魔力の使い方その2
次の日の講義
「魔力調節を最大まで振り絞り調節したから魔力を流して見なさい。」
「はい」
「…」
「…」
「先生、聖水が出ません。」
「そりゃ〜魔力を流れにくく調節したからの。今までは一番優しい流れやすくした状態じゃったからやりやすかったじゃろうが、…ある意味これからが本当の修行じゃ。実践に匹敵するレベルの魔力操作の訓練じゃからこれを使いこなせるようになれば魔力が必要な技や道具作りなんかは苦労せずに出来るようになるじゃろう」
「今日は座学は無しにしといてあげるから夕暮れになる前に貯めることができた聖水を見せにきなさい。」
「はーい」
「それいじゃあ畑仕事でもしてくるから頑張るのじゃぞ」
「それにしても聖水が出てこない…」
「最大限魔力を流してようやくふつふつと湧いてくるけどそれも長くは持たない。」
今までは魔力を薄く流せばコンスタントに聖水を作り出すことができたけど、この聖水は魔力を最大限に流してようやく雫が生み出される程度…
これは厳しい…
〜夕暮れ前〜
「ふぅ…聖水の方はどうじゃ?」
「もう力尽きて一歩も歩けません」
「どれどれ…ふむ。まぁ頑張った方ではないか?」
「頑張ったけどそれ、大きめのスプーン一杯ぐらいしか無いですよ。」
「それだけの少ない量を撒いて効果なんてあるんですか?」
「あってないような量じゃ無いですか…」
「ふむ、この聖水をよく見て見なさい」
「…なんか色が付いてますね。割と濃い青色ですね。」
「そうじゃ、純粋な濃い魔力は青色を呈するのじゃ」
「聖杯を使い、生み出されたこの青い聖水は今までの色のない聖水と比べてはるかに強い魔払いの力を持つのじゃ、ポーションのひと瓶ほど貯めれるようになれば、そこそこ良いお金になるし使っても今までとは比べ物にならないほどに獣達が近づきにくくなるじゃろう。」
「おおぉ…お金になるんですね!少し希望が湧いてきました。」
「じゃがこの青い聖水は揮発性がとても高いゆえに聖杯に湧かせてすぐに瓶に入れてしまわないと保存ができないんじゃ。」
「その上一度っきりの使い捨てじゃから使い所が難しい上にプリースト達が何人かでひと瓶作り上げるのが精一杯だから、この修行は気長にやりなさい。」
「わかりました〜」
「明日からはまた座学を織り交ぜて最後に1時間程度で一気に魔力を込めて聖水を作りなさい」
「今日はこの聖水は村の入り口に撒いてきてあげるからご飯になったら呼ぶからゆっくりしてなさい。」
「ありがとうございます」
「喜べ!ミキ君!今日はソウさん(独身)からいただいた(強奪)カモ肉をふんだんに使った香草スープじゃ!」
「なんだってぇぇぇぇ!」
「では一口……美味である!」
「うむうむ。美味しいのう。たくさん食べて明日も頑張るんじゃぞ。」
「そして明日はソウさんにお礼を言ってきなさい。明日からも頑張ってくれるかもしれないいぞ(キリリッ)」鋭い眼差し
「あ、あい…」