕方ない。一人で作りましょうか。」
「!?」
「この世界に来て火を使っての料理なんて初めてかもしれませんね〜」
「楽しみです。」
「えっ…料理できるの?ワシ想定外なんじゃけど?どうするのこの状況!?料理なんてできないからせめてお淑やかにとも思っておったのに…」
「うーん♪美味しい!料理の腕は落ちてないようですねぇ〜」
「あそうだわ!先生にも持って行ってあげましょう」
「先生〜ご飯できましたよ〜」
ガチャ「先生?」
(しくしく…)
「先生!?どうしたんですか!?お腹痛いんですか!?」
「ミキ君…台所から美味しそうな匂いがするけど…料理…できたの?」
「?出来ますよ。だってここに来る前には一人暮らししてましたし。」
「少し火の加減が難しいですがここでの生活でだいぶ慣れましたし。」
(゜Д゜)
「ミキ君…」
「なんでしょう?先生」
「お願いがあるんじゃが…」
「必須科目のことならきちんとプリーストの格好している時はやりますよ」勝利の微笑み
「プリーストの格好以外もして欲しいんじゃが…」
「いやです」
「どうしてっ!?(涙目)」
「疲れます。」
「えっそれだけ?」
「はい。」
「でもな、最近ミキ君がお淑やかになったと村の者からも評判が良くての…」
「村の者ってそれ年頃の未婚の男の人じゃないですか?」
「!?どうしてそれを…」
「最近未婚の人から向けられる視線が昔と比べて不快なものが多かったんですよ。」
「!?」
「なのであんな不快な視線に晒されるぐらいなら祈りは続けてもいいですけどプリーストの格好はやめますよ?」
「そっそれだけは…お慈悲を…」
「先生、なので今まで通りでいいじゃないですか?」にっこり
「おぉ…ミキ君…」
「別に疲れるけどそこまで改?まった感じでなければ…今ぐらいの言葉遣いでよければこれからもプリーストで居たいですし。」
「視線に晒されるのは不快ですが先生にこうして伏せられるのも私はなんか…嫌です。」
「おぉ…す…すまんかった…ミキ君〜」
「ふふふよしよし」
「さ、ご飯食べましょ!」
「あぁ…ミキ君の料理は初めてじゃから楽しみじゃなぁ〜」
「うまいっ!」
「ふふふ。先生言葉遣いが私と逆になってますよ(笑)」




