商団任務のお疲れ様会
「ということで…改めて皆の無事の帰還を祝して!」
「「「乾杯!」」」
「ぷはー!」
「うーんうまい。」
「おっちゃん酒飲んでよかったの?」
「今日は嫁ちゃんにちゃんと許可をもらってきたから問題ない」
「よかったね!」
「それじゃあ旅の話を聞かせてもらってもいいかい?」
「んー…まず…」
「なるほどな…」
「やはり一番のインパクトは熊か」
「そうですね〜あれは流石に死んだと思いましたよ」
「布でぐるぐる巻きにした左腕を囮に使ったのはいいものの普通に布貫通して腕を噛み砕いてきたときは本当に痛かったですよ…」
「でもあのときよくおはぎを食べさせることができましたね」
「左腕食われてる間に布の陰に潜ませたおはぎを口の中に入れてあとは魔力をありったけ注ぎ込む。ギリギリでしたよ」
「でもそれなら最初から布の外側におはぎを展開して硬化させておけば食われた時にダメージ少ないしそのまま魔力を注ぎ込むだけでよかったんじゃ…?」
「「「!?」」」
「たしかに…」
「…」
「まぁ…でもあのときはそういう知恵も考える時間もありませんでしたし…結果オーライですよ」
「でもそれやっとけば左腕噛み砕かれずに済んだのにな」
「「「…」」」
「次回頑張ります…」
「ミキちゃんが次回頑張る時に俺がそばにいませんように…ナム…」
「ソウ先生の家まで引っ張ってきてあげますよ…」
「やめて…」
「その次は〜…ルフ村も濃かったですよね…」
「あぁ…あそこは強烈だったな…」
「ウミウシの魔核と丸ごと1匹の熊と宿代…ザリガニとで一体どれほど搾り取られたんだろうな…」
「あぁ〜…!金の計算したくねぇけど特別懸賞金が国からかけられてる熊となれば一体どれほどの討伐報酬が…」
「え!?あいつそんなやつだったの!??」
「なんだ知らなかったのか?魔核買取所の掲示板にも貼ってあったじゃないか…」
「ちなみにいくらぐらい…?」
ごにょごにょごにょ…
「!?」
「偽魔剣買える!?」
「そのあとは…」
「なるほどのう…いやいや、なかなか面白い旅だったな」
「一番役に立たないと思われていたおはぎが一番の功労者だったとは…」
おはぎ(えっへん)
「おはぎが誇らしくしてるように見える…」
「ゴーレムじゃからな」
「ところで行商人さんは?流石にもうきたんじゃないですか?」
「まだきていないんだ」
「うっそぉ!?」
「こればっかりはなぁ…」
「ぅむ…」
「私の装備が…」
「どんまい」
「ところで…今回もミキ君に大いに助けてもらったじゃないか?」
「ん?何しましたっけ?」
「リーンちゃんとの人質交換だよ」
「あ〜…まぁリーンちゃん助けたかったし気にしてないですよ」ニコニコ
「そこでこれをその報酬としてミキちゃんにあげようかと先生と話しをしていたんだよ」
「これは?」
「なんでも筋力を増強してくれる指輪らしいくてな」
「え?それってあのお頭がつけてた?」
「そうそう…よく知っておるの」
「森で軽くそのくだりを聞いたんですよ…」
「これを報酬としてミキちゃんにプレゼントだ!おめでとう!」
「あぁ〜ありがとうございますぅ〜」
(うわ〜いらねぇ〜)
(どんどんお頭装備が私の元に…)
「喜べ。それは魔具のようだからなかなか高値で売れると思うぞ」
(お悲惨な最期を遂げたお頭装備…)
「これ呪われてませんか?」
「そんな効果はない。神父様にも確認してもらった」
チラッ
目を閉じながら…「うーんうまいのぅ」
「この神父さん目閉じてませんか?」
「寝ておるだけだろう気にするな」
「…」
「は〜装備が届かないなら新しい依頼できそうにないなぁ…」
「梅雨が終わるまでには来るじゃろう」
「だといいんですけどねぇ〜」
「あの〜村長さん…」
「ん?どうしたリーフ珍しいな」
