第12話 モンジェネ終わり。第1章終わり
自身にモデルチェンジして、歩術で空を飛び南門北門に赴き、カメラの連写機能でモンスターを撮影しまくった。
その後、ドラゴン2種にお酒を渡して、サヨナラした。
俺は、特にケガというケガをすることもなく、モンジェネを終えた。
そして、複雑骨折などの大きなケガをしているもののはいたが、死者は1人も出なかったらしい。
ゴブリン・オーク、キング、プリンス、ナイト、ジャックなどの高ランクモンスターのところまで進行に至っていなかったのが良かったのだろう。
俺か、ドラゴン2種が倒してしまったからな。
俺の討伐数は、意外と少なく1800程だ。
隣街からの救援部隊は、モンジェネが終わったあとに到着した。
ケガを負っている者を、治癒士ギルドまで運んでいる。
俺も治癒士ギルドカードを持っていたため、参加した。
治癒士ギルドに立ち寄っていなかったため、撮影していなかったからだ。
今後のためにも、モデルチェンジは増やしておきたい。
コレクションにしようかな。
よし決めた。
俺は、ステータスコレクション王になる。
俺が、何故この異世界に召喚?されたのか理由もわからないし、分かるまで異世界生活を楽しもう。
「次の方、どうぞー」
提出された冒険者カードを見る。
トーラナさんだ。
虎瞬術(虎獣人の特別スキルである。味方が周りに多ければ多いほど攻撃力と俊敏力が上がる)
により活躍していた。
「トーラナさんですね。お疲れ様でした。活躍なさっていましたね」
「いえ、私なんかまだまだです。龍人様に比べたら」
龍人様とは、俺のことだろうか?
違うと言っておいたのに。
「それで、どこが痛みますか?」
「右手です。折れてるかもしれません」
「分かりました。骨折の恐れありと。えーっと、フラクチャルヒール」
白い輝きがトーラナさんを包み込む。
「はいっ。どうですか?動かせそうですか?念の為ゆっくりと動かしてみてください」
「動きます。凄いです。流石龍人様です。ありがとうございます」
俺の手を力強く握るトーラナさん。
「それじゃあ、これをお飲みください。お薬です」
「次の方、どうぞー」
俺は、次々に患者を治していった。
「おい、あのひと、俺らの何倍も働いているぞ。魔力量どうなってやがんだ?」
俺は、魔力が切れれば別の者にモデルチェンジしていた。
回復魔法を使えるゴブリンやオークも全体の1割はいたので、全然問題ない。
治癒士ギルドの中堅の人よりも、ゴブリンのヒーラーの方が回復魔法のレベル高いし笑笑
「これで、終わりと。お疲れ様でした!治癒士ギルドカードです。ランク上がりますよね?」
自身の治癒士ギルドカードのギルドマスターに見せた。
「はい。龍人さま。いえ、アユムさま。お手並みを後ろで拝見させていただきましたが良かったです。私の権限でDランクまで上げさせていただきます。本日はお疲れ様でした」
「また何かありましたら、ご連絡ください。公衆浴場の隣のアパートンに住んでおりますので」
「はい。分かりました。その時はぜひお伺いします」
治癒士ギルドを出ると、エリアーナさんとルーナさんが俺の方に向かってきていた。
「お疲れ様でした。早速、報酬を支払いますので、冒険者ギルドまでお願いします」
活躍した俺の討伐数が分からないと、他のものへの報酬の支払いが困難になるから俺をわざわざ呼びに来たのであろう。
☆☆☆☆☆
冒険者ギルドに到着した。
既に他の冒険者たちは討伐数のチェックを終えていたようだ。
俺の登場にガヤガヤとしていた空気が一瞬で静まり返った。
チラホラと『龍人様だ』『わたし、握手してもらおうかしら?』と囁きが聞こえてくる。
「ご苦労さん」
ギルマスから労いの言葉を貰う。
「ギルマスもお疲れ様でした。カードですよね?はいどうぞー」
カードを渡す。
「因みに、1位はどれくらいの討伐数なんですか?」
「暫定1位は、508でファルトだ。2位がエリアーナで3位がサーナ。4位が俺だ」
ギルマスは悔しそうに答える。
元パーティーメンバーの中で最下位なのが嫌なのだろう。
まぁ、俺も一緒にギルマスと戦っていたから討伐数が伸びなかったのだろうな。
「1874だとっ?規格外だな」
討伐数を確認したギルマスが、大声で数をいう。
静まり返っていた部屋が騒がしくなっていく。
☆☆☆☆☆
それから、7日後。
「シェルトさんおはようございます」
「ルーナちゃんもおはよう」
領主さまと冒険者ギルドからのモンジェネの支払いを受けて7日後の朝。
領主様から冒険者に対してのの支払いは当日中に行われたが、冒険者ギルドからの報酬は、数日かかった。
モンスターの回収と換金できる部位の精査などしないといけないかららしい。
ゴブリン系統は食べれないのであまり、換金してもお金にならないようだが、オーク系統は食肉として扱われるため、換金額はゴブリンなんて目じゃないようだ。
チラッと肉屋を覗いてみたのだが、オーク肉の肉屋の値段が暴落していた。
俺は、貴重な資源である森を燃やしてしまったので、領主様と冒険者ギルドからのお金は全てファルトさんに寄付した。
この街への通路の改修などでお金がかかるだろうからね。
ルーナちゃんは庭の花壇担当、シェルトさんは、門番として住み込みで雇用した。
俺は、この異世界で拠点とするこの街を過ごしやすいものに変えようと決めた。
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