女神様との…
それから数ヶ月後
「春はまだか…」
今日もいつも通り仕事をしている。
「寒いよ…冬ながいよ…もう終わって良いよ…」
「そろそろ色々食料少なくなってきてるし」
相変わらず獲物は取れないし
「冬厳しすぎんだろ…」
盾と短剣の扱い方もだいぶ慣れてきてだいぶ対応できるようになってきた
「先生、そろそろ“アレ”お願いします。」
「ん?…アレか…もう嫌われるのは嫌じゃなぁ…」
「大丈夫です!もう嫌ったりしませんから!」
「ほんとぉ〜?」
「本当です。」
「そこまで言うなら…それにいつまでも今のままじゃ真剣勝負なんてできないしの…」
「よしそれじゃあやるとするか。」
「はい!」
「その前にミキくんも鋭い眼差しができるように集中して気合を入れて私を睨むようにするといい。そうすれば少しはアレにも臆せず対応できるようになる。」
「わかりました。では私から…」
「…ギッ…」
(あぁ女性に嫌われるとああいう目されるんじゃろうなぁ…)
(とっても冷たい眼差しで男として心が折れそうじゃ…)
(いや、今は集中!ふん…)
鋭い眼差し
(…)
「はい、よろしい」
「はぁ〜見てただけなのに疲れたぁ…」
「最初に比べると耐えることもできるし鋭い眼光もよくなっておる。」
「それぐらいあれば良いと思うぞ」
「ありがとうございます!」
「うむうむ。」
「ところで聖水は今どれぐらい溜まるようになったかの?」
「えっと今は…」コポコポコポコポ…
「概ね一杯ぐらいです。」
「うむうむ…順調でなにより。」
「それじゃあそろそろ聖杯による修行は終わって次の修行に入るとしようかの。」
「やっと新しい修行ですねぇ…すごい長かった気がします…。」
「普通の人ならもっと時間がかかるからミキくんは早い方じゃよ。」
「そうなんですか?それなら良いのですが。」
「それじゃあ聖杯の修行の終了を記念してこれを進呈しよう。」
「まず空のポーション瓶3つと…」
「おおー!なんか少し雑な感じだけど異世界感ある瓶の装飾!でも前から欲しかったんです!ありがとうございます!」
「それとプリースト用の衣装じゃ」
「おぉー…おぉ?…なんか思ってたより地味ですね。」
「…もしかしてスカート丈の短いなにかを想像しておったのか?」
「まぁそんな感じの…」
「あれは一部で流行っておるようじゃが仮にも教会に身を置くものが身につける物ではないとわしは思っておる。個人的に悪くはないが…扇情的すぎるッ!」
「悪くないとは思ってるんですね。」
「あぁ…アレは男のロマンじゃ…」
「でも今の時期あれは寒かろう。少しでも寒さを軽減する意味でも一般的なローブ型の方がいいんじゃ。」
「それにあの扇情的なやつは値段が高い…ボソボソ」
「ん?それになんですか?」
「いや、なんでもない。」
「これからは聖杯の代わりに女神様に祈りを捧げる事。」
「聖杯もやってもいいんですよね?」
「もちろんいいとも。やる気があって良いことじゃ。」
「ところで女神様にはなにを祈るんですか?」
「なんでもいいよ。」
「なんでもいいって…何かあるでしょ普通」
「世界平和?」
「魔物が跋扈する世界ですしまぁ…アリといえばありですね。」
「真摯な祈りには女神様がきちんと見ておられる。そうして神さまと交信し神なる力を引き出すのがプリーストの仕事じゃ。」
「おお!という事は私も蘇生魔法とか使えるんですね!」
「蘇生魔法は無理じゃ。」
「”え!?“なんでですか?」
「死んだ者が生き返るわけなかろう?」
「まぁそうですけど…異世界なんだから蘇生魔法ぐらいあっていいじゃない…」
「残念ながらこの世界にはない。」
「あぁでも神から賜ったとされる伝説の秘宝や神薬と呼ばれる物なら蘇生できるとか聞いたことがあるが…」
