きらきらスープとちいさなおほしさま
初挑戦です。
短く、それでも深く記憶に残る物語が好きです。
むかしむかし、雪がふかくつもった森に、
あたたかい「きらきらスープのおみせ」がありました。
おみせをひらいているのは、
やさしいオオカミの女の子・ミア。
ミアは、人と話すのはちょっとにがてだけれど、
スープ作りは森でいちばん上手でした。
ある夜、ドアが「ことん」と音をたてます。
入ってきたのは、小さな白いフクロウ。
羽をふるわせ、今にも泣きだしそうです。
「どうしたの?」
ミアが聞くと、フクロウはこたえました。
「空から落ちてしまった子どもの星を、
空に帰してあげたいんです。
でも、どうすればいいのか……。」
ミアはまじめに考え、
古びたレシピ帳をぱらりと開きました。
そこには、
“ほしの力をもどすスープ”
の作り方が書かれていました。
「きっとこれで助けられるよ!」
ミアは目を輝かせます。
でも、そのスープには
“きらきらのかけら”が必要です。
ふたりは雪の森へ飛びだしました。
風はつめたく、雪はしんしん。
それでも、あきらめません。
やがて、谷のなかで
ひとつだけ光る小さな粒を見つけました。
手にのせると、ちりん、と
鈴みたいな音がします。
「これが、きらきらのかけら!」
おみせに戻ると、ミアは大きなお鍋をだしました。
こおりのしずく、森の草、やわらかいお水。
ゆっくりコトコト煮こんで、
さいごに、かけらをぽちゃん。
鍋の中が星空のように光りだしました。
「できたよ。ほしのスープ。」
ミアは雪の上に落ちていたちいさな星に
そっとスープを飲ませました。
すると――
ほしの体がふわっと光り、
ゆっくり空へ浮かんでいきます。
「ありがとう、ミア。ありがとう、ふくろうさん。」
ほしの声は、鈴の音のようにきれいでした。
白いフクロウは深くおじぎしました。
「本当にありがとう。」
その夜、森の空は
いつもよりたくさんきらきら光り、
ミアのおみせも
ひかりに包まれていました。




