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猫耳少女、或いは、ばけものたちの、日常と非日常。  作者: 猫じゃらし/大鋸屑
2時、傷痕に触れられて。

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ボロボロ

 最近、身体が言う事を聞かなくなった。


 身体の調子が悪いわけではない。むしろ調子は良い方だ。

 精神の調子は悪いかもしれない。


 例えば、街中で。

「何あれ?レズカップル?きも」

「今何つったてめぇ」

「ヒィッ!?」

 怒りの衝動が抑えられず、すぐに手が出る。


 例えば、配信中。

「くろのす、大丈夫?」

「…だめ…今日もう、無理…先、抜ける…」

「おっけー」

 物量で検閲を突破したアンチコメントに耐えきれず、吐き気が止まらなくなる。最近はコメントそのものが怖くなってARコンタクトを着けられなくなった。皆に気を遣わせてしまって申し訳ない。


 例えば、家の中。

「…あれ」

 急に気力が完全に失せて、何もやりたくなくなる。悲しいわけでもないのに、涙が溢れ出て止まらなくなる。


 そして、そんな自分が、怖くて、嫌になる。

 そんな具合。




「…成る程ね…感情制御が効かない、と」

 思い切って、よぞらに相談することに。

「…不謹慎だけど、嬉しいよ、僕は」

「え?」

「だって、くろのす、ずっと我慢してるじゃん。その調子だといつか壊れちゃうよ」

「…」

 心当たりが無いとは言えない。勿論、仲間たちへの不満などではない。むしろ彼女たちには感謝しか無い、こんな私なんかを大切にしてくれるのだから。

「あ、今『こんな私なんか』とか思ったでしょ?」

「うぐっ…」

 なんて話していると。


 ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ。

 スマホが連続して震える。電話かと思ったけど、違う。大量のメールのようだ。


『死ね』

『人でなし』

『くたばれ』

『化け物へ』

『殺す』

『爆破予告』


 それが、気を失う直前に見えた言葉だった。

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