「なーんだあるんじゃないですかー(笑)よかったー絶望しなくて済む!」
「長く生きてきたがわしは見た事ないの。」
「…」
「それにそれが存在しても王都の王族専用やそういうもんじゃろう。」
「…」
「どこぞの勇者みたいに神なる力があったりすればできるかもな。」
「安全に行きましょう!」
「それが一番じゃ。」にっこり
「さてご飯を作ってくるからお祈りでもしてきなさい」
「そうじゃな〜1時間ぐらい…」
「長いよ…」
「本職はもっと長く祈るが?」
「私にはには崇高な水汲みや薪割りや薪の配達という神の仕事があるので…もっと短くして?テヘッ」
「短くした結果最低でも1時間は真剣に祈りを捧げないと神の力は授けられないぞ?」
「頑張りまーす^p^」
「良い心がけじゃ!」
「女神様世界平和してください。」
「…」
「女神様はすごい胸が大きいですが私も女神様と同じぐらい巨乳してください…」
「…(困)」
「というかなにを祈ればいいんですか…」
「…」
「村の人たちが怪我なく病気にならず安全安心して過ごせますように…」
「(喜)」
「心なしかこの女神様から感情が伝わってくる気がするんだけど…気のせいかな?」
「…」
「まぁ、いないと思うよりは居ると思って考えた方が楽しいし、きっと女神様もこの像の中に“居る”事でしょう。」
「…」
「新しくプリーストになりましたミキですこれからよろしくお願いします」
「(喜)」
「よし!1時間経ってないけどお祈り終了!」
「(!?)」
「今日は挨拶だから…」
「…」
「それじゃまた明日!」
「せんせーお腹すいたー」
「フォッ!?まだお祈りの時間じゃろうが!」
「お祈りは終わりました!女神様が今日は初めての顔わせだからもう良いって言ってた!」
「(言ってません)」
「そんなはずなかろう!しょうがないのーじゃがまだご飯できとらんからしばらく待っておれ。」
「あ!それとプリーストの修行を始めるから“お淑やかさ”を身につけてもらうぞ!」
「“お淑やか”なんて私には向いてないです。」
「向いてないです。じゃなくて女性たるものお淑やかこそ魅力的に見えるもんじゃぞ!」
(不満の目)
「とにかく!プリーストの衣装を身にまとっている間は必須科目じゃ!」
「まず言葉遣い!そして立ち振る舞い!そして淑女たる魅力!最低限この三つが出来ないことには冒険に出る許可は与えられん!」
「ええええええええ!」
「そこは「納得がいきません!」じゃろうが!」
「ええええええええ」
「…」
「よし、今日はもう、仕方ないが明日から少しでも今の三つが守れなかった場合肉肉抜きじゃな…。」
バンッ「それはないですよ!」
「ほらほらお淑やかさが足らんぞ〜」
「…」
「常々村の者(男)あから話はでとったんじゃ…元気がいいのは良いが淑女としての魅力が乏しいと」
「男女差別ですよ。」
「男は全身筋肉でムキムキに鍛え上げられた筋肉美こそ男である美しさであるとわしは思う。それこそは女性の淑女に匹敵する部分であるとな。」
「顔がいいだけや細い男なんて…」
「普通逆でしょう」
「だからミキ君が徹底的に言葉遣いなどがよくなるまでは肉抜きが続くなぁ…」
「私がもし獲物取ってきたら?」
「その時は…まぁミキ君のものじゃから食卓に肉が並ぶの。」
「良かった。なんとか飢えずに済みそう。」
「まだ1匹も取れておらんがの。」
「…」
「さ、暖かくて美味しいくてお肉が沢山入ったスペシャルご飯じゃ!」
「待ってました!」
「淑女…」
「明日から!明日から気をつけますから!」
「まぁよいか。」
「“いただきます!”」
「うまい!」
「先生の料理は間違いない!」
「ふふふ…」
「おやすみ」
「おやすみなさい〜」