「あの盗賊団が使ってた荷馬車…本当に僕がいただいてもいいんでしょうか?」
「あぁ…そのことだが〜是非お願いしたいと思っていたんだ」
「今荷馬車を扱えるのはリーフとミキちゃんともともと今馬の持ち主の爺さんだけだ…だが旅ができるほど体力がある人はミキちゃんかリーフぐらい。そうなると討伐に忙しいミキちゃんは外れてリーフ…君が適任になるんだよ」
「ですが私はあの馬たちやあんなに大きな荷馬車を扱う自信がありません。」
「大丈夫君ならできる。期待しているよ。焦らず少しづつやればいいから…」
「はぁ…」
「先生ッ!」
「ん?どうした店主さん?」
「俺は!俺は!ミキちゃんを一生懸命商人に育てようと頑張ったんです…」グイッ…
「およよ?」
「だけどこの娘ときたら…なんの価値もない岩塩に1箱銀貨一枚も出すわ…かわいそうだからって傷薬の瓶を一つタダであげるわ…虫がいないからって貴族用の胡椒を即買うわで!」
「俺もうミキちゃんに教えることが難しくなってしまいました!(泣)」
「おぉおぉ店主さん苦労をかけたな…」ぽんぽん
「は“い”…」
「でも大丈夫だ。ミキちゃんがモノの価値を理解してくれるようになっただけでも店主さんは十分役割を果たしてくれました…本当にありがとう…ありがとう…!」
「先生ッ!こちらこそすいませんでした!ありがとうございます!」ブンブン
「うぉぅ…うぉぅ…揺らさないで…」
「そういえばリーフさんに異国の彼女ができましたよ」
「あ!ミキさん!それ言わないでって言ったじゃないですか!?」
「ほう…それは初耳だな…相手はどんな子だ?」
「がっつり年下の未成年です」
「リーフ…」
「そうか…やるなとは言わんが責任はしっかりとるのだぞ…」
「違いますよ!」
「えー(笑)でも彼女さんに!ホテルで朝まで帰さないって言われてたじゃないですかー!」
「そうなのか!?俺が酒を飲んでる間に!?」
「ちょ!それは冒険の話をさせられてただけですよ!」
「ほう…まぁリーフももう男だもんな…」
「成人して2年で彼女か〜村の女達はショックだろうなぁ〜」
「ち!が!い!ま!す!!」
「相手はなんて言う子なんだい?」
「確か…アルメリアとか言ってたっけ?」
((アルメリア?アルメリアってあの王女か?まさかな…))
「そうか!何はともあれ恋することはよきことかな!」
「あぁ…大いに恋せよ!少年少女達よ!」
「でもミキちゃんは恋愛禁止です。パパは許しません」
「パパ?それよりもなんで私は恋愛禁止なんですか!?リーフさんと1つしか変わらないのに!」
ズズズッ…「っあーお茶がうまい」
「むしー!そこ無視禁止ー!」
「それじゃあそろそろ御開きとするか」
「はーい」
「いやぁくったくった!」
「村長さんありがとうございました。」
「なに、仕入れに行ってもらった代わりのささやかなお礼じゃよ。」
「そうだリーフ。はいこれ」
「ん?なんですか?」
「御者として働いてくれてありがとう。ささやかだがそれで美味しいものでも食べてくれ」
「えぇ!?いやそんな受け取れませんよ!立派な馬と立派な荷馬車もいただいたのに…」
「遠慮するな。これは君の弟さんや妹さんに寂しい思いをさせたそのお詫びじゃ」
「…」
「手元に食料があればそれがいいんじゃろうが…すまない…村人に均等に分けてしまってこれしかあげられるものがないんだ」
「いえいえそんな…悪いですよ…僕は何も…してないのに…」
「いやいや。君がいたからこそ皆が無事に帰ってきてくれてリーフが頑張ってくれたからこそこうして村の人も必要な物資を手に入れられたんだ。胸をはってうけとりなさい」
「はい!ありがとうございます。」
「うんうん。それでよい。」
「それじゃあまた!おやすみなさい」
「おやすみ。またな〜」




